アリス・イン・変態ランド
色々やらかしました。後悔はしてません。(キリッ!)
なんとなく色んな方面から怒られそうで怖い・・。
なお、作中のアリス幼少期とアリスの父、使用人のキャストは監督がそこら辺から連れてきたモブです。
‐昔々、あるところに、アリスという夢見がちな少女がおりました。アリスには、幼い頃からよく見る夢があります。それは、自分が不思議な世界に迷いこむ夢です。
アリスは、その夢のことをお父さんに話しました。
「ねえ、私いつも変な夢を見るの。そんな変な夢を毎日見る私も変なのかしら?」
「確かに、変なのかもしれない。でも、普通の人よりも少し変な人の方が、人生を楽しく送れると私は思うよ。ハハハ、こんなことを言う私も変なのかもしれないね。」
「お父さん・・!」
「ちなみに、アリスはどんな夢を見るのかい?」
「えーっとね、小さな女の子とか男の子がいっぱいいる不思議な素晴らしすぎる国に私が迷いこむ夢なの!フヒヒ・・あ、夢を思い出したら涎が・・ジュルリ。」
「Oh・・。」
数年後、お父さんの愛情をいっぱい受けてすくすくと育ったアリスは、それはそれは見事な美女になりました。ただ、小さな女の子や男の子が好きという残念な性癖もまたすくすくと育ち、それはそれは見事な変態にも育ちました。
しかし、そんな変態でも見た目だけは優れているアリスに、結婚の話が来るのも当然のことでした。
「イヤよ!私はロリショタにしか興味がないのよ!私と結婚するならせめて下の毛を全部剃り落として黒の組織の薬でも飲んで身体を縮めてから来なさい!」
「何を訳の分からないことを言っているのですかお嬢様!?旦那様亡き今、この家を潰さぬためにはこの縁談は絶対に断れぬのです!そのことはお嬢様でも知っていらっしゃるでしょう!」
・・そう。優しかったアリスの父は一月前病気で亡くなってしまった。父は、最後までアリスのことを心配してくれていた。実は、今日まで縁談の話が来なかったのは、父がアリスの気持ちを分かっていて縁談を断っていたからなのだ。
父が最期にアリスに残した言葉がこれだ。
『アリス・・自分に素直に生きなさい。私はいつまでも、アリスの味方だよ。』
そんな父に、アリスも涙ぐみながらこう答えた。
『父さん・・!私も、熟女しか愛せなかったお父様のように、自分の性癖に素直に生きていきます!だから、心配しないで逝ってください!』
死に際に自分の性癖が娘に知られていたことを聞かされた父の目からは、一筋の涙が零れた・・。
さて、アリスが駄々をこねても事態は動かず、ついに結婚式の日を迎えてしまった。
着なれないドレスを身に纏い、不貞腐れるアリス。そんなアリスに、母親が声をかける。
「アリス~?何不貞腐れているのよ。そんな顔しちゃ、せっかくの可愛いお顔が台無しよ♡」
「そんなこと言うなら今すぐ私の前にロリを持ってきなさいよ!あぁ、ロリ欲しい・・。」
「・・貴女カオ○シみたいになってるわよ。」
「千尋ちゃんでも可!」
「やめなさい!貴女宮○駿に殺されるわよ!?」
少し頭を冷やしなさいと母親に言われ、アリスはトイレに向かう。しかし、その途中で、アリスは不思議なモノを見つけた。
「急がねば!お茶会に遅れてしまうのじゃ!」
‐それは、一言で言えば天使。雪をイメージした白い着物に、その着物に流れる夜の色を映した艶やかな髪。小さな足をちょこまかと動かし駆けるその様は非常に愛くるしい。そして何より、そんな幼女の頭にはウサミミがついている訳で・・。
「こんなの反則でしょうがぁぁぁああ!!!"ご隠居"たんペロペロさせてぇぇぇ!!!うおおおおおおお!!!」
‐変態が理性を抑えられるはずがなかった。
「ちょ!?待つのじゃアリス!ちゃんと台本通りにやらぬか!って早っ!?四足歩行であり得ないスピードで走ってくるのはやめるのじゃ!気持ち悪いのじゃぁぁ!!」
「こんなにも可愛らしい幼女を見て理性を抑えることができようか!?いや出来ない!!グヘヘヘヘヘ!!」
‐カサカサカサカサ!
「イヤァァァ!なのじゃぁぁ!!」
‐はいカット!
監督の声で一旦カメラが止められ、安堵のため息を漏らす"ご隠居"。しかし、アリスは不満そうに監督の方を睨んでくる!
「ちょっと作者!何良いところで止めてるのよ!ここからが一番良いところでしょうがぁぁ!!」
‐ちょ、ルビで誤魔化しきれてないから!ここでは作者って呼ぶの止めて!それに、まだ出番来てない人たちいるんだからこれ以上時間かけれないの!
監督の声にあちこちから同意の声があがる。
「その通りであるぞ!この余がせっかく赤の女王の役で出てやるのだ!わざわざ地獄から来てやっているのだから早く出番を寄越せ!」
「そうよ~!私もまだ母親役でしか出られてないじゃない!早く帽子屋の役、やりたいんだから♡」
「・・俺は、芋虫。」
上から順に閻魔、ぬい、ごんの順でアリスに文句を言っていく。三人からの非難の声を浴びたアリスが視線を向けたのは、ただ一人だった。
「・・あら。閻魔様もなかなかいいわね!貴女の全身も舐め回してあげるわ!」
「な、何をするのだこの無礼者!・・あ、でもこの感触もなかなか・・。」
アリスに舐め回され、何故か恍惚とした表情を浮かべる閻魔様。監督は、そんな二人からは目を反らし、疲れきった様子の"ご隠居"に声をかけた。
「?どうしたのじゃ監督よ。」
‐実は・・ゴニョゴニョゴニョ・・
「フムフム・・って、ぬえええ!?わわわ、儂がか!?儂がやるのか!?」
‐はい!お願いいたします!
「むむむ・・て、照れ臭いが、しょうがないのう。腹をくくるとするか!」
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『take2』
‐昔々、あるところにアリスという女の子がいました。アリスは、黒い髪がそれはそれは綺麗で美しい女の子で、その独特なしゃべり方から皆にこう呼ばれていました。
そう!"ご隠居"と・・。
「ぐう・・や、やっぱり儂に洋服は似合わないと思うのじゃ・・。」
恥ずかしそうに頬を赤く染め、スカートを両手で摘まむのは、勿論アリスコスをした"ご隠居"である。当初は、名前が同じだからという安直な理由でアリスをアリス役に指名した監督であったが、"ご隠居"の姿を見てあの時はどうかしていたなとか思っている。
それくらい、アリスの衣装は"ご隠居"によく似合っていた。
「きゃー!""ご隠居"ちゃん可愛いわよ☆写真撮っちゃうわね!ダーリンが!」
「任せろハニー。・・パシャパシャパシャパシャ!」
「まさかの連写じゃと!?」
「嗚呼、私の人生に一片の悔いなし・・よ。ガクッ。」
「お、おい!お前!もっと余を弄んでもよいのだぞ!閻魔が許可を出しているのだ!躊躇うでない!」
‐思い思いに叫びまくるキャスト達を見て、監督はこう思った。
(この映画・・必ず売れるぞ!)
Q:アリスはなぜ四足歩行で走ったの?
A:その方が速いからに決まってるじゃない!
Q:アンタ人間じゃないだろ。