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0002-配信スタート!

「トマチャンネルへようこそ!今回はEPOのβテスターに選ばれた、ということで早速プレイしていこうと思います」


[始まったー]

[どんな感じなのか楽しみだわ]


多分配信を見にきてくれている人たちはEPOが早く見たいと思うから挨拶はサクッと切り上げてゲームに入っていくことにした。


ゲームを選択してしばらくすると目の前にあったコメント欄が視界の隅っこに移動していき、同時に白くて殺風景な空間から緑溢れる遺跡のような場所へと景色も変わっていく。


「始まりから異世界って感じで雰囲気いい感じ!」


周りの風景を見ているとさっきまでなんの感覚もなかったのだが体に感覚が回ってくる感じがした。


「お、なんか自分の体みたいに動けるし鳥の声とかも聞こえる!VRゲームとは思えないぐらいリアルに感じる」


[五感まで再現するクオリティ、凄い!]

[これだけでやってみたくなる]


ここからどうすればいいのかわからないのでとりあえずこの遺跡っぽい場所を探索してみることにした。


「なんか、凄い奥までありそうな雰囲気…」


見ている人が臨場感を感じられるようにあえてゆっくり周りを見ながら歩いてみる。


[グラフィックすご!]

[遺跡が自然に覆われてる感じで雰囲気いいな]


しばらく歩くと石でできた祭壇?っぽいものを見つけた、よくみると上にマネキンっぽいものが置いてある。


「なんだこれ?」


もっと近づくと半透明のウィンドウが出現した、どうやらこの祭壇で俺のキャラクター設定をするらしい。


「雰囲気壊さない感じのキャラクリ画面、めっちゃっいいじゃん」


[遺跡の祭壇でキャラクリ、雰囲気神かよ]

[まじ、冒険って感じするわ]


「名前はトマ、で次は見た目か、とりあえずランダム押すとどうなるかやってみるか」


色々と項目があったがとりあえずランダム生成というボタンを押してみた、すると目の前にあったマネキンが短髪高身長のイケメンになった。


「なるほど、だからマネキンなのか、しかも結構いじれそうな感じだ!」


思ったよりも精密なキャラメイクができそうでテンションが上がる、それにどうやら身体のサイズでステータスが変わったりはしないようだ。


「とりあえずいい感じに作るか…いや!せっかくだし視聴者のみんなにどんな感じにするか決めてもらおう!」


[イケオジ!]

[ここはロリだろ]

[あえての老人キャラ]

[もっかいランダム]


「一通りみた感じこの四択が一番多いかな?ルーレットで決めるか」


俺が使っている配信ソフトはルーレットやサイコロ、メモ機能などもあるのでこう言うときに非常に便利だ。


「ルーレットスタート!」


まともな選択肢は一つもないが、ここで日和るようでは配信者失格!できれば一番まともそうなランダムが出るように祈りながらルーレットを回す!結果は、2番!つまりロリだ。


「ルーレットで決まったので仕方なく、本当に仕方なくロリキャラを作っていきます」


[ここで仕方なく強調するのは確信犯で草]

[本当に仕方なくか?w]


なんとなくだがいい雰囲気だし、会話の練習した甲斐があったってもんだ。


その後30分ほどかけ完璧なロリキャラを作り出した。


「金髪ロングでストレート、目は碧眼で洋風ロリに仕上がりました!点数はどんなもんでしょうか?」


[うーん100点]

[これにはロリコンもにっこり]


「概ね高評価のようなのでこれで決定します!」


キャラメイクを設定すると次は職業選択のようだ、ここも視聴者のみんなに頼ることにしよう。


「職業もコメントで決めまーす、コメントよろしく!」


[魔法少女しかないだろ]

[魔法使い以外の選択肢なくない?]

[魔法使いだろ]


「満場一致で魔法使いのようなのでそれでいきます!」


どうやら魔法使い以外の選択肢はないみたいだ、まあ俺も魔法使いたかったから大歓迎だけど。


次はこのゲームの目玉であるスキル選択だ!


「魔法使いが選べるスキルは2つで選択肢が8個かな?けっこう多いかも」


・火魔法

・水魔法

・土魔法

・風魔法

・闇魔法

・光魔法

・杖術

・短剣術


「このゲームは魔法もスキルの一種みたいですね、なんでも誰でも取れる汎用スキル、クエストをクリアして獲得する限定スキル、職業によって異なる職業スキル、そして特別なスキルであるユニークスキル、多分これは職業スキルだと思います」


魔法は六種類、後は近接戦闘用のスキルかな?魔法使いは短剣と杖だけなのか、やっぱメインは魔法だしな。


「ここはルーレットで1〜8で決めます!いや〜できれば火魔法とか闇魔法とか使ってみたいですね」


ルーレットの結果は……


「ということで、俺のスキルは杖術と短剣術になりました〜、魔法使いだけど魔法は使えないみたいですね……」


[流石に草]

[逆に運いい説ある]


流石に予想外だった…杖と短剣で殴りかかってくる洋ロリ、嫌すぎる。


「はい、次行きます、最後はステータス設定みたいですね、ステータスは九種類で割り振れるポイントは500、どう振り分けましょうか?」


HP(体力、無くなると死亡する)

MP(魔力、無くなると魔力を使うスキルが使えなくなる)

STR(物理攻撃力、また装備重量などにも影響する)

INT(魔法攻撃力、スキル熟練度上昇率などにも影響する)

VIT(物理防御力、状態異常の抵抗率にも影響する)

MGR(魔法防御率、状態異常の抵抗率にも影響する)

AGI(速度、回避率などにも影響する)

DEX(器用さ、アイテム作成などに影響する)

LUK(運、クリティカル率やアイテムドロップ率に影響する)


「HPとMPには必ず1は振らないといけないようです、意外と全部のステータスが重要そうなのである程度は自分で振っちゃいます」


HP 20/20

MP 10/10

STR 10

INT 0

VIT 10

MGR 10

AGI 10

DEX 10

LUK 10


「INTは魔法使えないのでとりあえず振ってません、今は80ポイント使ったので後420ポイントあります、どうします?」


[流石にSTR極振り]

[ルーレットで決めよう]

[全部LUK]

[全部同じにしよう]


「えーと、どれ選んでも縛りプレイみたいになりそう、まじでどうしよう」


[魔法使いなのに魔法使えない時点で縛りプレイみたいなもん]

[今更感ある]


「たしかに、今更気にしても仕方ないか、よし!ここは安定のルーレットでいきます、最大値からルーレットででた数字の分ステータス振ります!」


結果がこちら…


HP 81/81 +61

MP 34/34 +24

STR 187 +177

INT 3 +3

VIT 49 +39

MGR 69 +59

AGI 94 +84

DEX 21 +11

LUK 33 +21

合計500


「こんな感じになりました!結構いい感じじゃないでしょうか?かなり脳筋構成な気はしますけど」


[INTの3神だろ魔法使えないし]

[思ったよりも悪くない]


「まぁなんの情報もない以上どのステータスが良いとかわからないですしね」


なんだかんだで1時間くらいたったけど視聴者は1080人、かなり増えてるし結構盛り上がってもいる、これは良い滑り出しな気がするぞ!


「これで全部終わったかな?決定っと」


俺が決定ボタンを押すとなんだか視界がぼやけていく、そして気がつけば、俺は祭壇の上に立っていた、さっき作ったロリの姿で。


「やば、めちゃくちゃ動きにくい、視界の高さも違えば一歩の感覚も違う、慣れるまで大変かも」


[すげぇ声までロリになってる!]

[言葉遣いのせいでロリっぽくはない]

[ロリっぽく喋ってよ]


どうやら声も変わっているらしい、自分ではあまり声の変化はわからないな。


「ロリっぽい喋り方とか言われても…それはとりあえず慣れたらでお願いします」


しばらく身体に慣れようと色々試していると前方から何か重いものが動く音が聞こえた、音がした方を見てみるとさっきまで無かったはずの場所に新しい通路ができていた。


「これは、絶対行けってことでしょ!」


俺は慣れないながらも走って向かおうとして…普通に転んだ、思ったよりも速度が出たのでそのせいだろう。


「ぎゃぁー痛ぇ!」


顔面から転んだからか普通に痛い、もちろんリアルに比べればマシだが、ボールが顔に当たったぐらいの痛みはある。


「なんで痛みの感覚までつける必要があるんだよ…痛ぇ」


[それは、痛みの感覚なくすと他の感覚も狂うからやで]

[痛みを感じてるだけで実際はなんともないからセーフ]


気を取り直して、今度はゆっくりと歩いていく、新しい通路は真っ暗で先が見えない、俺は壁を伝いながらゆっくりと進んでいく。


「何も見えない、怖ぇぇ」


しばらく歩いていくと急に光が見えた、さっきまでは見えなかったので多分演出だろう。


「おー、だんだん光強くなってる気がする、これは光に飲まれてワープ的な感じかな?」


その後しばらく進むと予想通り光に包まれて一瞬の浮遊感の後、俺は知らない森にワープしていた。


「お?なんか出てきた」


目の前に出てきたウィンドウにはこう書かれている、チュートリアル森林、どうやら最初のチュートリアル用エリアらしい。


「チュートリアル用エリアなんてあるのか!これは親切設計だな」


俺は早速周りの木にある目印を頼りに前に進むことにした。

ちなみに最初の選べる8つのスキルは職業スキルではありません、ただの初期装備みたいなものです。

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