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第63話 オーガロード2

登場人物紹介


アメリ・・・異世界転生者、脳筋野郎2、悪徳商人


サオリ・・・異世界転移者、お調子者


リオ ・・・魔法剣士、脳筋野郎1


セナ ・・・賢者、守銭奴


カイエン・・冒険者ギルド長、悪徳代官


エイハブ・・船長、骸骨野郎、セクハラおやじ

 



 オーガロードの窮地にオーガキングが回復の魔法ハイヒールの呪文を唱え始める。


「させるか!」


 オレは相手との距離を一気に詰める体術の縮地でオーガキングとの距離を詰め、その勢いのままオーガキングの喉を突いた。


「グギャー!」


 喉を潰されたオーガキングは悲鳴をあげて詠唱を中断した。そしてオレに向って巨剣を振り下ろした。オレは縮地で再びオーガキングと距離を取った。いくらA級冒険者のオレであろうとオーガキングと足を止めて一対一で切り合うのは分が悪い。巨剣が一度でも当たれば真っ二つに切り裂かれてしまうだろう。オレは距離を取って、オーガキングの詠唱を邪魔しつつ、少しずつ削る作戦に出た。


 一方、リオとサオリとセナのオレ達美少女戦隊の主力を相手にする事になったオーガロードは左腕を切り飛ばされ、右足を切られ、怒り狂っていた。巨剣を右手一本でぶんぶん振り回していた。さすがのリオ達もこれではうかつには近寄れなかった。オーガロードを囲むように距離を取っていた。ひとしきり巨剣を振りまわした後、落ち着きを取り戻してきたオーガロードは巨剣を片手で構えると、ぐっと腰を落とした。まずい、オーガ突きの体制に入った。前回はここで魔法を連発してオーガロードを攻撃したものだったが、なぜかリオ達は静観していた。


「グガー!」


 気合とともにオーガロードがリオを突いた。しかし、腕と足を怪我したその突きには、本来の冴えはなかった。


 リオはひらりとかわした。同時にサオリがオーガロードを槍で突いた。セナは今度は左足を切った。


「足は止めたわよ。これでもう突きは打てないわ。みんな、タコ殴りにして。」


 セナが叫んだ。


 リオ、サオリ、セナが連続でオーガロードを切った。


「まだ、死なないの!さすがボスはしぶといわね!」


 リオが叫んだ。


 一方、オーガジェネラルを相手にしているエイハブは苦戦していた。なんど切っても、レベル差が大きすぎて、オークジェネラルに致命傷を負わす事ができなかった。


「くそ。さすがにわしじゃ、オークジェネラルにかなわんか。しかし、わしの役目はオークジェネラルに魔法を使わせん事。このまま、時間を稼げれば、きっと、アメリさんがやってくれる。」


 そのころオレはオーガキングを削っていた。喉を潰したオレは次に腕を狙った。縮地で一気に間合いを詰めると、振りかぶったオーガキングの左腕を切った。切り落とすことはできなかったが、十分にダメージを与える事ができた。それからは一方的だった。切っては離れ、切っては離れを繰り返して、最後は顔喉心臓を狙った必殺三段突きでとどめをさした。


 オレがオーガキングを破った頃には、リオ達三人もオーガロードを葬り去っていた。後はエイハブと戦っているオークジェネラルだけになった。


「船長!助太刀しようか!」


 オレは戦闘中のエイハブに声をかけた。


「いや、もう大丈夫!もうこいつの剣と体は見切った!」


 そう言い放つと、エイハブはオークジェネラルに切りかかった。振りかぶったオークジェネラルの左腕を切った。かまわず、巨剣を振り下ろすオークジェネラル。巨剣をよけながら今度は右腕を切った。オークジェネラルはなんと剣を持った両腕をだらりとたらした。


 後は、エイハブの独壇場であった。一方的に切りつけた。オークジェネラルは倒れるとかき消すように消えた。後には大きな魔石が残った。


「船長。やるじゃない。」


 オレは声をかけた。


「いくら防御力の高いオークジェネラルも、腕の筋を切られれば腕は使い物にならなくなりますからのお。わしは、最初・・・」


 うぜえ。こいつ腕自慢の解説を始めやがった。


「はい。はい。みんなも良くやったよ。魔法を使わないでも、強敵のラスボスを倒せたね。オレ達はまたひとつ強くなれたよ。さあ、家に帰って、ゆっくりしよう。サオリ、お願い。」


「ラジャ!」


「あのう、わしの対オークジェネラル戦の解説と武勇伝は?」


「ああ。後でゆっくりとして。」


 オレ達はブツブツと小声で文句を言っているエイハブの首根っこをつかんで、サオリのワープでミヒの町の自宅に戻った。




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