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4月 入学式10

 特別棟四階。その一角に生徒会室はある。

 そこは長方形のテーブルが四つ四角を作るように並べられ十席用意されている。今は七席が埋まっている状態だ。ゆったち座れる椅子のほかにもなぜか窓際に別スペースで同じデザインのソファーが二対机をはさんで設置されている。そのほかにも壁際にはトロフィーや資料の詰め込まれた棚が並べられている。それでもまだ充分なスペースの余裕があるほどこの部屋は広い。


「さぁ!ここからが勝負よっ!」

 生徒会室に響く麻子の声は、いつもよりさらに気合の入った声だった。

「誘ってくれた三人が来てくれるといいんだけど…ここで一年生が来るかどうかでこれからの学校方針が決まるの!もし来なかったら今年は生徒会として何もしないつもりよ」


「「「えっっっ」」」


 生徒会室にいる全員が目を丸くして驚きの声を上げた。

「まーちゃん、すごい宣言だねぇー」

 机に頬杖をつきながら愉快そうに笑うのは麻子の隣に座る、副会長の惺。

「さすがに言いすぎじゃ…」

 そうあせりの声をあげたのはお菓子係の彗銀。いつものようにお皿に自前のお菓子を広げている。

「でも、やっぱり新入生は重要なのです」

 紅茶のカップにお砂糖をいれ、かき混ぜながら麻子んも考えをさらに盛るように呟いたのは庶務を請け負う夕映。

「大丈夫ダイジョウブ、みんな来てくれるだろ」

 そういったのはお菓子をほおばる零鳴。隣の議長席席に座る円のティーカップにぽっぴーと言うスティック状のお菓子を入れようとし、ハリセンですかさずたたかれる。

「そういえばみんな誰誘ったのー?オレ卍里ちゃん誘ったんだけどそれがもうかわいくてさー」

 円がひとりでに卍里のかわいさについて語り始めるのを置いておいて「そうねえ」と麻子は腕を組んだ。

「そういえば三人入れるのは決まってたけど勧誘する人決めてなかったわね」

「だめじゃないですかそれっ、人数足りなかったり多かったりしたら…」

 彗銀が叫ぶとがさがさがさお皿に大量のお菓子が投入される。

「まあなるようになるんじゃないですかね」

 壁際にある棚に入った資料を整理しながら黙っていた弑椰が応える。

「まあそうよね、そうなったときはその時に考えましょう。…そういえば綵鏡、頼んでいた資料は?」

「それならもうすぐ届くと思いますよ」

 麻子の問いに背中でこたえた直後、タイミングを計ったように生徒会室の扉がノックされた。

 その瞬間、緊張が生徒会室の中に流れる。誰もが動きを止め、扉のほうに視線を送った。

 控えめにゆっくりと扉がスライドされ、一人の生徒が顔を出す。

「し、しつれいしまーす」

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