0037-VSレッサーデビル
レッサーデビル、名前からして強そうだけど、レベルだけで見たらそんなに高いわけでは無さそう。
「スパスパ君なら楽勝だわ」
メイスをしまい、スパスパ君メインで立ち回ることにする、俺は人型相手だと速度の方が大事だと思うので。
「かかってこいや!」
俺はレッサーデビルに襲いかかった。
まずは首を狙って一閃、避けられるかと思いきや、普通に攻撃を受け止めてきた。
「クギャィァイ!」
爪でスパスパ君を防ぎ、反対側の爪ですかさず反撃を入れてくる。
俺はレッサーデビルの胴体を蹴ることで距離を空け、攻撃を回避する。
「爪、硬すぎないか?」
俺のスパスパ君は樹木ですら切断できるほどの切れ味があるんだぞ?レッサーデビルの爪は一体どんな強度をしているのか…
「シヤァァァア!」
しかもこいつ結構素早いぞ!
その鋭く尖った爪で喉や胸元、顔など急所を的確に狙ってくる。
俺はその攻撃をギリギリで避けながら反撃を入れていくが、レッサーデビルは間合の取り方かうまくて、中々攻撃を当てられない。
どちらの攻撃も当たらず、しばらく膠着状態が続いたが、それを破ったのはレッサーデビルの方だった。
手を大きく広げ、その手をこちらに向け、
「グキィヤギガァ、ガギィア」
魔法の詠唱を始めたのだ、さらに魔法の詠唱は信じられないほど短く、すぐに詠唱が終わってしまう。
「まずい、クイックステップッ!」
俺はすかさずスキルを発動させ、回避行動に移る。
そして次の瞬間レッサーデビルの手から赤黒い炎が俺に向かって飛んでくる。
スキルを使ったおかげでなんとか回避するが、危なかった。
「悪魔専用魔法的な感じかぁ?」
あまりにも短い詠唱、こんなものを戦闘中、不意に撃たれたら対処する術がないだろう。
「また魔法を唱えられる前に喉を潰すッ!」
あまりにも厄介なので、次は使えないように喉を潰しに行く。
俺は全力で刃を振るうが、レッサーデビルに簡単に防がれてしまう。
「クッソ、こいつ強ぇ!」
レッサーって書いてあるから弱いかと思ったけど全然そんなことない、攻撃を全部防がれるのがヤバすぎる。
「やっぱメイスで行こう」
スパスパ君では、レッサーデビルに攻撃が通じない、なのでメイスの攻撃力でレッサーデビルの防御の上から攻撃を食らわせる作戦にした。
「まずは普通の攻撃ィ!」
勿論爪で防御されるが、そこから更に力を込め、レッサーデビルを吹き飛ばす。
ここで初めてレッサーデビルが体勢を崩したので、そのまま畳み掛けていく。
「ストロングアタック!」
顔面に狙いを定め、スキルを発動させる、俺はこれで残りMPが9になり、スキルはクイックステップぐらいしか発動できないが、十分だろう。
「グィァァァァ!」
俺の攻撃をレッサーデビルは腕を交差させて防御するが、俺の全力の攻撃を防ぐことはできず。
俺のメイスはレッサーデビルの両腕を粉砕した。
「完っ璧に決まったァ!」
この一撃によりレッサーデビルの残りHPは140まで減少した。
「まだまだいくぜぇ!」
両腕を失ったレッサーデビルはもう防御ができないと思ったので、更に攻撃を続ける。
吹き飛んだレッサーデビルの腹にメイスを振り下ろしたその時、レッサーデビルが赤いオーラを纏った。
「なっ!?」
そして次の瞬間、凄まじい衝撃が俺を襲い、俺は壁際まで吹き飛ばされた。
「もう第二形態!?」
レッサーデビルは姿は変わってないし、傷も治ってはいないが、体に赤いオーラを纏っていて、今の一撃で分かったが、速度もパワーも上がっている。
そして、そんな一撃を受けて俺がまだ生きている理由はメイスが衝撃を受け止めてくれたからだろう。
だが、メイスは俺の命を守る代わりに耐久値を全て失い、壊れてしまった。
「メイスが…」
結構長いこと使っていたので悲しい。
[今の一撃よく防げたな…]
[メイス壊れちゃったやん]
俺はスパスパ君をベルトから引き抜き、レッサーデビルに再び向き合う。
「大丈夫、もう防御はできないし、ここで決める」
幸い、傷が回復するといったことは無いようなので、以前こちらが有利なままだ。
俺とレッサーデビルはしばらく見つめ合い、どちらも同時に動き出した。
俺は低い姿勢から突き上げるようにスパスパ君を振るう、そしてレッサーデビルは跳躍し、上から飛び蹴りを仕掛けてくる。
「クイックステップッ!」
ここで俺は最後のスキルを発動、スキルの効果によりレッサーデビルの攻撃を軽く躱し、レッサーデビルの横腹にスパスパ君を突き立てる。
そして、胴体から顔まで切り裂いた。
「グギィギャギ」
だが、レッサーデビルはしぶとく、これでもまだ死なないようだ。
「だけど瀕死だし、この状態ならもう戦えないだろ」
レッサーデビルは両腕が粉々になっていて、腹から顔まで深く切り裂かれ、地面に倒れている。
「これでトドメだ」
俺はレッサーデビルの頭にスパスパ君を突き立て、トドメを刺した。
レッサーデビル を1匹倒した!
獲得経験値300
獲得ゴールド4000
素材 なし
レベルアップ
ステータスポイント10獲得
トマ Lv15
経験値 14/1000
所持金 70890ゴールド
ステータスポイント30
HP 68/81
MP 4/34
STR 207
INT 3
VIT 49+10
MGR 69
AGI 124+110
DEX 21
LUK 33
「勝てたぁー」
しかし、こいつこの強さで雑魚的枠なんだもんな…凄まじいわ。
「ゴブリンキングより強かったかもしれないのじゃ」
[ボスよりも?]
[余裕の勝利とは言えないか…]
「さて、子供達を救出するとするのじゃ」
俺はまず、先ほど部屋の隅に寝かせておいた子供を抱えて、少年達を置いてきた牢屋に向かって歩き出した。
そして、歩いている途中で、抱えていた子供が目を覚ました。
「あれ、誰?」
まだ混乱してるみたいだ。
「正義のヒーローなのじゃ」
とりあえず適当に答えておく。
そして、子供が目覚めてすぐに牢屋に着いた。
「おーい、帰るぞ」
「あ、お姉ちゃん!無事だったんだね」
「おう、こんな暗いところ早く抜け出すぞ」
そうして、俺と少年たちは地下墳墓を脱出した。
「お姉ちゃん、本当にありがとうね、これはお礼だよ」
そういって少年が俺に手渡してきたのは綺麗な石だった。
「何これ?」
そう思って鑑定してみるとこうでた。
『綺麗な石』
特に価値はないが子供にとっては宝物。
「はぁ?」
まじかよ、あんなに苦労してこれ?
「じゃあね、お姉ちゃん」
俺が文句を言おうとした時にはすでに少年たちは歩き出していた。
「おい、ちょっと待てって!」
止まるよう言うが止まらない少年たち。
「……もう2度とこんなクエストは受けないのじゃ」
[綺麗な石w]
[報酬が石とか笑うしかない]
「まじで無駄だったのじゃぁ…」
メイスは壊れるし、報酬はゴミだし、散々だ…
「とりあえず一回、街に帰るのじゃ…」
俺は第二の街を後にして、最初の街へと歩いていくのだった。




