第七話 最終組
全日本大学駅伝予選会当日。
城西拓翼大学のオーダーは
主力である3、4年生で組まれた。
全日本大学駅伝予選会ーーー
まず、選ばれた8名が二人ずつ四組に分かれる。
それぞれの組がトラックで一万メートル走をし、
それらの合計タイムで勝敗を決するというものだ。
第一組から第三組まで、
何とか本戦出場ラインを維持するジョーダイ。
そして、最終第四組。
最後の切符は城西拓翼大学と山梨国際大学に絞られた。
第七話 最終組
第四組のレースが始まった。
ジョーダイは何としてでも山梨国際大学より先にゴールをしなければならない。
しかし、結果は圧倒的な大差での敗北であった。
ケニアからの留学生である
ジョン・イセナ・オツオリ(3年)が
最終組トップでゴールすると、
ヤマガクのもう一人のエース、
井之上幸希(3年)も三位と日本人トップで
走破した。
ジョーダイの応援エリアにいた蒼太たちは、
ヤマガクの気迫のこもった圧倒的な走りに戦慄を覚えた。
「クシ(櫛部川)、阿蘇合宿の準備を早めよう。」
(まだ、諦めてはいけない。必ずこいつらを箱根駅伝に連れて行くんだ。)
平林監督の決意は、青い炎のごとく燃えていた。