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武器マニア! ピーターの武器辞典 ~人類の始まりから幻想まで~  作者: ピーター


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第70回 忍び杖 見た目はただの竹の杖

しのつえ


 いわゆる仕込み杖の1種類です。

 仕込み杖とはみんな大好きな隠し武器の王道とも言える武器です。特に中に細身の刀を仕込んであるタイプが王道中の王道で、様々なアニメやゲームだけでなく時代劇や映画などにまで登場しています。


 中に仕込まれている物も刀に限らず、銃だったり、先が尖った針のようになっている刺突剣だったり、毒針と毒液だったり、色々と入っています。

 でも、大概の場合何か1つ仕込まれているだけですよね。


 この忍び杖はいくつもの武器や仕掛けを一本の竹に仕込まれています。

 多数仕込まれた仕掛けを使いこなせば、対人戦はもちろんのこと、追っ手の撃退や時間稼ぎ、侵入から暗殺まで何でもこなすことができます。

 もちろん、普通の杖としても使う事ができるので、堂々と持ったまま動きまわることができます。


 今回は、仕込み杖の欲張りセットとも言うべき「忍び杖」をとりあげて行きます。





~多数の仕込み~

 忍び杖は5種類もの仕込みがされています。

 『鉛』『分銅付きの鎖』『鎌状の刃』『釘状か針状の手裏剣』『目つぶし薬』

 以上5種類です。


 これを作った技術者の方はとても知識があり、手先が器用と言う事ができます。武器としての機能と使い勝手、材料となる金属や竹を適切に扱わないと作っている最中に壊れてしまいます。

 それでは1つ1つ解説していきます。



『鉛』

 竹の先端に鉛を円状に仕込んでおきます。

 こうして置く事で杖で殴打した時の威力を、ただの竹の棒から重量感たっぷりの金属棍棒レベルにまで威力を引き上げる事ができます。


 竹には節がありますので、これにそって内側に仕込むことで外からは全く見えなくなりますから、相手はただの竹の棒かと思っている所を殴りつける事ができるようになります。

 棒で頭を叩かれても死ぬ事はあまりありませんが、金属が仕込まれた棒であれば頭蓋を砕く事も可能になります。



『分銅付きの鎖』

 鉛とは反対側に竹の節を通して、分銅鎖を仕込んでいます。普段は収納されていますが、これを引き出すと竹の杖が持ちてとなり、振り回して扱う事ができる鎖武器になります。


 分銅が付いた鎖武器は多数あり、その威力は高い事が証明されています。これに持ち手が付く事で振り回しやすさが上がります。

 分銅鎖で相手の武器を絡めとってから、持ち手になる竹の反対側に仕込まれている『鉛』で殴打をするという攻撃もする事ができます。



『鎌状の刃』

 鉛が仕込まれている所の下の節などに折りたたんで鎌状の刃が入っています。

 これを引き出すと、竹の柄がついた小さな鎌のような見た目になります。

 パッと見て強い武器には見えませんが、足払いのように扱う事で相手の足を封じる事ができます。


 他にも塀の上に引っかけて飛び越える時の支えにもなりますし、離れた所にある物品を引っかけて手繰り寄せる。紐や蔦などを切るなどなど、発想次第で小さな刃の使い道はどこまでも広がります。



『釘状・針状手裏剣』

 鉛が仕込まれている方の竹の先には小さな穴が作られています。

 小さな穴の中には針のような手裏剣が仕込まれており、穴を塞いでいる蓋を外せば杖を勢いよく振ると先端からこの手裏剣が飛び出します。

 まさか杖から手裏剣が飛び出すとは思いませんから、不意打ちには十分有効です。


 太い物は入れられませんが、細い物でも相手の顔に叩きつけてやればスキを作るには十分です。

 この次に紹介する目つぶし薬と同時に使う事もできるようになっています。



『目つぶし薬』

 棒状・針状手裏剣の穴は粉末を入れる余裕が作られています。

 事前に手裏剣を放ってしまっても、この目つぶしの粉末は穴に残っていますから、これを顔にぶつけてやれば相手の視力を奪う事ができます。


 もちろん手裏剣と同時に放つこともできます。

 目つぶし薬に限らず、毒薬なども入れる事ができますが、液状の物だと中で染みてしまったり杖として持ち歩いている間に乾いてしまったりしますから、粉物の方が都合よく扱えます。





 沢山用途があったり、するととっさの時に適切な物が使えなかったりする扱いに関してのトラブルがあります。また、武器に可動域があるとその部分の劣化が激しく、破損などに繋がります。

 忍び杖は鎌状の刃は可動式ですし、鎖などの出し入れについても本体が竹のため、長期間にわたって使い続けるには強度的にも不安があります。


 ですが、見た目はただの竹の棒、多少重くても「中に補強が入っております」とでも言えばよほど持ち込みが厳しい所でない限りは怪しまれずに持ち込む事ができます。

 切り出した竹をまとめて持っている中に紛れ込ませて運び込む事もできます。大量の竹を1本1本全部チェックする事はありませんからね。


 仕込み杖などでは、刀を通常の太さにしてしまうとそれだけ杖も太く作らないといけないので、どうしても細身になってしまいます。極太の杖なんて、怪しい事この上ありませんからね。

 忍び杖であれば、竹の太さそのままなので、仕込み杖に比べると色々と細工はしやすくなっています。


 おそらく用途によって仕込む武器は変わります。

 やろうと思えば、分銅鎖ではなく、マキビシを入れておくなどの入れ替えも可能なタイプもあったかもしれません。

 これだけの武器を用意するわけですから、忍び杖の使い道は危険な案件になったに違いありません。

ただの竹と思うたか!


 宣言しないでこっそり使うのよ、ジャンルは隠し武器、忍び武器です。


私の好きな武器

可動式だったり、ギミックが沢山あるのは故障しやすく強度が下がります。

ですが、使いまわすという発想を捨てれば十分に効果的!


と、信じたい!!

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