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第176回 バタフライナイフ 流行ったよね

バタフライナイフ


 武器としてよりもパフォーマンスに使うアイテムになるように思う、過去にヤンチャしてた人なら何回か触ってみてたんじゃないかな。

 名前だけで「あれの事ね」ってピンとくる折りたたみナイフです。

 ちょっとネットで検索したら、ものすごい種類が今でも販売されていますので、簡単に購入できます。


 練習用として刃がついてない物も多数販売があり、デザインがカッコいい奴とか、派手なやつとかバリエーションがめっちゃある。

 たしかにパフォーマンスに使うなら、こういう奴の方がいいですね。


 グリップが2本に分割されるようになっていて、普段はナイフの刀身部分がグリップの間に収納されています。

 このグリップと刀身の部分は右側・左側がそれぞれ1点で接続されているため、簡単に動かす事ができるようになっています。


 ちょいと手を加えてやれば、グリップが左右に分かれて刀身が現れ。グリップ部分はくるりと反転して再び合体。

 ただの棒にしか見えなかったアイテムが一瞬にして鋭いナイフとなるギミックが最大の特徴です。


 この開閉を繰り返すパフォーマンスは「刃物を振り回す」という行為の典型的なパターンの1つでもありますよね。

 大道芸のフェスならともかく、普段の街中でこんなことやられたら、速攻で110番通報します。


 今回は、こんな危険なバタフライナイフを見ていきましょう。



◇◇◇



~武器として~

 実際に殺傷事件も起こっているので、十分に武器としては成立していますが、少し細かく見ていきましょう。


 フィリピン発祥とされていますが、原型はヨーロッパからフィリピンにもたらされ、その後バタフライナイフの形となり、世界のあっちこっちへと広まっていきました。


 シンプルな構造ゆえに製造も容易で、量産もしやすいので、大変お手頃な価格で購入できます。

 探せば刃が付いているものでも1000円程度で販売中。

 言い方は悪いですが、かなりの貧困の面している人でも手が届く価格です。


 サイズもピンキリで、ナイフを出しても手のひら程度の大きさの物や、刀身だけでも10センチを簡単に超えてくる本当のナイフのサイズもあります。

 切れ味も悪くありません、しっかり刃がついていて、グリップに滑り止め加工がされていれば、骨に届くほどのダメージを与えることができます。


 構造上、鍔となる部分が無いため、刺突をするときには手が刃の方へ滑らないようにしないといけません。

 対刃性能がある軍手のような保護具を使うか、ドスのように柄の部分に指をかけるような持ち方の工夫が必要になりますね。

 上手く扱い、狙う場所によっては命にも手が届く武器となります。


 こうしてみると、なかなか優秀な武器のように見えますが、可動域がある武器のため寿命が短い事が欠点としてあげられます。

 刀身とグリップはそれぞれ一か所で接続されており、ここが可動部となっているため、使った際の衝撃がここに集中してかかってしまいます。


 そのため、接続部分が簡単にグラついてしまうので、実戦で数回使用すれば動かし方に違和感を感じるほどになってくるのではないでしょうか。

 刀身部分に力が伝わらないと威力の低下に直結するばかりか、故障して片方のグリップが動かない、外れてしまうなどの使用不可になることも考えられます。


 値段が安く、サイズが小さい上に、扱いやすいため複数所持することも十分考えられます。

 こうした特徴からだと、一本故障した所で問題なく、寿命が短い事を逆手にとって投げナイフのように使い捨てにすることまで出来そうです。


 戦場に持ち込むわけでなく日常生活の近くまで入り込んでくる武器なので、十分過ぎる脅威に間違いありません。



◇◇◇



~禁止と警戒~

 国によっては簡単に持ち運べる・隠せるという特徴と、命に手が届く危険性、これらを考慮して禁止されていることも珍しくありません。

 輸入・製造も禁止、持ち運びも禁止なので、かなりの警戒具合になってます。


 バタフライナイフを広げたり、閉じたりしている姿はまさに蝶が羽を閉じたり広げたりしているかの様です。

 柄の悪い奴が、目の前でバタフライナイフを扱い始めれば、十分すぎる脅しになりますね。


 短めの割りばしが収納できるスペースがあれば、どこでも入れられるので、手ぶらに見えていてもどこからナイフが出てくるか分かりません。

 少し慣れていれば、ポケットに仕込んだところから、1秒もかからず瞬時に展開できます。


 手ぶらと思ったら、次の瞬間には右手と左手に1本ずつナイフを構えている。

 なんてことができるわけです。


 殺傷事件に限らず、脅し・強迫などまで入れれば、ものすごい数の犯罪がバタフライナイフによって発生していることになりますね。

 日本でも若者の間で、このナイフを持ち歩くことが流行った時期があります。

 危ない物に触れたくなる感覚は分からなくもないですけど……


 小さいとはいえナイフが手元にあると、咄嗟の時に出してしまいやすく、引っ込みが付かなくなります。

 その結果、重症を与える、障害が残る、命を奪う、なんて危険しかないです。


 刃の付いてないパフォーマンス用を購入して、他者がいない室内で練習。

 大道芸や隠し芸として披露するのが、平和な利用方法ってもんじゃないでしょうか。

アクション!


 この軽い力での開閉という独特な動きは他に無いですからね。

 実は片手で開閉するなら反転させたり、振り戻したりという動きが必要になります。

 なので、片手でジッポライターに着火させたり、片手でタマゴを割ったりするような感覚でちょっと練習したくなるんですよね。


 遊びとして扱える余地があったのも流行った理由かもしれません。

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