〇 ちょいとコラムっぽいもの ファンタジーはなぜ剣なのか
思った事をダラダラっと書いてしまった……
読みにくいかもしれません
皆さまブックマークや評価ありがとうございます。
リクエストなどありましたら、活動報告へお願いします。
需要あるか分かりませんが「コラムっぽいもの」です。
今回のテーマは『剣』武器の中でも別格の扱いをされている剣です。
剣は場所によっては帯剣している事が正装になるくらいに重要視されています。
騎士を任命するときとかの式典では、ひざまずく騎士の両肩に剣を当てたりする仕草や、剣を掲げて騎士の守るべき事柄を誓わせたりします。
武器に固有の名前がついているのも圧倒的に剣に多くあります。
戦場において致命傷を与える件数をざっと見ると、剣<槍<弓となりますので、剣は戦場での活躍の場は正直狭いんです。
相手に近づかずに攻撃できる弓、これを剣で何とかしようとするとこっそり忍びよるくらいしか思いつきませんが、弓の使い手は索敵のプロなので正直難しい。
槍については槍の使い手の腕よりも、剣の使い手の腕が3倍熟達していないと勝てないとされています。
あれ? 武器そのものとしての機能としては意外と低いのでは?
とか思ってきますよね、古今東西の色んな武器が登場してくるファンタジーでは、魔法や特殊な効果が付いた武器防具が追加されるので、さらに剣の扱いが下がってもおかしくありません。
主人公は大体剣を使っていますので、やっぱり剣にスポットが当たっています。
現実世界での剣の取り上げ方には儀礼的な意味や、見た目の恰好の良さなどもあるからだと思いますが、今日はファンタジー的な方をとりあげて行きます。
◇
戦う場所ってどこでしょうか?
平原で、砂漠で、荒れ地で、丘で、見晴らしいが良い所でしょうか?
川岸で、海で、浅瀬で、湖で、水が近くにある所でしょうか?
林で、雑木林で、森で、密林で、障害物が沢山ある所でしょうか?
岩場で、洞穴で、崖で、山で、足場が悪い所でしょうか?
まだまだあります。
街の中や、橋の上、建物の中など、建築物の中や周辺なども戦いの舞台になりますよね。
大型の武器である両手剣のツヴァイハンダーとか、大型槍のハルバードとか、持ち歩きたくなりますが、ちょっと考えてみると、正直単身での持ち運びには向きません。長い距離で舗装もされていない誰も立ち入らないような所にこんな重装備で行ったら、体力が持ちません。
平原であれば、大型の武器でも持ち運びできるでしょうし、振り回す事もそれほど問題はないでしょう。
岩場や崖などの足場が悪い所ではどうでしょう。大きな武器を振り回したら足を取られてしまい転倒して大きなスキを見せてしまったり、崖から落ちてしまったりするでしょう。
森や林の中ではどうでしょう。
弓をはじめとする、飛び道具もあまりに障害物が多い所では使いにくくなります。結構近くまで接近しないと対象を射撃できませんからね。
槍も木などが密集している所では、存分に振り回すことができません。突いて使っても背後に障害があれば引いた時にぶつかりますし、狙いを変える時に木や蔦に引っ掛かってしまうので動きが遅くなってしまいます。
メイスなどの打撃武器なら、場所を選ばないとも思われますが、この手の武器は踏み込みができないと威力が大幅に下がります。
船の上みたいな不安定な所では上手く踏み込みもできませんし、体が泳いでしまったら大きなスキになりますし、最悪足場から落ちてしまう事故にもつながります。
剣というのは面白い物で、どこの場所でもそれなりに戦えて、どこにでも持ち込めて、腰や背中に止めれば両手を空ける事もできます。
剣の技術の向上次第では斧のような重い斬撃も放てます。剣の腹や峰をつかった打撃も、先端を使った刺突もする事ができます。
殴り合いや掴みあいのゼロ距離でも刃を押し込めば攻撃できますから、メイスや棍棒のような振りかぶる動作は必ずしも必要ありません。
素人が剣を振っても、木の棒1本でも切りすてる事は難しいですが、達人になれば数本まとめてあっても一太刀で切り捨てる事ができます。
それだけの達人なら皮鎧程度であれば貫いて、相手の体にまで刃を届けることができるでしょう。
◇
足場が悪い所では曲刀など踏み込みが無くても十分に切れ味を発揮させる事ができます。
そもそも踏み込みが出来ない所でも有効に使えるというのが曲刀の特徴ですが、別に直刀でも使えないわけではありません。
足場の悪い場所とは船の上や、岩場、崖の上などがこれに当たります。足元に水があったり、足を取られたりする砂場や波打ち際なども入ってきますね。
森林や密林の中では遠距離攻撃は出来ません。何かを投げつけて攻撃するにしてもお互いが視認できる所までは近づく必要があります。最初の一発さえ避ける事ができれば、身を隠す場所は沢山あります。
剣なら障害物に隠れながら接近していく事も出来ますが、長物武器ではそんなに早く動く事ができません、あちこち引っかかりますからね。
洞窟や迷宮の中などはどうでしょうか。
入り組んだ洞窟の中では道が狭い所もあり、時には這いつくばるようにして進まなければいけない所もあります。こんなところでは飛び道具はあまり役に立ちません、相手への射線が通らないからですね。
槍などの長物武器はどうでしょうか、そうですね「持ち込めません」が正解です。
建物の中はどうでしょう、剣を振れないようにわざわざ狭く作っている建物もありますが、剣が振れないということは長物は持ち込む事すらできません。狭いと言う事は矢を撃つようなスペースもありません。
短刀や短めな剣であれば何とか扱えますし、先ほども少し触れたように刃を押し付けるように使えばなんとか扱うことができます。
このように、剣とは槍や弓に比べると弱い面が多くありますが、総合的に考えるとバランスが非常に良い武器に見えてきます。
決して最強ではありませんが、扱う場所を選ばず、持ち運びの良さといった特徴がありますね。
ということは「とりあえず」といった形で剣を持っていたとしても、剣で命を救われたという体験を持った人も多いことでしょう。そういった体験があれば意識して剣を持ち運ぶようになります。
特定の職業で持っている人が多ければ『あれは騎士の剣だ』『あれは冒険者だな』『あっちは狩人かな』などと剣の形だけでも身分や職業が分かります。
剣に加えて別の武器も同時に持つ事もありますが、人間が持てる量には限界がありますからね。
武器を剣とする事は定番な選択になるのは、自身の体験からのジンクス、どのような場所でも扱う事ができる万能性、身分証明の一つの手段など、いくつかの理由が見えてきました。
とりあえず剣なんだよ!
「持ち運び」というポイントを思いっきり解決してくれたのが、アイテムボックスとか異次元収納とかの究極アイテムたちですね。
あっと、次回予告忘れてた!
次回「シャムシール」獅子の尾という意味を持つ刀です。
入荷日をお楽しみに。




