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第163話 2軍落ち

 


「それで明日からどうする?」


 リオが聞いてきた。今オレ達は夕食を取りながら明日からの事について語り合っている。オレとリオ達4人は上級者用の、アーリン達3人は初級者用のコースを攻略したところである。


「そうね。迷いの森を引き続き攻略したいところだけど、アーリン達が行ける所は迷いの森にはもう無いよね。そこでだ。新しいダンジョンを見つけてきたんだ。」


 オレは冒険者ギルドでもらってきたパンフレットをみんなに見せた。


「廃坑のダンジョンって書いてあるけど、これどういう所?」


 パンフレットを見ながらサオリが尋ねた。


「うん。なんでも文字道理元鉱山で、魔物が住み着いた今では鉱山としては利用されてないんだって。あ、これは冒険者ギルドのお姉さんに聞いたんだけど、詳しくはこれを読んでくれって。」


「ふーん。鉱物系の魔物が多いんだ。え!?ドロップ品は宝石が多い!これはすぐに行かんとあかんでしょ。アメリさん。」


 同じくパンフレットを見たセナが食いついてきた。


「そうそう。そこは稼げるみたいよ。それに魔物も下の階に行けば行くほど強くなるみたいだから初心者からS級までどんなランクの冒険者でも楽しめるみたいよ。」


「楽しめるってダンジョンは遊び場じゃないよ。でも宝石は魅力ね。わたしもそこ行きたい。」


 サオリも賛成した。でもかっこいい事言ってるけど、宝石に目がくらんでるんじゃないか。


「アーリン達はどう?」


「はい。私達は私達が入れる所ならどこでも良いですけど、宝石は魅力ですね。賛成です。」


 アーリンが答えたけどやっぱり宝石が良いのか。女の子って光物に弱いよなー。まあ、オレも嫌いじゃないよ。身には着けんけど。


「それでキンリーから近いの?」


「うん。近いよ。歩いて一日だって。馬車なら一時間ほどだよ。」


 リオの問いにオレは冒険者ギルドのお姉さんに聞いた時間を言った。距離も近いし宝石もゲットできる。ここにしない理由はない。


「よし。じゃあ決まりね。明日は買ったばかりの馬車の試運転も兼ねて廃坑のダンジョンにGOね。」


「「「「「「おう!」」」」」」



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 廃坑のダンジョンは廃坑と言うだけあって山の中にあった。山の中ではあるが元々鉱山であったために町があった。廃坑とともに町はすたれて、今はダンジョンに来る冒険者目当ての店が何軒かあるだけだった。オレ達はそのうちの一軒の宿へ入った。二頭の馬を馬小屋に入れるとさっそくダンジョンに出発だ。ダンジョンは元坑道であるために足元も良く道幅も広かった。その上、魔導ランプが要所に置かれ、明かりにも困らなかった。


「整備された道にランプまであって、魔物が出ないととてもじゃないけどダンジョンとは思えないよね。」


「元々鉱山の坑道だからね。足元は良いよね。なんだかセシルの南のダンジョンを思い出させるよね。」


 リオとサオリがダンジョンの印象を語っていた。


「南のダンジョンって言う事は硬い魔物ばっかり出るよね。剣で斬ってたら刃こぼれが酷くて剣がすぐにボロボロになっちゃうよね。そこでこれだ。」


 オレはアイテムボックスからメイスやハンマーなどの殴打系の武器を取り出した。宝箱から採った物、武器屋で買った物、軽い物、重い物、様々な武器を並べた。


「どれでも好きな物選んで。剣にこだわる人には鉄パイプもあるよ。」


 パワーファイターのリオはハンマーをアーリン達2軍のメンバーは剣とさほど重量の変わらない鉄パイプを選んだ。重いのは威力はあるけど振り回せないもんね。良い選択だと思う。オレは剣士だからね。もちろん鉄パイプを選んださ。


「よし。それじゃあ。いつものように二手に分かれて攻略するよ。なんか質問ある人いる。」


「はい。私達2軍はアメリさん達1軍に対してあまりにも戦力が劣るんですけど、なにか戦力の補充をしていただけませんか?」


 アーリンが手を上げて聞いてきた。たしかにオレ達1軍に比べて2軍は弱いよな。


「戦力が劣るのは初心者だから仕方ないんじゃない。オレ達1軍と比べても仕方ないよ。」


「初心者だから弱いのは自覚してます。でも弱いならせめて人数だけは4人揃えて欲しいです。」


「それは新しいメンバーを入れて欲しいって事ね。でもこればっかりはめぐり合わせだからね。よし8人目のメンバーを探すよ。8人目が決まるまでオレが2軍に入るよ。」


「私達は大歓迎ですけど、リオさん達は良いんですか?」


「別に良いよ。3人でも私達は。アメリがいないならいないなりの戦い方をするだけだからね。」


「よし。決まりね。オレは今日から2軍で頑張るわ。アーリン。船長。マーム。よろしくね。」


 そう言うわけでオレは2軍のメンバーとなってしまった。



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