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第338話 反省してる?

 




「えーと。あのね。


 わたしはホーンラビット同士で戦わせる事を思いついたんだ。そうすればわたしもチビ太も万が一でケガする事もないでしょ。もちろんわたしのスキルの誘惑テンプテーションでよ。戦い合わせて分かったんだけど、ホーンラビットも弱い奴強い奴がいるの。その生き残った強い奴なんだけどさ。何回か戦わせたら情も移っちゃってさ。連れて歩く事にしたんだ。そしたらなんかレベルアップしたみたいでさらに強くなっちゃったんだよ。それでわたしとチビ太とその子のトリオはこの階層じゃ無敵状態になっちゃったんだ。だってホーンラビット4匹の不意打ちでも楽勝だからね。そうしたら次の段階であるボス部屋に挑みたくなるでしょ。普通は。まあ相談しなくて挑戦したのは確かに悪いと思っているけど。あ、だからもう勝手な事はしないから堪忍してよ。


 それでこの子は仮にツノッチと名付けたんだけど、あ、仮の名前だからかわたしもレベルアップしてるからかは分からないけど、まだ魔力切れは起こしてないみたいよ。それでツノッチがボス部屋に入れるかどうか心配だったんだけど、そこは問題なく入れたの。ツノッチさえボス部屋に入れれば後は楽勝よ。さすがにボスのホーンラビットの親玉みたいのには誘惑テンプテーションは効かなかったけど、後の従者みたいなの2匹には効いたからね。5対1じゃさすがのボスも成すすべがないでしょ。囲んでタコ殴りよ。そして最後に残った2匹をやっつけてボス部屋攻略よ。」


 ホノカが一気に今までの事を得意げに話した。


「ちょっと、あなたの誘惑テンプテーションが凄いのは分かったけど、本当に反省してるの?」


「してます。してます。」


 わたしが小言を言うとホノカはあわてて頭をさげた。


「まあまあ無事だったからもう良いじゃないか2号。それでそのホーンラビットはどうするんだホノカ?」


 1号が口を挟んできた。これじゃあわたしが嫌な奴みたいじゃないの。1号のやつめ。


「え!どうするって?」


「たぶんだけど、誘惑テンプテーションで言う事を聞かせられるのはこのダンジョンの中だけだと思うぞ。その子を仲魔にしたかったら一度殺すしかないんじゃないか。ホノカが。」


「うん。わたしもそう考えていたんだ。だけどわたしには回復魔法もないし、また倒れそうだからみんなと合流するのを待ってたんだ。」


「じゃあ召喚獣にするって事だな?」


「ええ。そうよ。善は急げって事で今からそうするから、後はよろしくお願いします。」


 いきなりホノカ対ホーンラビットの一騎打ちが始まった。誘惑テンプテーションで動きを止めて斬れば簡単なのに、そうしないのはホノカなりのこだわりがあるみたいだった。


 ホノカの言う通り確かにこのホーンラビットは只者ではなかった。動きが格段に良い。おそらく力も強くなっているだろう。ホーンラビットが素早い動きでホノカに飛びかかった。


 しかしなんとホノカは居合抜きでそのホーンラビットを簡単に切り裂いた。強くなっていたのはホーンラビットだけではなかった。


 倒れて絶命したホーンラビットをすかさずホノカは生き返らせた。


「この子の名前はツノッチに正式に決めたわ。後はよろしくね。」


 そう言うなりホノカは魔力切れなのと、安心して気が抜けたのかで倒れ込んでしまった。


「もう。勝手な奴。1号、ツノッチの回復をお願い。わたしはホノカをおぶって行くから。クロエとジュンはこれから出てくる魔物をやっつけて。」


 わたしがホノカをおぶって歩くと、チビ太と復活したツノッチは心配そうに後を付いてきた。かわいい奴ら。ホノカの召喚獣だけどわたしも気にいってしまった。




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