表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
249/373

第249話 ショッピングセンター地下2階

 



 店を荒らす事5軒、ついにオレとイサキちゃん2号は砂漠の狼との落合場所の階段までたどり着いた。戦利品はやっぱりがらくたばっかりだったけどありがたく頂戴した。アイテムボックス持ちのオレはいくらでも持ち運びできるからね。階段にはすでに砂漠の狼の面々とイサキ、サオリ組が待機していた。ショッピングに徹していたイサキ、サオリ組と同じように砂漠の狼もあまり戦闘はしていなかったみたいだ。


「どうだった?ここのショッピング街は。」


 砂漠の狼のリーダーのアリが聞いてきた。


「ええ。なかなか手ごたえのある魔物達でしたよ。」


「お。その口ぶりからしてアメリ達はずっと戦ってきたみたいだな。」


「オレ達はイーラムの通貨持ってませんからね。」


「でも、戦闘でその通貨もたまって良かったじゃねえか。」


 そう言ってアリは笑いやがった。


「ちょっと!お金を出せば普通の買い物もできるじゃないですか。そう言うのは最初に言ってくださいよ。」


 アリの笑いに不機嫌になったイサキちゃん2号が抗議した。


「ごめん。ごめん。あれ?たしかイサキだっけ?お前たち双子?」


 抗議するイサキちゃん2号と椅子に座るイサキを見比べてアリが聞いた。


「まあそんなもんです。」


 イサキちゃん2号に代わってイサキが答えた。


「あれ?双子いたっけな?」


 アリが頭をひねっているとアーリン、リオ組も到着した。


「どうやら全員揃ったな。これから下に下りるけど・・・」


「ちょっと待って!」


 アリが注意事項述べようとしているのをアーシャが遮った。


「どうしたアーシャ?」


「美少女戦隊、一人多くない?」


「あ、イサキが二人いる。」


 アーシャの疑問にサリーが答えた。


「あ、イサキは双子だそうだ。」


「アリ。あんたバカ?双子なんかいなかったじゃないの。どういう事よ。説明して。」


 やれやれ仕方ないなとイサキが口を開く。


「これは私の能力で・・・」


「ちょっと待ってください!イサキの能力の説明は勘弁してやってください。」


 オレはあわててイサキの口をふさいだ。砂漠の狼に自分らの能力を開示するのはまだ早いと思うからだ。


「ふーん。双子じゃないと言う事で決定ね。まあ、余計な詮索はやめとくわ。」


 アーシャが言った。アーシャ、なかなか抜け目ない奴。要注意だな。


「一人増えたと言っても敵じゃねえんだろ?味方が増えたんだろ?じゃあ問題ないじゃねえか。」


 アリが言った。アリ。おおらかな奴。お前とは仲良くなれそうだ。


「えっとー。ここから降りた下の階も基本的に上の階と一緒だ。各ショップでショッピングを楽しむもよし。バトルを楽しむもよしだ。ただし、あの奥の大きなショップはボス部屋だから魔物がちょっとだけ手強いけど、美少女戦隊のみなさんなら楽勝だろ。それじゃあ次はボス部屋の前で集合だ。なにか質問はあるかい?」


「ボス部屋も二人までしか入れないんですか?」


「ああ、ボス部屋は普通に5人までは入れるよ。」


 オレが聞くとアリが答えた。


「ボスは強いんですか?」


 サオリが聞いた。


「まあ、ここのショップの店員達よりは強いな。まあ、美少女戦隊なら楽勝だろ。」


「じゃあ、ボスもここの店員達みたいにすぐ復活するんですか?」


「ああ、すぐに復活するよ。」


 オレが聞くとアリが答えた。


「よし!美少女戦隊集合!」


 オレはみんなを集めた。


「作戦会議かい?じゃあ俺達は先に行くからな。」


 そう言ってアリ達砂漠の狼は階段を下りて行った。


「どうしたの?アメリ。」


 砂漠の狼を目で追いながらサオリが聞いてきた。


「ねえ。みんな。雑魚とのバトルはもう飽きてない?」


「それ、私も聞こうと思ってたのよ。」


 リオが賛同してくれた。


「私も幽霊はこりごりです。」


 アーリンは飽きているよりも嫌がってるようだけど。


「えー。わたしもイサキもまだ戦ってないよ。」


「サオリ。なに言ってんの。だから溜まってるでしょ。ボスを倒してストレス発散でしょ?アメリ。」


「さすがイサキ。察しが良い。ボス部屋に直接乗り込もう。それで5人までしか入れないなら二人ずつで挑もう。」


「それは良い考えね。じゃあボス部屋に着いた組からボスに挑戦ね。行くよ!アーリン!」


 そう言ってリオがアーリンを引っ張って階段を下りて行った。


「サオリ!うちらも行くよ!」


「お、おう!」


 イサキ、サオリ組も階段を下りてしまった。


 組み分けを新しくしようと思っていたのに、いつものリオの先走りでだめになってしまった。


「あのー?私じゃ不安でしょうけど、よろしくお願いします。」


 オレがぼーとしているとイサキちゃん2号が申し訳なさそうに言った。いくら強いと言ってもすぐに燃える弱点のある式神だもんね。


「いや。そんな事ないよ。頑張ろう。」


 おっとオレが仲間を不安にさせてどうするんだ。火に弱いならオレが火から守ってやれば良いだけだ。


 オレとイサキちゃん2号は元気よく階段を駆け下りた。




 *********************************


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ