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F1wor L  作者: 桜島晃月
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F1wor L Heaven and Hell 天国と地獄

 今回の任務は、私にとって本当の初任務だと言っていい、前回の任務は簡単すぎた。でも今回の任務は、カランコエさんを瀕死にまで追い込んだ、小林工業製鉄所の関連企業でサンプルを入手する。事前に調べてきたが、この任務もまた炭鉱が絡んできているようで、でも以前の炭鉱よりも大きく、潜入が難しいと思われる。

「ラナンキュラスちゃん、今回の任務大丈夫?」

正直ちょっとだけ、心配…優秀なカランコエさんがあそこまでやられてしまったのだから

「ちょっとだけ、怖いですね。私もクローバーさんも死んでしまうかもしれないから…」

カランコエさん曰く、めちゃくちゃ強い人がいるとか、戦闘力に関しては問題ないかもしれないけど、警戒すべきは毒、あれは私たち専用の毒。どう開発したのかはわからない

「かなり、上りますね、かなり気温が下がってきています」

下の方には、綺麗な街並みが見え、なんだか本当に帰ってこれないような気がした

「綺麗だね、ラナンキュラスちゃん緊張しすぎだよ、リラックス、リラックス!」

そうだ、落ち着いて私、そうよ簡単な任務だよ、みんな殺して強い奴も殺して、サンプルゲットしておわり

「よし、ついたね。行こうか大丈夫?緊張は解けた?」

緊張…まだ解けてないけど遅らせるわけにはいかない

「大丈夫です、行きましょう」

でも、クローバーさんは私の緊張に気が付いた。よく見ている私のことを

「ううん、嘘だ。まだ緊張してるね、手かして」

クローバーさんの手は冷たく、震えていた。

「ほら、私も緊張してるの誰でも、殺されるかもってときは緊張するよ、でも大丈夫、私にはラナンキュラスちゃんがいるし、ラナンキュラスちゃんには、私がいるから、ねっ!がんばろう」

手は冷たくても、心が温かい。私の恐怖心は、クローバーさんへの安心感に変わった。

「よし、行こうか」

真っ暗な洞窟に入っていく。そういえば、さっき車が行き違ったけど、こんなところに来るなんて…まぁ多分炭鉱の関係者だろう、殺しておけばよかったかな

「あれ?行き止まりだ…どうしよう罠だったかも」

まさか、そんなわけ

「ちょっとまってください、この向こう側は空洞です、多分入れるかと。私がやりますので下がってください!行きます」

フリルの着いたドレスの、ポケットから剪定用のはさみをとりだす。

そのはさみで、壁を思いっきり刺す

壁が大きく吹き飛び、中の様子が見える。

「空きました、行きましょう」

しばらく歩くが、様子がおかしいすでにこの通路は爆破されている。おそらく狙撃スポットだったのだろう、それらをすべて避けて爆破したなんて、SOSくらいしか思いつかない…じゃぁおそらくさっきすれ違った車はSOSなのだろうか…だとしたら私たちはいらない気が…

「すごいね、この爆破かなり手が込んでるSOSかな?それともそういう演出?」

やはりSOSの可能性が高いか

SOSとは少数精鋭の殺し屋組織でSocial Off-line Serviceの略で、社会的抹殺、または物理的抹殺を行う組織で、正直SOSがこの洞窟に来ていた場合、一人で陥落させることができるだろう…

「すぐに奥まで来れたね、それにしても本当に大きいなぁ、というか深いね」

確かに、そこが見えない

「行きましょうおそらく、研究ラボは下です」

それにしてもここの空気は重たい、緊張がある。あと暑いなんで私いつも来ているドレスで来たんだろう、戦闘服ではあるけど絶対に動きにくいしやめた方がいいと私も思う、クローバーさんみたいなラフな格好のほうが絶対いい、にしてもダメージジーンズの、ダメージがすごいけど…

「全然敵いないね、やっぱりSOSが皆殺しにしちゃったかな…」

最初は私もそう思ったが、殺し方がいろんな種類がある。全部で6種類わざとやっている可能性もあるが、短絡的に考えた場合、6人で来ているということになる、SOSが6人も出すはずがない、それでは別の組織だが…そんな組織思いつかない

「クローバーさん、この人たち殺され方に6種類あります。簡単に考えて6人いる可能性があります」

一応伝えたが、恐らくSOSの新人がやったのだろう

「もしかして…」

そうつぶやき、クローバーさんは高速移動を始めた

「どうされました、クローバーさん何か時間が迫っているのですか?」

「えぇ、恐らくその6人は勝てない!私たちじゃないと」

つまりは、強くはないSOSではないのか…

「その組織は何なんですか?」

クローバーさんは、息が切れるまで本気で走っている。

「多分、FASのSquare Sだと思う。すごいねラナンキュラスちゃんは、息も切れてないし全然疲れてない、どんな訓練を受けているのかしら」

FAS…企業の名前は聞いたことがあるがSquare Sというのは聞き覚えがない。

「いた、まずい!ラナンキュラスちゃん、あのでかい男がターゲットよ、殺して!」

「分かりました、殺していいんですね?」

「うん!」

私は、はさみを再度取り出し、男に向かって走る相手は私に気が付いていないようだ。

 おそらく、私のはさみの攻撃で、一撃で殺せる相手ではない。だから

『優しい心遣い』

いったん切りつけて、スキル発動を待つしかない。

「なんだ、この女ぁ!」

よし当たった。それにしてもこの人たち、クローバーさんと同じくらいの年齢…FASって言ってたけど、どういう組織なんだろう…

「ありがとうございます。ラナンキュラスさん!」

どうして私の名前を…今クローバーさんが大声で叫んでたからか…

「俺は、未来を予知することができます。なので危険があったらお教えしますので、よく聞いていてください、クローバーさんもお願いします」

「うん任せて!みんなはサポートよろしく」

なるほど、クローバーさんとは知り合いらしい…私が入る前にあったことがあるのか

なんて流暢に話している場合じゃない。おそらくこの戦闘のメインウェポンは私。私が頑張らないと

「おまえ、やれるな。お前から殺す!」

能力を使うまでもなく、私にヘイトが向いた。ありがたい

マーキングはできているけど、まだ発動しない。発動にここまで時間がかかった相手は初めて、相手の強さに応じて発動時間が長くなったり短くなったりするけど、この人は長いからめちゃくちゃ強いってこと。

 それにしても、こんなに大柄なのに動きも素早い、まるで何かドーピングでもしているみたい。

「もらったぁ!」

やばっ!

相手の攻撃が、私の脇腹に大きく入る。気を失ってしまった。

「まず…い…」

一瞬だけだが気絶してしまった。意識は取り戻したが体が動かない。それにマーキングも外れてしまっている。もう一度書けるほどの体力はない、みんな死ぬ

「ラナンキュラスちゃん、頑張ったね。あとは私に任せて」

クローバーさんは、腰のナイフを取り出し、敵に向かって走っていった

「だめです…クローバーさんじゃ…勝てない!」

正直言ってしまうと、ランキング的に上の私が勝てなかったのだ。クローバーさんじゃ勝てない。


 まさか、ラナンキュラスちゃんまでやられるなんて、もちろんラナンキュラスちゃんがやられた相手だあkら勝てるわけはない。だからと言って、何もできずに死ぬわけにもいかない。だからせめてこいつを殺してから死ぬ。捨て身になるけど、その戦法で行くしかない。

「次は、私が相手よ」

「ほうおまえか、多少はできるな」

薔薇さんに鍛えられた、ナイフ術で、相手の首を目掛けとびかかる。

のけぞって軽々よけられたが、私の本当の狙いは首じゃない。

のけぞった体に、蹴りを入れ後ろに飛ばす。

そしてそこには

「お願い!」

莉乃ちゃんがいるというわけ、私にはわかる、莉乃ちゃんは本気を出したら、私よりも強いと

 でも、そんな望みを打ち砕くかのようにこいつは莉乃ちゃんを、投げとばした。

「くそ!だめか…」

でも矛先は私に向いたまま。このままいって復讐の片鱗で

「がら空きだぞ!」

相手から攻撃を食らう。

 やばっ!これ死ぬ…

『四葉の幸運』

っと!ラッキー!いいタイミングで発動したね!四葉の幸運!

「なんだ…今のは…」

まぁそうなるよね、確実に入ったと思った攻撃が、当たらなかったときなんて

でも、恐らく次は発動しない。次こそは…

「来な、ほら私の顔面ががらあきだよ」

「そうだなぁ殺してやる!」

私の狙いはこうだ、相手の攻撃を流しながら最小限のダメージにし、そして復讐の片鱗で確実に攻撃をあてる。

あっやばっ!タイミングミスったかも…

「危ない!」

次のタイミングで来るはずだった衝撃が来ない、目を開けると、そこには倒れこんだ君徳君の姿がった。おそらく未来で私が死ぬのが見えたのだろう、それでかばって

「君徳君、しっかりして!息はある、花夏ちゃん君徳君、離れたところに連れて行ってあげて!」

こいつ、タイミングをずらしてきやがったそれだと私も、復讐の片鱗を使いにくい…

「よくも…よくも青山君を殺したな!」

えっ?莉乃ちゃん?てか君徳君は死んでないよ?なにこれ、怖すぎ…


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