第一話
「おう、薫おはよう」
「薫くん、おはよう」
こいつらは友人の優斗と咲良である。
「なんだ、優斗と咲良かよ、今日も朝から仲良いな」
なんとこいつら付き合っているのだ、まあ、別に羨ましいとかではないのだがな、ほんとだぞ、
「お前こそ今日も眠そうだな、それでもなんだはないだろ、そこは普通におはようでいいだろ」
「ああ、すまんな、おはよう」
「よし、それでいい」
あれ、いつもはもっと言ってくるのにおかしいな
「優くんはねなんとLOTの第一陣に当たったんだよ、だからこんなに機嫌がいいんだよね〜」
「まあな、よって今日は許してやる。てか咲良も当たったんだろ」
「まぁ、そうなんだけどさ。って事で明後日から一緒にやろうね、薫くんはいつものゲームみたいにソロでいいの?」
な、なんだと!?
こいつら許せんな、こっちは当たってないってなによぉ。はぁ~朝から憂鬱だぜ、ほんと‥‥
「βテストもなかったらしいし、どんなのかはそんなに分かってないけど、マジ楽しみだよなぁ」
「スキルとか、ステータスがあるくらいしかわかってないしね〜。でも、これまでのと違って、完全AIで、なんでもできるらしいし、ほんとに楽しみだね」
「マジそれな、薫も楽しみだろ?なあ、聞いてんのか?」
こいつら俺の気も知らずによぉ
「あぁー、その事なんだけどな、俺当たってないんだよね。すまんな、今から貰える方法あったら良かったのにな」
「え、ほんとに!?、あの歩く豪運と呼ばれる薫くんが!?」
「マジで!?、お前が!?、信じられん」
「あのなぁ、言っとくけどな、俺は運だけでいろんな物当ててきたわけじゃないんだぞ。俺が色々考えて行動してる結果だっての」
「そんなん、周りから見たら一緒に決まってるだろ。ま、悔しかったら今回もそうして、当ててみな」
「それができたら苦労しないんだよ」
せっかく当たると思って夏休みの宿題終わらせたのによお。マジ、憂鬱だわ。はぁ‥‥
「あ、優くん急がないと遅刻するよ」
「やべっ、じゃあな薫また後で」
「ああ、また後でな」