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第54回 オーブ 飛び回る魔法の水晶(幻想武器)

オーブ・水晶・エナジーボール


 魔法使いとかが、自分の周りに水晶をふわふわと浮かせて、そこから灼熱の炎や極寒の冷気などを噴出して攻撃するシーンなどがありますね。


 時には自ら光って文様を描いたり、光を吸い込む暗闇になったり、周囲にある物を浮かせたり、本当に便利に動き回ってくれます。


 魔法のエネルギーの集合体だったりもするので、持ち主の魔法使いの思うままに自由に動き回ってくれますから、時には敵に勢いよくぶつかるという魔法ぶつり攻撃すらも担ってくれます。


 占い師とかが透明な水晶に両手をかざして未来を予言するなんてシーン、街中の雑踏で主人公を不意に呼び止めて怪しげなコメントを残して、サッと姿を消す。


 今も昔もファンタジーの中ではお約束のシーンとも言えるでしょう。


 水晶を球体にしたものが描かれている事が多いですね。

 最近だと人工水晶も登場してきているので、傷もシミも気泡も無いキレイな球体水晶がお手頃価格で販売されています。


 天然物だと、傷も気泡もない透き通った水晶というのは本当に珍しいので、白や桃色の球体水晶ならばともかく、透き通った球体水晶は両目が飛び出すくらいの高値がついています。


 さらに、ガラスや人口水晶を鑑定済とした詐欺アイテムまで混ざっているので、天然の透明な球体水晶が欲しい方は注意がひつようですね。





 魔法の媒体として使うとしたら、何でもござれですね。

 冒頭にも書いたように炎でも氷でも、雷でも、水でもなんでもガンガンぶっ放してあげましょう。


 時にはビームだったり、重力波だったりとSFも顔負けな攻撃ができたりします。


 世界の神話の中でもこうした球体というのは多く登場しています。

 それは円という物が特別な力を持つとして考えられている事も影響しているとも言えます。


 魔法陣として描かれている物も円の形ですし、眼球の代わりとして宝石や魔法のかかった金属を目に埋め込むといった事もあります。


 魔法的な生物などの心臓部分にも丸く加工された宝石や魔術的なエネルギーの固まりが埋め込まれていたりします。


 時には1個だけでなく、いくつも術者の周りを飛び回らせて、1つ1つから別の魔法を放ったりすることもありますね。

 個人的にはいくつも浮かべた球体を、車輪のようにして自分ごと相手に突っ込んでいく攻撃に心がしびれたりしました。


 使い方は作品や神話の内容にもよりながら、描く人によって色々と変わってきますね。





 実際に水晶をぶつけた場合はどれくらいの威力があるんでしょうか。


 そもそも水晶というのは大して貴重な鉱物ではありません。

 水晶洞窟とも言われる水晶の洞窟では、人間が上を歩けるほどの巨大な水晶の結晶がゴロゴロしています。


 水晶は基本的に六角形の結晶となるので、これを球体に加工することに技術が必要なため、加工されている事で初めて価値が出てくるようになります。


 水晶の硬度は引っかき傷をつけられるかどうかを判断基準としたモース硬度で7を示しています。

※現在は修正モース硬度という物が用いられる事もあるようです。水晶を7とするのは以前から使われているモース硬度の分類です。


 ダイヤモンドが10となり、これを基準として、ルビーなどが9、トパーズなどが8となっていて、偽物にされるガラスなどは4程度、これを見ると密度や固さについてはなかなかの物と言えます。


 ナイフがモース硬度6くらいなので、ナイフより丈夫なのが水晶と言えます。


 世界最大の透き通った天然水晶玉は直径32.7センチ、48.5キログラムなのだそうです。


 直径32.7センチといえば、大玉スイカの中でも特に大き目なものくらいでしょうか。

 ファンタジーでふわふわさせるにはちょっと大きいですね。どっちかっていうと上に乗っている人がいそうです。


 直径20センチくらいになると、重さは11.2キログラムくらいになります。

 やっぱり結構重いですね。持ち運ぶとなると結構大変そうなサイズと重さですね。


 硬式野球ボールが141.7~148.8グラム程度です。

 プロ野球ではこれが直撃して当たり所が悪いと骨折レベルの怪我まで発生します。

 11.2キログラムの水晶が時速100キロオーバーで投げつけられたら、骨折では済みません、致命傷です。


 自由に操れるなら、投げつけなくても、相手の頭上から落としてやればそれで充分な威力になります。


 水晶なんて弱い武器だよ、と思っていましたけど、ロングソードの重さが2.5キログラムくらい。メイスの重さも3キログラムくらい、両手剣のトゥバァインハンダーの大型の物でも10キログラムを少し割っているほど。


 他の武器とくらべても、重さと硬度を考えると十分な性能になりそうです。


 水晶玉を自由自在に振り回している魔法使い。じつはとんでもないパワーファイターだったのかもしれません。


 大型の武器を越える重量と、魔法的な要素が上乗せされた水晶が高速で襲ってくる。これを自由に操る魔法使いですから、そりゃあ強いわけです。

える! えるぞ!

 

 魔法的なロマンシングで砕けなくなっている。

 モース硬度はあくまでも引っかいた場合の傷の残り方が判断基準。

 最高のダイヤモンドでも衝撃では砕けたり、割れたりします。

 水晶も同じ。

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