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趣味はコスプレです

はい!

見切り発車いたしまーす!

 私は、普通の商社企業の事務員をしていた。

 高卒で入社して三年がたち、仕事もそつなくこなせるようになったこの年。

 大卒で上司に媚びをうり、仕事をしない新人を虐めたと言いがかりをつけられ、リストラされた。

 やりたかった職業では無いし、寮に入れると言うので入った会社だったから、後悔も未練もない。

 少しの恨みはある。



 両親は優秀な兄二人にしか興味が無い。

 最初は蝶よ花よと育てられた。

 小中高生の間はたくさんの習い事をさせられたが、大学受験に落ち、そこから両親の態度は急変した。

 私を蔑んだ目で見て、こんな娘を持って恥ずかしいと口癖のように言われる日々に嫌気がさして、就職と一人暮らしをしたいと言った時も好きにすれば良いとしか言わなかった。

 そんなこんなで、会社の寮で暮らしはじめてからは、一度も帰っていない。

 たまに兄達からは連絡が来るが、大抵お金を貸して欲しいと言う連絡。

 一度も貸したことがないのだから、連絡してこないでほしい。

 こんな家族だからこそ、家族は私にとって不必要なもの。

 そう思っていた。

 そんな私の心の支えは、趣味であるコスプレ。

 衣装を作り再現メイクをし、動画を撮る。

 コスプレをしてダンスをしている動画を公開サイトに上げると、たくさんの高評価をもらえるようになってきていて、ネット上の友人が増えた。

 リアルの友達はいないが、気にしていない。

  

 その日、私は会社の寮を引き払うことになり、トランク二つに必要な少しの日用品と大量なコスプレグッズを詰め込み部屋をでた。

 不動産屋を何件かはしごし、気に入った物件を探した。

 実家に帰るつもりは無い。

 お金はかなりある方だし、家が決まるまでホテル暮らしでもやっていけるが、趣味の衣装作りやDVD鑑賞や振り付け動画の編集などなどを踏まえるとホテルでは不便だ。

 そんなことを考えながら大きな公園の横を通ると、フリーマーケットをやっているのが見えた。

 都心のフリーマーケットではたまにコスプレ衣装や雑貨を売っていたりするので、迷わず中を確認することに。

 そして、フリーマーケットの一番奥にそれはあった。

 二十人ほどのコスプレイヤーが居て撮影会のようなことをしていたのだ。

 受付に近づき、パンフレットは無いのか聞けばチラシを一枚渡された。

 チラシにはフリーマーケットとデカデカと書いてあり、小さくコスプレ&撮影会と書かれていて、コスプレをするための更衣室完備! 参加自由! と書かれていた。

 私は迷わず更衣室と書かれた建物に向かった。

 そのプレハブのような建物の近くには参加者求む! と書かれた手書きの看板があって、フリーマーケット感が出ていると思った。

 プレハブの中で、最近一番気に入っている『アナタもアイドル』と言うアニメのダンス講師のコスプレをする。

 真っ赤なウルフカットのウィッグに右目にピンク左目にスカイブルーのカラーコンタクトを付けて、ダサい芋ジャージを着る。

 この芋ジャージの胸には平仮名で『せいらん』と下手な手書きで書いてあるのだが、これを再現するのが一番大変だった。

 最後にダサい丸眼鏡を掛ければ完成だ。

 プレハブの中に荷物らしきものは存在しないから、手持ちの荷物はコインロッカーか何かを探さなくて入れなくはいけないのかもしれない。

 せっかくだから楽しもう。

 そう思って全ての荷物を手にプレハブのドアを開けた瞬間、私は光に包まれた。


読んでくださってありがとうございます♪

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― 新着の感想 ―
[一言] 展開が楽しみ。 流れ的に恋愛要素低そうな感じ。
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