第62話 オーガロード
登場人物紹介
アメリ・・・異世界転生者、脳筋野郎2、悪徳商人
サオリ・・・異世界転移者、お調子者
リオ ・・・魔法剣士、脳筋野郎1
セナ ・・・賢者、守銭奴
カイエン・・冒険者ギルド長、悪徳代官
エイハブ・・船長、骸骨野郎、セクハラおやじ
セシルの町北のダンジョン最深部ボス部屋で、オレ達はラストボスであるオーガロードに対峙していた。
オーガロードLV90はオーガキングLV80とオーガジェネラルLV70を従えた、3メートルはゆうにあるかと言う化け物だった。
化け物3匹は中国の牛刀のような幅が広くて巨大な剣を構えていた。そして、化け物3匹は咆哮を始めた。その咆哮でオレ達はすくみ上った。レベルの低い冒険者ならこの咆哮一発で動きを止められて終わってしまうだろう。オレとエイハブは恐怖ですくみ上る心に活を入れて走り出した。
「ファントムブレス!」
事前にしておいた打合せ通りにエイハブはブレスを放った。レベル20そこそこのエイハブのブレスはレベル90のオーガロード達には大して効かなかったが、それでも瘴気を吸い込んだオーガロード達の喉には効いたようで、オーガロード達はせき込んで地獄の咆哮を止めた。前回の戦いで苦労させられた厄介な咆哮を封じる事ができた。オレはスタン状態で立ち尽くすリオ達3人に蹴りを入れて活を入れた。
「船長ありがとう。後はオレ達に任せて。」
オレは船長とハイタッチをした。
「奴らで一番厄介なのはハイヒールの呪文を使ってくるオーガキングよ。真っ先に倒すよ。」
オレは叫び、オーガキングに向って走りだした。
オーガキングの隣にいるオーガロードは先頭を走るオレに合わせて、スキル発動の体制に入った。足を踏ん張って力を貯めている。オーガロードの必殺技オーガ突きである。巨体に任せて全力で突いてくるオーガ突きはほとんど防御不能である。よけるしかない。へたに受ければ、いくらA級冒険者のオレ達でも剣は折られ、肉体は串裂きにされるだろう。
オーガロードの射程距離に入った。オーガロードは踏ん張った足で全力で駆けだした。オーガロードの巨剣がオレを突く刹那、オレは縮地でオーガロードの巨剣をかわすやいなや、オーガキングとの距離を一気に詰めて突きを決めた。
オレの突きの一発ぐらいではオーガキングはくたばらない。オレを振り払うように巨剣を振った。オレは再び縮地でオーガキングから距離を取って、オーガキングの巨剣を避けた。
一方、オレと言う目標を突然失ったオーガロードは腕を伸ばし切った無防備な状態で、オレの後から走ってきたリオの前に出てしまった。リオはチャンスとばかり長剣を振り下ろした。
「ギャオー!」
リオの長剣がオーガロードの左腕を切り飛ばした。
とどめとばかりにリオの横にいたサオリが槍を振り下ろそうとした刹那、大きな火の玉がサオリを襲った。オーガジェネラルの放ったファイアーボールであった。サオリはしゃがんで避けた。
代わりにセナがオーガロードの足を切りつけた。オーガロードの太い足は簡単に切り飛ばせなかったが、大きなダメージを与える事に成功した。
こうして、当初の作戦は変更され、オーガロードにリオとサオリとセナが当たり、オレが一人でオーガキングの相手をすることになった。だが、魔法を使ってくるもう一匹の厄介なオーガジェネラルはフリーだ。魔法を避けながら目の前の敵を倒さねばならない。
いや、エイハブがオーガジェネラルに向かって走り出した。
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み、短いですが、昨日はここまでしか書けませんでした。すみません。自由な時間のある学生さんがうらやましい。