幼女ハンターアリス
アリスが主人公の晴明たちが大学時代の物語です。今とほとんど変わりません!
私の名前は、アリス・ペトロリーナ!稀代の天才魔女よ。今日は、私はいつものように大学のあまり人の来ない場所にある『心霊研究サークル』の扉を開いた。そして、開口一番大きな叫び声を上げる。
「"ご隠居"た~ん!!!!!会いたかったよー!ハスハスハスハスハスハス!」
これよこれ!ドアを開けた瞬間漂ってくる最高級のロリ臭!この匂いを嗅ぐだけで私ご飯三杯は余裕でいけちゃうわヒャッハー!
興奮の余り飛び上がった私を、"ご隠居"たんは恐怖の表情で見ている。恐らく、数秒後私が"ご隠居"たんの上に飛び乗ってくることが分かっているからだろう。"ご隠居"たんは逃げようとしているが、そうはさせない。私は部屋に入った瞬間簡易魔方陣を中に投げ入れている。その魔方陣の効果は、数秒間だけ魔方陣の中にいる人物の動きを止めるというもの。この魔方陣は魔術の心得のある者にしかレジストすることは出来ないため、魔法の知識がない"ご隠居"たんが防ぐことは不可!
そう!私は"ご隠居"たんをペロペロするために万全の準備を整えてやってきたのだ!
「いっただっきまーす!!」
しかし、私が"ご隠居"たんへのルパンダイブを成功させようとした直前で、私の身体は何者かに持ち上げられた。私は、空中にぶら下げられた状態のまま、不満気にその人物の名前を呼ぶ。
「・・ちょっと晴明。何で邪魔をするのかしら?あともうちょっと!もうちょっとでそこに桃源郷があったというのに!」
「変態が俺の相棒に手を出そうとしているなら止めるに決まっているだろう。お前はいつになったら懲りるんだ?」
この男は、私の所属する『心霊研究サークル』の部長、安倍晴明である。何でも、あの有名な安倍晴明の子孫らしいが、私から言わせてもらえばただの"ご隠居"たんの付属品に過ぎない。
「馬鹿ね!そこに幼女がいるなら飛び付いて匂いを嗅げ!それが私の家の家訓よ!懲りたりなんてしないわ!」
「どんな家訓だよそれ!・・まあ、俺も女を見たら口説けはモットーにしているがな。」
「お主らどっちも最低じゃ。」
魔方陣から解放された"ご隠居"たんが私たちに冷静なツッコミをいれる。その冷やかな声すら、私にとっては珠玉の福音でただただありがとうございます!としか言えない。マジ可愛い。
「そうそう!今日は"ご隠居"たんをペロペロ・・じゃなくって、ちょっといい情報を掴んだから来たのよ!」
私は、そこでようやく半ば忘れかけていた本題に入った。しかし、興奮する私とは対照的に、晴明たちの反応は冷やかなものだった。
「お前がいい情報というものにろくなものはない気がするんだが・・どうせ幼女関係だろ?」
「当たり前じゃない!それ以外にどんないい情報があるっていうのよ!」
晴明が興味を示さないことは既に予測済み。私は、その上で今回は必ず晴明が食いつく自信があった。
「まあよく聞きなさい。私が手にいれた情報・・それは、一週間しか生きることの出来ない伝説の妖精、ヒツェシュライアーの住み家よ!彼らが幼女でいる時間は産まれてから一時間までの短い期間!つまり伝説のレア幼・女☆フォーッ!!」
「・・その言い方じゃとまるでモンスターのようじゃな。」
高らかに雄叫びを上げガッツポーズをした私に、"ご隠居"たんが呆れたような視線を向ける。
「・・そして、幼女形態が終わると残念ながら絶世の美女になるらしいわ。」
「よし!今すぐ行こう!さあアリス!案内してくれ!」
予想通りの食い付きぷりとはいえ、一瞬で掌を返した晴明に、私と"ご隠居"たんのラリアットが同時に炸裂したのであった。・・あれ、これって何気に"ご隠居"たんとの初めての共同作業じゃない!?やったぜヒャッホーイ!
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というわけで、私達ははるばる妖精が住むという情報を手にいれた島根県へと向かった。え?大学の講義はどうするのかって?・・そんなのサボるに決まっているじゃない!オーホッホッホ!
「儂はサボるのは嫌じゃから分身体を代わりに講義に出席させるぞ。」
そんな真面目な"ご隠居"たんもス・テ・キ♡
「俺は・・・」
「アンタのことは聞いてないわよ!ショタになってから出直してきなさい!」
そんな会話を繰り広げながら、私達は目的地であるロリの住む森へと到着した。
「さあ、ここからは私の出番ね!新鮮なロリの匂いを辿るのは大得意なのよ!」
「お巡りさーん!早くこの変態捕まえてくださーい!その内百%犯罪します!」
「大学で儂の居場所をいつでもすぐ見つけていたのはそういうことじゃったのか!?」
その通りでごぜえます!
私は、鼻をクンカクンカさせてロリの匂いを辿っていく。しばらく歩いていく内に、私の鼻腔を濃厚なロリ臭が刺激した。
「ここよ!ここに間違いなく最高のロリがいるわ!ようやく会えるのね。グヘヘヘヘ・・・」
「き、気持ち悪いのじゃ!!」
"ご隠居"たんには泣き顔でドン引きされたが、そんなことは気にしない!むしろご褒美です!
その時、私のロリセンサーにとんでもない反応が表れ、私ははっと後ろを振り返った。
ロリ戦闘力、500万・・800万・・いや、まだ上がる!?一体どれほどのロリがいるというの!?
‐その時、私の目の前に天使が飛び込んできた。その姿は、まさしく物語の中の妖精そのもの。現実世界に顕現したティンカーベル!チューリップの上にちょこんと座るその姿は、可愛いなんて言葉では言い表せないほどプリティーでキュートでペロペロしたい!!あ、可愛らしい頬っぺたはピンク色に染まっていて、とっても美味しそう♡本当に食べちゃいたいくらい・・・
「おい、晴明。心なしかあの妖精震えておらぬか?」
「まあ、目の前に涎垂らした変態がいたら怖いわな。俺だったら即逃げるわ。」
晴明たちが後ろでなにか言っているが気にしない!私は、欲望の赴くままその天使に向かって手を伸ばした。
「ロリ最高ぅぅぅぅーーーー!!!!ペロペロペロペロクンカクンカじゅるりらウェーイ!!!!!!」
しかし、興奮の絶頂にいる私の目の前で、信じられないことが起きた。なんと、目の前の天使が、
「ヤバイ!!?」
と叫んでなんとしたことか一瞬で大人の姿に変わってしまったのである。呆然とする私の横で、"ご隠居"たんがぼそっとこう呟いた。
「・・恐らく、命の危険を感じて一瞬で成長したのじゃ。懸命な判断じゃな。」
そ、そんなぁぁぁ!?
その後、「綺麗なお嬢さん。僕を妖精の国に連れていってくれませんか?そこで式を挙げましょう。」などとのたまう晴明を無理やり引きずる"ご隠居"たんと一緒に、私は肩を落としながら大学へと帰っていったのだった。