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名前の消える村 — 昼は多数決、夜は人狼 —  作者: マルコ


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第5幕 第21話 床下蓋

午前、民宿裏手。

 床下の口を板で蓋し、釘打ち+針金輪+鈴二段。灰と粉を筋状に撒く。

 長谷川が釘を沈めながら言った。「十呼吸でここを通るのは現実的にしんどい。……他の口も潰す」


 広間で共有が段取りを告げ、鍵束はかぐらが保管。

 多数決は詰所の鍵運用の緩みを指摘された別の若手に寄り、共有票で決まる。同票は起きない。


 夜。

 拍子木×2 → 鈴×2。停電。

 床下の鈴が一度――二度目は来ない。板が鳴らない。

 代わりに、詰所の戸口でかすかな金属音。

 鍵穴トラップの細糸鈴が、ちり、と一度。

 十呼吸が明け、灯りが戻る。


 朝。点呼。

 誰も欠けていない。初めての無傷の朝。

 広間に安堵が走る。俺はトラップの鈴の鳴り跡を示し、短く言う。


「床下は蓋が効いた。今夜は鍵穴の外側に集中します」

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