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第51話 ファントムパイレーツ

登場人物紹介


アメリ・・・異世界転生者、脳筋野郎2、悪徳商人


サオリ・・・異世界転移者、お調子者


リオ ・・・魔法剣士、脳筋野郎1


セナ ・・・賢者、守銭奴


カイエン・・冒険者ギルド長、悪徳代官

 次の階層は大きな一つの部屋になっていて、その中心には一匹の幽霊がいた。


 幽霊の姿がこのダンジョンのラスボスである事を語っていた。幽霊は海賊王のなれの果てであった。オレは幽霊を鑑定した。ファントムパイレーツLV100と出た。スキルや特性は鑑定不可能であった。レベル100!これはやばいかも。


「みんな。ファントムパイレーツでレベルが100もあるよ。全力の全力でいくよ!」


 オレがみんなに檄を飛ばすと。


「待て、待て、待てー!戦いの前に会話をかわすのが、バトルの基本だろう。わしにも少しはしゃべらせろ!」


 ファントムパイレーツが一喝した。その大声でオレ達は攻撃の手を止めた。攻撃の手を止めたと言っても、呪文は前倒しで唱えてあるからいつでも魔法を飛ばせる。オレ達に油断はなかった。


「わしは見た通り海賊の幽霊だ。この近辺の海はわし達が支配してたのさ。それが一匹の龍に襲われてわし達の船団は全滅さ。わしは命からがらでこのアジトに逃げてきたがその時受けた傷が元で死んでしまったんだ。しかし、仲間の仇を撃つまではわしは死んでも死に切れん。わしの願いが通じたのかわしは幽霊になって復活したのさ。わしと一緒に戦ってくれる仲間を何年も何年も首を長くして待ってたぞ。」


 このおっさん、勝手に自分語りを始めたぞ。しかし、龍ってまさかスカイドラゴンか?


「龍ってどんな龍だ?」


 オレは聞いた。


「龍か。シードラゴンて言って。海に住む蛇のような龍だったな。」


 どうやら、オレの仇のスカイドラゴンではないみたいだけど、興味は沸いた。


「スカイドラゴンとはなにか関係あるか?」


「この世には陸海空それぞれに龍がいて、三匹の中で最強が空のスカイドラゴンて聞いたことがあるぞ。スカイドラゴンになんか因縁でもあるのか?」


「ああ、ちょっとな。」


「ふーん。まあよかろう。とにかく、わしはシードラゴンに用があるんだ。お前たちがわしの求める力の持ち主か試したい。さあ、正々堂々と死あおうぜ。かかってこい!」


「「「「おう!」」」」


「サンダガビーム!」


 まずリオがサンダガビームを放ったが、サンダガはファントムパイレーツをすり抜けた。


「な!サンダガビームが効かない。サオリ!予定変更!ファイガボールを撃って!」


 オレはサオリに指示をした。


「ファイガボール!」


 サオリが撃った巨大な火の玉もファントムパイレーツをすり抜けた。


「魔法がだめなら、剣撃よ。」


 オレはファントムパイレーツに突きをかましたが、やはりすり抜けてしまった。


「ふっふっふ。無駄、無駄。次はわしのターンだぜ。魔獣召喚!」


 ファントムパイレーツはキングオクトパスを召喚した。


 まずい、まずすぎる。剣も魔法も効かないうえに、キングオクトパスまで召喚しやがった。


「アメリどうしよう?」


 リオが聞いてきた。


「とりあえず、今は魔法が効くキングオクトパスを倒そう。サンダガビームの連発よ!」


「サンダガビーム!」「サンダガビーム!」「サンダガビーム!」「サンダガビーム!」


 オレ達4人のサンダガビームでキングオクトパスは倒せた。しかし、ファントムパイレーツは変らず無傷だった。


「ふん。やるじゃないか。じゃあ、これはどうだ?ファントムブレス!」


 ファントムパイレーツは瘴気を吐き出した。オレ達は大ダメージを受けた。


「サオリ!全員にハイヒールをかけて!」


 オレはサオリに指示を出した。


「ハイ・・・」


「待って!わたしは平気よ!」


 サオリがハイヒールを唱えようとしたとき、リオが止めた。


「え?じゃあサオリ。リオ以外にかけて。」


「ハイヒール!」


 オレ達はサオリのハイヒールで息を吹き返した。


 やばい。やばいぞ。でも、とりあえず指示を出さないと。


「リオ!みんなの盾になって。みんなはリオの陰に隠れて、セナはハイヒールの呪文を唱えて。サオリとオレはとりあえず待機よ。」


「ふーん。そう来るか。じゃあ、またで悪いけど召喚!」


 キングオクトパスが現れた。


「からのファントムブレス!」


 瘴気がまたオレ達を襲った。


「きゃあああ!」


 リオに隠れたといえ、完全には防げない。セナが悲鳴をあげた。


「セナ頑張って。ハイヒールを唱えて、他のみんなはキングオクトパスにサンダガビームよ。」


「ハイヒール!」


「「「サンダガビーム!」」」


「ふん。瘴気バリア!」


 オレ達三人のサンダガビームはファントムパイレーツの作ったバリアにはじかれた。


「アメリ。敵わないわ。逃げよ!」


 セナが泣きながら言った。


「おや。逃げだすんかい?君たちはもっとできると、見込んだのに残念だのう。」


「セナ!まだ、逃げ出すのは早いわ。女神様の加護を受けたオレ達がこんな、骸骨野郎に負けるわけにいかないわ。」


 オレはセナに檄を飛ばしたが、正直オレも泣きたい。ファントムパイレーツ強すぎるでしょ。やっぱり、サオリのワープで逃げるか。




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