第162話 霧の草原攻略
もともと霧がなかったら見通しの良いただの草原だ。私達はもうボス部屋らしき所まで来た、と言うか来てしまった。窪地で寝ているのはメガロボアか。
「どうやらメガロボアがボスみたいね。」
アメリ達1軍もやって来た。
「さて。眠ってるうちにオレが油まくから。みんなでまずは火魔法で攻撃ね。弱点はもうわかってると思うけど毛が薄い腹ね。じゃあサオリお願い。」
作戦をみんなに伝授した男女はワープでサオリと一緒にメガロボアの背に降り立った。メガロボアにとったら人間なんて小人か妖精みたいなもんだ。背中に乗られたところで目も覚まさない。
「そんじゃ。毎度毎度のワンパターンですまんけど、焼き豚になってもらうよ。」
そう言って男女はどこからか取り出した瓶に入った油をメガロボアにぶちまけた。瓶に3杯の油をぶちまけたところでこちらに戻って来た。
「みんな。オレが油をまいた所を見てたね。そこをめがけて火魔法よ。ファイアーでもファイアーボールでもなんでもいいわ。できれば一斉攻撃が望ましいわ。オレが1,2、3、ファイアーって掛け声をかけるからファイアーの所で一斉に撃って。じゃあ呪文を唱えて。」
私達はアメリの仕切りで一斉に呪文を唱えた。
「じゃあ、みんな準備はいいね。いくよ。1、2、3、」
「「「「「「「ファイアー!」」」」」」」
私達は一斉に火魔法のファイアーを撃った。動き回る相手には当てる事が難しい魔法であるが寝ている相手なら問題ない。私達7人の火魔法が大きな一つの炎となってメガロボアの背中を焼いた。
「ピキィーーー!」
火だるまになって目を覚ましたメガロボアは反撃することもなくそのまま燃え始めた。燃え尽きる前に光の球になって消えた。
「やったー!」
私は隣の幽霊とハイタッチをした。男女達もハイタッチをし合っている。
メガロボアのいた後には巨大な魔石とメガロボアの毛皮が落ちていた。もちろんお約束のワープポイントもあった。
「どれ。これはどこに出るのかな?」
脳筋が何も考えずにそれを踏んだ。あっ。男女に安全かどうか鑑定してもらうのが先だろうに。脳筋の姿はかき消すように消えた。
「全くもうリオは後先考えずに行動するんだから。罠はないみたいよ。みんなもリオに続いて。」
アメリの命令で私達は順番にワープポイントを踏んだ。行き着いた先はやっぱりタイタンの町だった。
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