F1wor L episode3 Rose×Apple 薔薇×林檎
やぁみんな、俺だぁ!えっ?誰だって、俺だよ俺!そうそう、たかしたかし…って誰だよ!
俺は、薔薇だ!今回は、クローバーではなく俺についての話だ!
簡単に自己紹介でもしようか、俺は薔薇 年齢21歳 と、自己紹介と言ってもそんなことしか話すことないんだけど…あっ!能力について話してないな、よし話すわ!
codename 薔薇 花言葉 死ぬまで憎みます 一期一会 情熱
死ぬまで恨みます:相手から攻撃を受けた時に発動。発動した場合確実に相手に、カウンターを入れることができる。発動する確率は30%
一期一会:これは、相手に殺されたときに発動。発動した場合体が完全体になった状態になり生き返ることが可能、しかし一度のみの発動なので二回目殺された場合は普通に死ぬ
情熱:彼岸花さんが持っている情熱とは別物で、こちらの能力は相手に対して発動、相手が自分の来てほしい場所に呼び寄せ、殺しやすくすることができる。
と、そんな感じだ。俺のタッグは林檎さんで、いまだに能力を教えてもらえてない…知ってるのはクローバーと彼岸花さんくらいだろう。なんで俺には教えてくれないんだよぉ(泣)
「薔薇くん、任務だ行くよ」
いつも俺に対してなんか冷たいんだよなぁ…タッグ組んでるんだから仲良くしようよなぁ
「あのぉ、林檎さん?俺が運転するんで助手席でいいんですよ?」
といっても、ききませんよねぇ…林檎さんは頑固だからなぁ…
「いいわ、私が運転したほうが早く着くもの」
そうかもしれないですけど…ちょっとはかっこつけさせてくださいよぉ!
まぁ、その話は置いておいて、今回の任務について話していくぜ!
『今回の任務は、Tool X社からF1worウイルスに関する情報の奪還』
奪還と言ってるけど、Tool X社の物だから盗んでいる?いや盗まれたものを盗み返すんだから…よくわかんね。大事な任務だが、この任務は何度も行っているが失敗に終わっている、中には死んだ隊員もいる。まぁ俺らが死ぬことはないと思うが…なんて調子乗ってると死ぬかもしれないな、集中しないと!
「今回の任務まだ確認してないのよ、ちょっと読み上げてくれないかしら」
おぉ、林檎さんが俺を頼ってくれた!?なんということでしょう今日は雪でも降るかもね、まぁ寒いから本当に降るかもだけど…
「おっけー」
というわけでかくかくしかじか…
「そうか、ありがとう」
えっ!?聞きました、ありがとうだって?あの林檎さんが…今日は機嫌がいいのかな?
「今日どうする?多分、敵陣営にもF1worの適合者いると思うけど、そこ詳しく聞いてないんだよな、殺しちまっていいのか?それともとらえる?」
「そうね、戦って能力を見てどうするか決めるわ、でも大体もう洗脳されてるだろうから基本殺す感じで行くつもりだわ」
はいはい、いつも通りの林檎さんだ、殺しているときの林檎さんはちょっと笑ってるんだよなぁ、昔は怖かったけど、今ではかっこよく見える。えっ?べっ別に、中二病じゃないからね!?
それにしても、最近はかなり治安が悪くなってきたなぁ…
まぁ、F1worウイルスの影響もあるんだろうけど、なんかテロやら殺人やら強盗やらで、最近は俺らの仕事に関係のない仕事も回ってきて、なんか疲れちまうよね…
まぁ、多分殺人やら強盗はまた別なものなのかもしれないけど、やっぱり犯罪者の中にはF1wor感染者生き残りもいるからなぁ…まぁいわゆる俺らってかなり珍しいタイプなわけけよ、感染して生き残って、かつ意識がはっきりしてるんなんてね。
大抵は、感染したら死ぬ。生き残ったとしても意識がなくなって殺戮マシーンと化す。みたいな…その殺戮マシーンが、暴れ散らかすわけよ、面倒くさいよねぇ本当に
「ついたよ、行こうか」
なんて話しているうちにもう、任務の場所についてしまった。はぁ、この任務はあんまり気乗りしないなぁ、なんせ今までたくさんの隊員がやられてきているから…
あの彼岸花さんでも、あきらめた場所だからな、なんでそんなところに俺らみたいな弱い一般隊員を入れるわけ?彼岸花さんが一番強い人でも連れて、行けばいいのに…
「もちろん、正面から行くなんて考えてないよね?どうする」
「そうだなぁ、裏のフェンスのところから彼岸花さんは、入ったって言ってたから、そこから絶縁グローブをつけて入ろう」
はいはい、いつも通りお早い判断で、ありがたいこったそんな簡単に潜入できるのに何でいつも失敗するのだろうか…
今回使うこの絶縁グローブ、F1worが開発したよくわかんない技術を搭載している100万ボルトまで耐えることができ、なんとかかんとか…ちなみに彼岸花さんの時代にはこんなものなかったので、素手で行ったらしい、「結構耐えられた」とか意味わからんこと言ってた
「それでは行きますか」
ひょいっと、このくらいのフェンスなら軽々だぜ!
「と、思ったけどあっぶねー!」
いやぁ、マジで冷や汗かいたわ…敵がひょっこり出てきたから、焦ってとっさに殺しちまった…大丈夫か?これなんか殺したらみんなに通達行くみたいなのないよね?
どうやら警報はなってないからそういうのはないみたいだが
「まったく、気をつけてよ、仮に今ので警報が付いてたら…」
「はいはい!もし今先に林檎さんが下りてたとしても同じようにやってたでしょ?言い合いっこなし」
林檎さんは、悔しそうにうなずくと、すぐに俺を置いて走り出した、ちょっと速いって!
よっしゃ、ここから俺の見せ場!いまから敵全員蹴散らして、かっこいい所見せちゃうよ!
…あれ?ちょっとまて、林檎さん先に行ってるから、俺の出番なくね?
おーい!俺先行かせてよ!
「ついたわ、ここが研究ラボね、手ごろそうな研究者見つけて変装しましょ」
そんな都合のいい研究者なんているわけ…
「うんいたねぇ、昼間っからお元気です事」
いつもポーカーフェイスの林檎さんも顔を覆ってしまった、かわいいなぁ…いやべっ別に好きとかじゃないし!?何のことですか?
「ちょっと、君たちは何してるんだ!」
いやいや、こっちのセリフだっての…昼間っからしかも職場で、夜に家とかでやれよなぁまったく何をとは言わないけど
「わるいね、死んでもらうから」
サクッと殺して、服を奪う。
「林檎さんほら早くね着てよ、あんま時間ないんだから」
「いやだってそれ、さっきまでその…シてた人が着てた服じゃん、なんかやだ…」
まったく、面倒なところでこだわり発揮しやがって…
「文句言うなよ、これしかないんだからそれにかなりお偉いさんらしいぜこいつ等」
林檎さんにはさっさと着替えてもらって、今度は俺が先頭で行かせてもらうよ、じゃないとおれの出番なくなっちゃうからね!
「薔薇くん、そっちじゃないわこっちよ」
あっはい、させん…なんかさっそく間違えて恥ずかしいんですけど
っと、かなり研究所の奥まで入ってきたけど、まだまだ奥なのか?
「薔薇くん、あれ見て」
おやおや、あれは!まさしくTool X社の研究ラボじゃないすか!
「ちょっと待ってくれ、あれ生体認証じゃないか?」
そうだ、俺らが持ってるのはこいつらのパスであって、体じゃない。だから指紋も静脈もない…
「どうしましょうかね、林檎さん…」
おぉ!珍しく林檎さんが悩んでいる。こりゃ甘く見てたけど、本当に難しい任務だ…
「そうね、私が生体認証のプログラムを書き換えてくるから、私が合図したら入る。その作戦で行こう。だからちょっとまってて」
なるほど、今になって分かったぜ彼岸花さんが、もう一人いればよかったと言っていたことが。ここのセキュリティだったのか。戦力的には申し分なかっただろう、一人で俺ら4人分には匹敵しているからな…まぁ強行突破もできたのではと思うけど、まぁ何か考えがあっての行動だ。
はてさて、後は林檎さんを待つだけなんだが、かなり時間はかかるだろうなぁそもそもセキュリティルームに入るのだってかなり難しいと思うんだが…
まぁ、林檎さんだったらすぐに解決してくれるだろうけど…
「セキュリティルームに潜入したわ、今から情報を書き換える」
はやっ!いや、本当に早すぎるだろ…よし俺の方も少し準備を始めるか。
「えっと、あそこから入ってあのラボから、サンプルと情報を入手するわけか…」
なかなか、めんどくさいなぁ…まぁ林檎さんもいれば大丈夫か!
銃弾、よし。ナイフ、よし。もうこっちは準備万端だぜ!
…そういえば、俺の生体認証の詳細わかっているのか?まさか検査結果を見たというのか?もしそうだったらかなり恥ずかしいんだが!?
「林檎さん?俺の生体認証情報をどうやって知ったんですか?」
「えっ?知らないわよ、ただあなたが持っているコードを認識した時に、生体認証プログラムをオールクリアできるようなプログラムにするだけよ」
あっ、そうか確かに、なんか今日俺空回りばっかりしてなんか恥ずかしいなぁ…
そろそろ、終わるかな?それにしてもセキュリティかなり甘くない?なんか怪しいなぁ…
「薔薇君、やばい罠だった!セキュリティルームに毒がまかれてる、まずい扉もあかない!助けて」
やっぱりか!よかったぜもう向かってて
「ちょっと、まってろ、今行く!」
セキュリティルームはこっちだな、間に合ってくれ!
「くそ!ロックされてる!開けられない!」
どうする…このままだと死ぬぞ簡単に潜入できると思ったぜ、さすがTool X確実に殺しに来ている。
恐らく、敵もこちらに来るだろう、そうしたら俺も袋の鼠だ…
「林檎さん、内側から突き破れないか?ロックされててこちらからは開けられない!」
俺は林檎さんの能力を知らないから、そんな力があるのかも知らない…
『後悔』
っ!林檎さんが、外に出てきた!?扉を開け閉めせずに!
「どっどういうことだ…」
「そんなことは後、いったん撤退よ敵が来てしまったし、Emergencycallが発令されてる。逃げるわよ」
しかたない、これは予想外だったし、生き残れただけありがたいと思わないと…さっき入ったところから出ようとするが看守がいる。でも林檎さんは突き進む。
「ちょっと、待って看守がいるよ、別ルートから…」
「いや、殺してあそこから出る」
なんて、ことを…まぁ林檎さんを殺そうとしたんだし、いいか
「おっけー、全員ぶっ殺すわ」
『情熱』
相手を引き寄せて、全員ナイフで切り殺す。防弾チョッキを着ているようだけど、俺のこのナイフはそんなの関係ないね、だってF1worが独自開発したナイフだから
「林檎さん、危ない!」
まずい、かなり人数がいる、これを二人でやりきるのは難しいかもしれない…
『優先』
相手の攻撃が止まって、林檎さんの攻撃が入った?さっきからよくわからんが、多分なんかしらの能力何だろう。多分今のは、自分の攻撃を優先的にするみたいな
「よし切り抜けた、行くよ!」
フェンスを急いでよじ登り、さっそうと消える。背中に弾丸が掠るのを感じるが、振り向いていられない、さっと車に乗り込み、颯爽と逃げ帰る。
この任務はもともと、クリアできるようなものではない。仕方なかったのだ…
「ごめん私が、へましたから…」
いやあれは誰も予想できなかった仕方ないことだ
誰も悪くない
「仕方なかったよ、あれは。次の糧さ」
林檎さんは悔しそうに唇を噛み、車のハンドルを強く握っていた。