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第151回 ゴーデンダッグ こんにちは!

ゴーデンダッグ

ヘーデンダーハ


 金のアヒル『ゴールデン・ダック』と読み間違えてしまいそうな文字の並びですが、全く関係ありません。

 ゴーデンダッグです、読み間違え注意です。

 

 2種類の形状があると言われている、歩兵用の武器でもあるフットマンズ・フレイルに属する物とされている木と金属を組み合わせて作った武器です。


 タイトルにもあるように「こんにちは」とでもいうような、挨拶の言葉が愛称とされているという説があります。


 「はーい、こんにちは!」


 なんて気軽な声かけで、フレイル振り下ろされたらたまったもんじゃないですね。

 お返事は頭蓋が砕ける音になってしまいます。

 イメージするだけでも恐ろしい光景ですね。


 今回とりあげるゴーデンダッグはフレイルの形状以外にも、木の棒の先端に金属のカバーや棘をとりつけたような形状もあるとされています。


 長さは1メートル以上あり、馬に乗っていない付き添い人のフットマンズでも、馬上の相手を棘にひっかけて引きずり降ろしたりして戦えるように作られていました。


 今回メインで紹介するのは、フレイルタイプです。

 全長180~220センチ程度とされていますが、これは、持ち手となる棒・鎖・先端の殻物までひっくるめた長さになります。


 100~150センチ程度の棒・10~20センチ程度の鎖・30~50センチ程度の殻物で構成されています。

 構成内容や測り方で全長は前後するため、180~220の幅に収まるとは限らなそうです。


 木の棒の先端部分に金属のカバー、尖端に鎖を取り付けます。ここに棘が付けられている場合もありますね。


 鎖の先には木の棒に金属のリングや棘などを取り付けた殻物をセッティングすれば、ゴーデンダックの出来上がりです。


 重さは3~3.5キログラム程度におさまっていたようで、見た目より軽量に感じる武器です。振り回すにもほどよい重さなので、取り扱いもよかったことでしょう。


 中世頃に書かれたゴーデンダッグの形状説明には「でこぼこした握り、鉄製の棘の生えた大きな頭」と記されているようです。


 確かに、大きな頭がスイングでお辞儀をするかのように回転すれば愛称が「こんにちは」になる事も納得です。


 長い棒の部分で馬上の敵を狙うばかりか、殻物や鎖、棘を引っかけて引きずり降ろせば、ダメージと拘束の2重の効果を発生させる事ができます。


 相手が手負いの上に動きを制限されているので、止めを刺すのは簡単ですね。


 もちろん対歩兵でも有効です。

 フレイルの扱いに慣れてない人は握りの棒で相手を叩きつけるようにすれば、短い鎖で引っ張られた殻物が勝手に相手を打ち据えてくれます。


 怖くて近づけなくても、振り回していれば相手も怖がって近づきにくくなりますから、牽制にもなりますね。

 もちろん、鎖や棘がひっかかったら容赦なく引き倒してしまえば、お仲間が止めを刺してくれますから安心です。


 実際、市民・農民が中心と言われているフランドル軍がゴーデンダッグをメインの武器として、フランス騎士団約6000名を撃破したという記録も残っているそうです。


 使いやすくて高威力、製造も比較的容易という優秀な武器がゴーデンダッグですね。

こんにちは!


 帰ってきたぜ!

 というわけで今後ともよろしくお願いします。

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