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子供のころ
あの頃の私は、言葉を話す必要があるなんて
そんなに思ってなかったんじゃないかな
顔と顔を見合わせることを挨拶と思って
朝起きて一番に祖母の顔を見に行った
皆さんにも挨拶しにいきなさい、
その言葉を聞いたら今度は台所に立つ母に
そして自分の椅子に座って
順繰りに朝ご飯を食べに来た家族へ
言葉を話したきっかけは
言葉を話さないことを心配されたから
だけど、話したら良く煩いと言われたよ
今日は何のおにぎりがいいとか、そんなこと
PS
2歳くらいのときのこと
祖母の顔を一番に見に行ったのは
私が残念なことに母に何かしてもらった記憶がないから
子守唄を歌って私を背負って歩いていた祖母の記憶しかなくて(一歳以前だと思う)
おむつ替えたりミルクくれたりしてたはずなのになぁ…