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「ソフトクリーム下さい」
「なに味ですか?」
「芝桜!」
『道の駅』その横にある小さな木製の小屋2つ
その内のひとつがソフトクリーム屋だ
オイラはバニラを頼んだ
日差しが暑くて、早く食べてしまわないとドロドロに溶けてしまいそうだ
作文を書き終えたわけじゃないけど、疲れたから今日はもう止めにした
暑いから道の駅でソフトクリーム食べようと言ったのは癒菜だった
お金を払っておばさんからソフトクリームを受け取り後ろを振り向くと、すぐ目の前にベンチがある。
オイラと癒菜はそこに座った
「あ〜作文半分しか進まなかったなぁ」
「まぁそんなもんだろ」
癒菜が腰掛けて足をジタバタとさせている
正直、揺れるから止めてほしい
すぐに完成しない課題にもどかしさを感じていても、やっぱりソフトクリームは美味しい
それは癒菜も同じらしく、桃色に染められたソフトクリームを嬉しそうに頬張っている
「ん?なに」
オイラの視線に気がついた癒菜は、オイラを見て首を傾げる
「あ、いや」
癒菜の髪がフワリと風になびく
蝉の声と木々の揺れる音が静かに耳に届いている
外さない癒菜の真っ直ぐな視線
甘い香り
癒菜って、こんなに可愛いかったけ……
ソフトクリームが少し溶けてベンチに落ちた
「なんでもない」癒菜から視線を外して、ソフトクリームの溶けた部分を慌ててなめた
今日は本当に暑い
「青春だね〜」
目の前で暇そうにしていたおばさんが冷やかしてきた
「青春な匂いしますか?」
癒菜はおばさんの言う"青春"に、どんな意図があるかも考えずに、笑顔でそれに答えた
おばさんも屈託のない笑顔でオイラ達を見て「そうだね」と答えた




