第8回 ヴァジュラ 雷神インドラの雷撃の具現(幻想武器)
ヴァジュラ 日本語では独鈷などと呼ばれてます。
雷の神インドラは自在に雷、稲妻をあやつることができた。
その稲妻そのものを手に持っていたが、仏像や絵にその姿を描いてゆくために具体的な形を与えていく必要ができて現在の形におちついた。
らしいんですけど、お寺さんとか行ったときに見た記憶がある方も多いですよね。
持ち手の上下に3本ずつの猛禽類の爪のような突起があり、文様が全体に刻まれているという形が筆者ピーターのイメージになります。
雷神インドラは、インドのヴェーダ神話・ヒンドゥーに関する神話から取り込まれ、日本には仏教の帝釈天として伝わってきました。
仏像用のデザインとして金剛杵になった、さらに独鈷杵・三鈷杵・五鈷杵などへと分岐していったとのこと。
意外と種類も多かった!
実物見たい方、お寺に行きましょう。
投げて当たると神様・仏様の力が『ちゅどーん』となります。
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使い方ですが、ようするに稲妻そのものなので相手に雷が落ちるという現象が発生するわけです。
直撃すれば雷の全エネルギーが一点に集中します。
弱く感じる事を言うなと言われそうですが、以前にチャクラムを解説した時に、神鳥ガルーダに触れました。ガルーダはチャクラムは避けましたが、このヴァジュラの直撃を受けても平気だったそうです。
雷属性って相性ありますよね、ガルーダって土・飛行とかだったんでしょうか?
本来は武器という形ではなく、インドラの力そのものなので具体的な存在はありません。どちらかというと魔法に近いということですね。
形状としては包丁の持ち手のサイズの上下に爪状の突起ですから、振り下ろすにしろ、突きさすにしろ、あまり向かない形状をしています。
握り込んでそのまま殴るように使うほうがいいかもしれませんね。
ギリギリで避けても突起部分が顔や体を掠めていきます。
上下に突起が膨らんでいるので、投げるにしても自分に突起が引っかかるし、空気抵抗も増える。
やっぱり人間が使う武器としては……
あ、そもそも人間が使うもんじゃなかったですね。
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雷神インドラは敵対する神族の1人である聖仙人カシュヤパが産み出した悪竜ヴリトラと対峙します。
ヴリトラは全世界の水を支配し、全世界を干ばつに追いやり、渇きによって全ての神々や人々を苦しめていました。
このヴリトラの力は強大であり、インドラの雷の力も真正面からでは通用しないほど。
カシュヤパが息子たちをインドラに殺された恨みをヴリトラに込めていたことも一因であったかもしれない。
インドラは世界の半分をヴリトラに差し出すことでヴリトラと和議を結ぼうとした。
このときに「スラーの酒」と言われる酒を持たせた美女ラムパーをヴリトラに遣わせた。美女ラムパーは酒をヴリトラにのませてヴリトラを酔い潰しました。
神の力を強化させる、神酒ソーマをインドラは大量に飲み、自らの力を恐ろしいまでに増大させ。
酔い潰れたヴリトラの最大の弱点である口へ、己の雷の力の全てを込めたヴァジュラを投げつけた。
これにより、悪竜ヴリトラは倒れ、世界は渇きから救われたのだ。
※雷に打たれると高確率で死亡、生存したとしても後遺症に苦しめられます。
雷警報や注意報をよく見て、荒天時は野外の活動を控えましょう。
雷ってこわーい!
今も昔も『雷』は神様の力とか崇められる存在ですよね。
冬場の静電気は不意打ちのプロやで、こっちは悪魔だ。
帝釈天は、浅草でしたっけ?
感想で触れて頂いたので、書いてみました。
ありがとうございます!