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第47回 ヨーヨー 玩具は武器となりえるか?

ヨーヨー


 言わずと知れた誰でも知っている玩具のヨーヨー。

 分厚い円盤状のパーツの間に軸が通っていて、そこに糸が巻かれている。

 まぁ、だれでも知ってますよね。


 小さな糸巻きのように巻かれている糸を手に持って投げるとシュルシュルと音を立てて、円盤のパーツが回転しながら飛んでいき、糸が伸びきった所で回転の力で糸を巻き取りながら手元に返ってくる。


 ハイパーとかスーパーとか言われているヨーヨーは、回転をスムーズにするベアリング機構と呼ばれるようなギミックなどが組み込まれています。

 これがあることで、すごく勢いよく回るように作られているんです。


 さらに糸が伸びきっていても回転エネルギーが保持されていて、引き戻しのブレーキ機能で再び糸を巻き取れるという複雑な構造をもっています。


 筆者のピーターはこの辺の事は専門じゃないので、概念こそわかる物の仕組みの理解までは脳みそが追いついておりませんです。

 結構シンプルなんでしょうけど、上手く組み合わせるってのは大変。


 色んなゲームやアニメだけでなく、ドラマなどでも武器として登場してきたのがこのヨーヨーですね。


 赤い帽子とバットが似合う、あの彼もヨーヨーを武器にしていました。

 ピンクのなんでも食べちゃう、かわいい丸いキャラクターも能力にヨーヨーがあります。

 セーラー服にはヨーヨーが似合うって言う人もいるみたいです。


 霊能力者も、妖怪も、能力者も、さらに合体ロボまでも、みんなヨーヨーを武器にしています。

 時には必殺技の名前にまでヨーヨーが使われているほど。


 なんで玩具のヨーヨーがここまで武器として考えられるんでしょうか?


 回転する事、投げても手元に戻ってくる事、そして皆が知っている馴染み深い物である事、そして「当たったら痛い」という経験がある事、このあたりが理由になってくるかもしれません。


「ループ・ザ・ループ!」

 とか叫びながら、両手に持ったヨーヨーを前方に勢いよく投げて、帰ってきた所を手でキャッチできずに自分の顔面に叩きこんでしまった人。


 そして、前方に人がいる所に投げてしまい、直撃させてしまった人。

 1人や2人ではないはずです。

 確かに武器として成立しそうと思いますね。


 今日はヨーヨーをテーマに実際に武器化できるかどうかなども考えていきましょう。




~歴史~

 ヨーヨーの歴史としてはフィリピンが起源という説が大きいようですが、ヨーヨーの形状そのものは紀元前500年の古代ギリシャにその存在が確認されています。


 現在の形になったとされている物はフィリピンで、そこから世界に広まっていったのではないか、という説が現在ではあげられているようです。


 世界のあちこちでヨーヨーは見られるので、本当の起源の起源まではさかのぼるの難しいとのこと。


 日本には江戸時代頃に伝わり、当初は「手車」や「釣り独楽」などと呼ばれていました。


 1933年にアメリカのお土産として日本に持ち込まれた事をきっかけとして再度流行。

 ヨーヨーの技術を競う競技大会まで開催されるほどの爆発的な流行になりました。


 その後も、何度もヨーヨーは再流行を繰り返して、老若男女を問わず知っていて、だれもが一度は手にしたことがあるアイテムになりました。


 今でもヨーヨーは大道芸や隠し芸などでも使われていて親しまれています。

 一時はいろんなもののオマケとして、プラスチックのヨーヨーが付いていたりもしましたね。


 本当に素早く扱おうとするとヒュオンヒュオンと風切り音に加えて、ヨーヨーの回転音も聞こえてくるので、当たったら本当に痛そうに思います。


 材質も当初は木でしたが、その後はプラスチックや金属などが使われるようになりました。

 現代なら強固で重さもある金属をつかってヨーヨーが作れそうです。


 あんまり重いとヨーヨーの紐を持つ指が、曲がってはいけない方向へ持って行かれてしまうかもしれませんので、ほどほどの重さが限界です。


 ちなみに現在でもヨーヨーの世界大会は開催されています。それに色々なタイプのヨーヨーも世界中にあります。


 ちょこっと「ヨーヨー」でネット検索すると膨大な件数がヒットして、びっくりしますよ。


 これだけ人気があり、知名度が高いアイテムなら色々な作品で取り入れられるのも分かりますね。




~武器としてのヨーヨー~

 ヨーヨーは武器として使われていたという説が唱えられています。

 16世紀のフィリピンで石に紐を括りつけておいて、木の上から獲物にぶつけるという形で狩りが行われていました。


 ですが、これはヨーヨーじゃないんですよ。


 現在のヨーヨーが世界に広まったのもフィリピンからなので、ヨーヨーの起源が武器からという話とごっちゃになってしまっているようです。

 石に紐付けた狩猟道具とヨーヨーの紀元が同じ地域であるという事が真相のようです。


 悲しい事に実戦でヨーヨー、つまり紐を取り付けた上に、回転力を用いて手元に返ってくるという武器は見当たりません。


 ですが、フィリピンで使われていた狩りの道具のように、武器となる先端部分に紐や鎖を付けた武器は沢山あります。

 ヨーヨーの起源とも混ざってしまったという事は分からなくもありません。


 狩りの道具の機構と近い物では、中国にあった縄鏢ションピアオなどが挙げられます。

 日本にも縄鏢『じゅうひょう』としてそっくりな武器が伝わっていますね。


 これは「ヒョウ」という金属を矢じりやひし形に加工したナイフのような飛び道具です。

 これに紐をつけておいて、刺さったあとに回収をしたり、振り回して攻撃することや相手に紐を絡みつかせるという攻撃ができました。


 紐部分を取り付けた鏢に巻き付けておけば、持ち運びは独楽やヨーヨーと同じようしておくことが出来ました。

 でも、縄鏢は回転しながら飛んでいきませんし、糸を巻き取りながら戻ってくる事はありません。


 ヨーヨーはやっぱり実戦では使えない、ファンタジーなスキルや魔法などが組み合わさらないと使えないロマン武器なのでしょうか?


 腕と手を振った時の勢いを回転に変えて、糸を伸ばしながら飛んでいき、回転の力を使って糸を巻き取りながら帰ってくるのがヨーヨーです。

 敵に当たらなければ手元に戻るブーメランと近い挙動としては成立しそうです。


 現代の技術であれば、投げた時に展開してブレードなどが飛び出て、手元に戻ってくる時にはブレードが収納される。

 こんな複雑な機構を組み立てることができるかもしれません。


 敵に向かって特殊機構のヨーヨーを投げた、ヨーヨーは回転しながら展開してブレードが飛び出す!


 敵が皮膚1枚を切らせてギリギリで避けた!

 そして、敵が持っている武器で切りかかってきた。その時ヨーヨーはブレードを収納しながら手元に返ってくる。


 とっさの判断で敵の攻撃を避けたが、バランスを崩してしまいヨーヨーは自分の顔面を直撃!


 なんてことにもなるかもしれません。ブーメランとして近い挙動があるなら、敵の攻撃と自分の武器が戻ってくるタイミングが重なると自分で自分を攻撃してしまうことにもなってしまいます。


 そして、このようなブレードを展開するヨーヨーの最悪パターンは飛び出したブレードが収納されないまま手元に戻ってくる事です。


 攻撃力を上げるためにはどうしても、紐や打撃面となる本体の強度や重さを上げる必要が出てきますので、戻ってきた時の受け方を一歩間違えれば自分に致命傷を与えかねません。


 ヨーヨーを武器として使うなら、紐を全て伸ばし切った状態で紐武器・鎖武器のように振り回して本体を相手にぶつけたり、絡みつかせて攻撃する方がよさそうです。


 投げつけて、手元に返ってきて次の攻撃をするといった扱い方はロマン武器というかロマンアタックとなってしまいそうです。

 

 ポケットからそっとヨーヨーを取り出して、指に糸を巻き付けてから垂らすように本体の糸を伸ばしていく。伸びきった所でヨーヨーからブレードが飛び出す。


 次の瞬間から、ものすごい勢いでヨーヨーブレードは持ち主の周りを飛び交うように動き回り、ヒュンヒュンと風を切る音が辺りに響きわたりながら、これから切り刻まれる哀れな存在にも届く。


 紐を伸ばしっぱなしにすれば。

 こんな感じで使えるかもしれませんね。

回れ回れぇ!


 1~2つくらいしか使われている作品イメージできなかったんですが、よくよく思い出したら出るわ出るわと沢山思い出しました。

 検索してみたら、ものすごい数がヒットしたので、すっごいびっくり。


 リクエスト感謝!

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― 新着の感想 ―
[一言] ヨーヨー。 セーラー服の刑事のイメージでした(笑)。 玩具が武器になるというのは、RPGには出しやすいのかもしれませんね。 だったら、けん玉とかも? と思ったら、やっぱりRPGで武器扱いに…
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