社蓄自動人形 働く。
カンカンカン!
ギュウイィイン!!
バキッ!
バキバキッ!!
ポイッ!
ガンガン!ガンガン!
暗闇のなか素手と工具を使い分けながら、元戦艦を解体している衛。
黙々と指定された場所の解体と土砂や岩の除去を来日も来日も続け、ついに連勤45日に突入した。
やぁ、皆さんこんにちは!社蓄自動人形の衛君です。
ブラックアリスに働かせられて心がすり減っている衛君だよ!!
(質疑 誰ニ 話カケテイマスカ?)
ほっとけ!!そこは触れてはいけない!!
あっ!
グシャ、ベキィ!!!
・・・・・よし、ダイジョウブ!まだイケる!
(回答 再利用不可、次ノ指定シタ場所デ 同型部品を探シ回収シテクダサイ)
のおおおおおおお!!!!
もーーいーーやーーだーーー!!!
休みなく毎日毎日毎日、工具片手に黙々黙々と一人で!!ブラック企業も逃げ出すよ!
いい加減本当に疲れたよ!!そこまで疲労感ないけど精神的にだよ!!
(質疑 貴方ハ 一日ノ指定ノ分量ノ約八割ハ 適切ニ処理ヲデキルノニ ソレ以上二ナルト 速度ノ低下ガ目立マス、ナゼデスカ?)
・・・・・黙秘します。
(・・・・了解シマシタ、アリスニ報告シマス)
や・め・ろ!!・・・元々はあいつが悪い!
作業用ロボットの一体も作ってくれないんだぞ!作るって言ったのに!!
(回答 優先順位ノ問題)
だからってねぇ・・・。いい加減しんどいよ。さすがに。
(・・・・・アリス二提言シマス)
マジで頼むよ。コーさん。
(デスガ、ソレハソレ コレハコレ デス、先ホドノ部品ヲ回収シテクダサイ)
ハイハイ・・・。少しは手ぇ抜いてもいいじゃないか・・・。
(回答 衛ノ回収率時間短縮ノ為)
さいですか・・・。
そして次に衛が再び文句いいだし、手を止めるまで約56時間一人で作業を続ける。
~アリスの視点~
『さて、あれも作れましたし、それなりに他の部品も回収も出来ましたし、作業用ロボットの量産と次の段階に進みましょうか』
『あら、サポートAIから通信が・・・・・はぁ・・・・まぁ、いいでしょう、ご褒美を上げて更に働いてもらいましょうか・・・』
モニターの中で、衛の発言や行動の記録を見ながら、
演算とシミュレーションを高速でまとめていた。