0005-プレイヤー発見
俺はスライムに負けて死亡し、街に戻ってきていた。
「やばい、現状スライムに勝てる手段がない!(あります)」
魔法選べばよかったぁぁ!別にスライムに勝てなくても戦わなければいいだけで問題はないけど、スライムに負けたままなのはものすごく嫌だ!
「どうにかしないと…」
[スキルの進化?すれば倒せるかもよ]
[スキルの熟練度上げろよ]
「熟練度上がればどうにかなるかな?」
[他の配信者はスキルで倒してた]
[多分スキルでなら倒せる]
「まじか!じゃあ熟練度をあげ…らたまにモンスターを倒す必要があって、結局スライムには負けたままか…」
次も違う門から行こ、死に戻りました!なんて恥ずかしいし、幸いこの街は門が四つある、後一回はセーフ。
「次こそ、次こそ普通に戦えるモンスター来い!」
俺はさっきとは違う門から街の外へと繰り出した、そして今度は森の中に入ってみることに、森の中だと敵を見つけづらいので慎重に進む、しばらく進むと戦闘音が前方から聞こえた。
「ん?なんか戦ってる音するな、行ってみるか」
音的に複数人かな?武器と武器が擦れる音?的なのするし、人型の敵っぽいけど。
しばらく音を頼りに進むとついに戦闘現場に辿り着いた、バレないように茂みの中からこっそりそこを見てみると三人の男がゴブリンらしき生物と戦っていた。
「あれはゴブリンだろ、かなりゴブリンだよあれ」
見た目は緑色の小鬼ってかんじサイズは小学生くらい?でも全員錆びた剣みたいなのをもってる、要注意だな。
「あの人たちはパーティーかな?見た感じ魔法使い、戦士、僧侶って感じだ、ゴブリンは6匹、ちょっと押され気味かも」
戦士が全然でゴブリン4体を相手していて、後ろの方で僧侶と魔法使いが呪文を唱えている、これは戦士がやられたら負け確だな。
「てか、やっぱり詠唱的なのあるのか、いいなぁ、ってえ?なんか戦士の剣光ってる!」
どうやら戦士?はスキルを使ったみたいだ、その光る剣でゴブリンを1匹倒した…けどここまでみたいだ、剣の光は収まってまた劣勢に。
「う〜ん、このまま見捨てて疲弊したゴブリンを狩るか、手助けするふりして後ろからサクッとやるか、視聴者のみんなはどっちがいいと思う?」
[どっちにしろ畜生で笑う]
[どっち選んでも目の前の三人は死ぬw]
[選べねぇw]
「あ、戦士死んだ、あー」
視聴者に意見を聞いていたら戦士が死んでしまった、さらに真ん中にいた僧侶も袋叩きにされて死んだみたいだ。
「よし、ここはさも今きた、みたいな雰囲気だしてあの魔法使いを助けて好感度あげよう!」
[www]
[なお普通に助けるという選択肢はない模様]
俺はそうときまればすぐに助けるべく動き出した、まずはしげみから飛び出すついでに近くにいたゴブリンに飛び蹴りを喰らわす。
「助けに来たぜ、見知らぬ人!」
どうやら疲弊していたゴブリンは今の飛び蹴りで1匹倒せたようなので後4匹、楽勝だ。
「まずは1ィィ!」
まずは杖をしまい短剣を取り出す、そして短剣を身の前のゴブリンの首筋にサクッと刺す。
「え?」
どうやら魔法使いくんは混乱しているようなので戦力にはならないみたいだ、仕方ない。
「ほーむらん!」
仕方ないので短剣を魔法使いくんの目の前にいたゴブリンに投げつつ、杖を取り出し、野球バットのように構えたら、近くのゴブリンの顔面をフルスイング!これであと1匹。
「最後は飛び蹴りだ!喰らえ、幼女キッック!」
ふっ、決まった!
「え、え、え?」
[ネーミングセンス皆無w]
[幼女はゴブリンの顔面にフルスイングはしない]
ゴブリン を5匹倒した!
獲得経験値35
獲得ゴールド250
素材ゴブリンの小角×2 ゴブリン剣×1
レベルアップ!
ステータスポイント10獲得
トマ Lv3
経験値 10/40
所持金 440ゴールド
ステータスポイント20
HP 40/81
MP 17/34
STR 187
INT 3
VIT 49
MGR 69
AGI 94
DEX 21
LUK 33
ん?というか今気づいたけど、HPとMP半分になってるぞ、デスペナルティかな?
「あの、助けていただいてありがとうございます」
おっと魔法使いくんがお礼を言ってきたぞ、これは感謝の品を要求しなくては。
「いえ、当然のことですが、少々今の戦いでHPが削れてしまいましてね?回復アイテムなど持っていませんか?」
よし、完璧な謝礼要求だ、自然に且つ必要なものを要求する高等テクニックだな。
「あ、それはすみませんこれをどうぞ!」
そう言って魔法使いくんが俺に渡してきたのは緑色の瓶に入った液体。
「これは?」
「低回復薬ですHPを10%回復してくれます、5本ほどお譲りします」
「ありがとうございます」
まずまずの収穫、あとは最後に気になることを試して終わりにしよう。
「一つ聞きたいことがあるんですけどいいですかね?」
「はい?答えられることなら答えますよ」
俺は短剣を取り出しながら尋ねた
「プレイヤーって経験値どれぐらいですかね?」
「え?」
戸惑っているうちに首筋をサクッと、これで終わり。
「あ……なん…で」
[うわぁぁぁ、殺った!]
[この幼女殺りやがった!]
[アイテム強奪からの殺害、極悪すぎる]
プレイヤーを殺害
獲得経験値19
獲得ゴールド1080
素材、無し
「経験値は高く、ゴールドも大量、なるほどね、これはプレイヤー狩りが一番効率いいかも?」
[完全にPKの思考だ…]
[やばいぞコイツ]
「まぁ流石に冗談、さっきのは謝礼代わりに経験値とお金を頂いただけだからセーフ」
実際効率はいいけど、強いプレイヤーに負ける可能性もあるし、ちょっと怖い。
[ギリギリセーフ?]
[なるほど、経験値とお金頂いただけならセーフか]
なんかレベルは結構上がりそうだし、このままゴブリン狩りでもしようかな、なんて思っているとふと時計が目に入った、時刻は午前2:40すでにゲーム開始から2時間40分も経っているVRゲームは連続で3時間以上のプレイはゲームプレイに影響が出ると言われている、従来のVRなら問題はないが、感覚を長い間自分の体と違う体に同期させていると戻った時に違和感が残るらしい。
「そろそろ3時間経つから一回ログアウトしまーす。30分ぐらい休憩で〜」
配信終了
「ふぅ、もう3時間か、人が来るのを待っていた時は長かったけど視聴者のみんなと楽しみながらだと一瞬だな」
どれどれ最高同接人数は何人かなぁ〜。
うわ、3984人!やばいな、今までの何百倍だ?よく俺緊張せずにやりきったなぁー
「ナイス俺!ナイス4000人!」
しっかり言葉に出すことはとても大事だ自分に改めて結果を、成果を認識させるためにも非常に重要、今まで頑張ってきたのが無駄だったと感じるくらいすごい伸びだけど、いままでの努力のおかげと考えれば前向きに捉えることだってできる。
「今のうちにコーヒー飲んどくか、眠気覚まさなきゃ」
30分後〜
配信再開!
いまだに同接は3000人台をキープ、チャンネル登録者も1200人、ものすごい上がりっぷりだ。
「はい、それでは魔法使いくんをPKしたところから、続きです、この後はゴブリン狩り、余裕があればプレイヤーも狩っていこうとおもいます」
[ゴブリン狩りね]
[ん?余裕があればプレイヤー?]
[もう次の犠牲者が出るのか?]
「まぁプレイヤーは1000人しかいないので、俺がPKだとバレると多分やばいんですよ、だからこれからはバレないようにアサシンキルしないといけません」
もう一人やっちゃったし、一人も二人も変わらないよね。
「とりあえず、当面の目標としては短剣術スキルの熟練度アップですね、スキルの強化、進化、物凄く気になるので」
そんな感じで目標を決め、森を歩くこと数分、ゴブリンの集団を見つけた。
「見た感じ、8匹いるな、全員武装してるし、一人ずつ不意打ちで倒そう」
俺は集団で歩いているゴブリンたちの後ろをゆっくりバレないようについて行く、そしてゴブリンたちを追いかけること20分ほど、急に広場のような場所にでた、バレないようにそっと顔を出してのぞいてみると…
そこはゴブリンの集落だった、軽く見ただけでも数十匹はいるゴブリン、ゴブリンよりもサイズがでかいやつが3匹、中央にはみるからなでかいやつが1匹いる。
「あの真ん中のやつ、どう見てもボスじゃね?ここ初期装備で来るような場所じゃなくね?」
[ボスエリア?]
[最初のエリアボス的なのかもね]
[絶対勝てない]
「まぁとりあえずもうちょい近づいてみるか」
ゴブリンにバレないように少し近づいてみる、そしてでかいやつまで残り後50メートルというところででかいやつをみると名前っぽいものが見えた。
ゴブリンキング
どこからどう見てもこれはボスだろう。
「ちょっとだけ攻撃効くか試してみようかな?デスペナルティもそんなに痛くないし」
俺は短剣を手に走り出した、そのままゴブリンキングの首筋に短剣を突き立てる!
「えい」
硬すぎて刃が入らない!?
「あ」
俺の攻撃は効かなかった、そしてゴブリンキングに足を掴まれて、そのまま地面に叩きつけられてしまった。
「ぐぇぇぁ」
[うわっ]
[幼女の出す声じゃねぇ]
もちろん俺は頭から地面に叩きつけられて即死、再び街に戻ってきていた。
「やっぱり目標変更!アイツ倒す!」
今回ついに主人公以外のプレイヤーが出てきました、読者の皆様は他のプレイヤー弱くない?と思ったかもしれません、ですが普通です、このゲームは今βテスト中です、下手なビルドを組んで弱くなるよりも平均的なステータスで、時間をかけて強くなろうという考えが一般的なので、主人公のようなイかれたステータスはほとんどいません。
このゲームは全部のステータスがそれなりに重要になるように作って行くつもりなので、主人公もそのうち躓きます