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第173回 スパイラルダガー 螺旋の力

スパイラル・ダガー

ツイストナイフ



 はっきりとした歴史は不明ですが、つい最近でもコレクターや鑑賞用として販売されているナイフです。

 名前の通り、グルグルと根元から刃先に向かって、ねじったような刀身を持っている事が最大の特徴、みるからに恐ろしい武器と言えます。


 ブレードの長さは13センチ前後、全長は30~40センチくらいですかね。

 小型の物だったりすると20センチ程度に収まったりもしそうです。


 歴史はどうなんでしょうか。

 特殊部隊の装備を作る所から派生? より殺傷力の高いナイフの刺突特化ナイフの研究?

 黒魔術に使われた用品? むしろアニメ・ゲームのロマン武器?

 なんか、色々考えちゃいますね。


 最近のアニメでも使っているキャラクターがいるとかなんとか?

 大元はアメリカのナイフメーカーがコレクター向けに販売したところから歴史が始まっているようです。


 猟奇的な見た目から、色々議論されていそうに感じますが、とくにこのナイフで事件や事故が起こったとか特別な届け出をしないと買えないとか、そんなことは無いとのこと。

 日本でも通販で買えちゃいますね。


 さぁ、今日はこの奇妙な刃を持つナイフを見ていきましょう!



◇◇◇



~形状~

 通常のまっすぐな刀身のナイフをねじったと思うかもしれませんが、なかなか複雑な形状をしています。


 Y字型のように3方向に刃があり、これがねじれながら伸びているスタイルが多いように見えます。

 この刃と刃の間を絶妙に凹ませて、強度を上げる作りに仕上がっているようですね。


 さらに、鋭い刃が付いているのは先端部分、根元になるにつれ肉厚になったり、そもそも根元付近は疑似刃にもなっていないものまであります。

 刺突特化なので、根元側まで鋭い刃は不要と言えばそれまでなので、合理的な作りですね。


 さらに、さらに根元付近の刀身には穴が一定間隔で開けられています。

 これは軽量化だけではなく、凹みがある加工もあわさって、相手に差し込んだ後に引き抜きやすくすることにも繋がります。


 ナイフなどの刃物が刺さった場合、刺さっている事自体が止血になるのですが、Y字の形状に加えて穴があることで、隙間があるため刺さったままでも出血が続くので、止血がやりにくくなります。

 出血が止まりにくい中で、らせん状という複雑な傷口の縫合のため、治療の難易度は上がり、完治までの時間もかかることでしょう。


 お手入れがめんどくさそうにしか見えませんが……

 さび止めは全体にかけないといけませんが、刃のお手入れは先端だけでも良さそうなので、意外と手間はかからないかもしれませんね。


 ちなみに持ち運びは専用の筒状になっている鞘に納めて、ベルトで止めたり、ストラップを使ったりで身に着けて持ち運べるようになっています。



◇◇◇


~使い方~

 刺突一択です。

 独特な刃の形状をしているので、切りつけたりする攻撃にはあまり向いていません。

 切りつけても、螺旋で刃がズレてしまうため、深い切り傷はつけられませんからね。


 また、相手の攻撃を払ったりするのも通常のナイフとは動きが変わってくるので、やりにくくなることでしょう。


 通常の刃物では、刺突しても深く刺さりにくいのですが、スパイラルダガーは力が先端に集中するばかりかドリルのように相手の肉を切り裂きながら刺さるため、比較的容易に差し込めます。

 骨や筋に当たっても、逸れるように刃が動いてくれますからね。


 勢いをつけてグサッとやらなくても、押し込んでやれば面白いように沈んでくれるということは、勢いがいらないので、静止状態から無音で攻撃ができます。

 映画のように口を塞いで、急所にスッと突き刺して倒す。なんてことも実現できそうですね。

 ドリルの代わりのような工具としても行けそうなので、工作が任務の時にも使えそうかな。


 戦闘、しかも刺突攻撃に絞れば、かける力が少なくていい上に重症を与えやすいため、威力は間違いなくSSレア級でしょう。

 ですが、悲しいかな、通常のナイフとしては扱いにくいため、純粋なナイフとしてみると微妙……

 そもそも、ナイフの刺突で十分重症を与えられるので、斬撃が苦手というデメリットを考えると通常のナイフを選択することでしょう。


 特殊な状況下で装備される武器という印象が強いですね。


◇◇◇


 はい、いかがでしたか?

 刺突特化ナイフですが、これで事件が起こったってニュースなども現時点では知らないんですよね。

 コレクターアイテム、美術品として鑑賞が主な用途になっているように思っています。


 どちらかというと最近になって登場してきた武器ですが、この発想を活かして隠し武器として置いてあるものもあります。


 玄関先などに、三角錐をねじったようなオブジェにして堂々と飾っておけば誰も武器だとは思いません。

 金属の三角錐で穴が開いているものが、下から上にかけてメタリックなマーブルだったり、グラデーションが付けられていたら、だれも武器だと考えないですね。


 「あー、なんか独特なオブジェ置いてるな」


 と思っていたんですが……

 まさか、あれが武器だったな、ん、、て……

 

 特徴的な傷跡が残るから、刺してくれやがった犯人は比較的早く捕まえてもらえることでしょうね。

刺さりやすい!


 マイナスドライバーのような先端だったり、らせん状の刃だったりすると、かかる力のバランスの都合もあってかなり刺さりやすいと聞いた事がありますね。

 固い金属のブロックにすら、油圧機を使うと刺さるそうですから。

 切りながら進むという特性は最大の特徴でしょう。

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― 新着の感想 ―
【おひさしぶりです】 刃にツイストのかかった刺突ナイフ、ひどい痛みと血が止まらない刺し傷……自分が『つかわれる』さまを想像すると、ただただおそろし。 もう、見た目が拷問具ですから。 しかし、ふつうの…
拷問とか、恫喝する時に使うのかな?……と思ったりしました。普通のナイフより、恐怖感倍増しますもの。他のナイフと併用するのでしょうね。
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