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4月 入学式6

「では次…生徒会長、姫川麻子のお祝いの言葉お願いします」

「はいっ」

 歯切れのよい返事が講堂に響き、生徒会長が登壇する。

「この度はご入学おめでとうございます。この私立霧ノ森高等学校には広い校舎や整った設備などのたくさんの長所があります。みなさんもこの学校で生活する中で探してみてください」

 生徒会長は一礼し自席に戻ると思われたが、なかなか壇上から降りようとしない。

 そして数秒後、彼女はもう一度礼をすると、先ほどとは打って変わったように乱暴にマイクを手に取り、テンション高めにきり出した。

「はいっ!ここで新入生のみなさんに嬉しいお知らせです!私達生徒会では、新入生の皆さんの中から3人、生徒会役員を選出しようと考えています。この学校では選挙はなく、私達生徒会役員の目でみて判断し、より良い人材をスカウトするという制度になっています。判断基準は設けていませんし、生徒会はその名の通り生徒で構成される会です。見方には偏りがありますし、成績が良い・積極的行動が出来る誰もが認めるような人間が選ばれるとは限りません。ですので、どんな人に声をかけるのか、私達もまだ分からない状態です。やる気がない人に声をかけてしまうこともあると思います。もちろん断ることは出来ます。でも、そこで一度思いとどまりよく考えた上で判断して頂ければ光栄です。」

 明らかに祝いの話より長い話をした生徒会長は嬉々として礼をすると今度こそは素早く壇上から姿を消した。

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