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第148回 キャンディ・ナイフ 甘くて美味しい

キャンディ・ナイフ

キャンディ・シブ



 読んで字のごとく、飴を加工して武器化してしまうという、お行儀が悪すぎる武器です。

 今回取り上げる危ないキャンディは、以前にもとりあげた『プリズン・ウェポン』の一種になります。



 本来の名前は別にあるんですが「(商品名)・キャンディ・ナイフ」とか「(商品名)・シブ」と言われるので、ハッキリと名前を出すと色々と危険に直面しますから、その辺は伏せておきますね。


 筆者のピーターもそれなりに自分がカワイイので、企業を敵に回すつもりは毛頭ありません。



 どうやら、ゲームによっては登場してくることもあるようです。

 クリスマスに使うようなステッキ型の大きなキャンディをポキッと折ると、たまに割りばしが斜めにわれちゃったみたいな鋭く割れる時があり、この先端が武器となります。


 飴とは、喉に詰まらせたり、口の中を切ったりするという危険もあるので、そこに着目した武器です。



 幼い頃の記憶を思い返すと、とっても長い千歳飴を持ち運んでいた記憶があります。

 そして、なぜか知りませんが、その千歳飴は太かったんです。しかも、少し粘り気があって割れにくい飴だったんです。


 男の子なら振り回しますよね。言うまでもありません、男の子に長い物持たせたら、とりあえず振り回す物ですからね。

 確かに振り回しやすかった記憶があります。



 子供の遊びですから「こらこら、やめなさい」で済みますし、最悪でも振り回した直撃でもたんこぶが1つ出来て、お友達と喧嘩になるくらい。


 まだまだ平和な世界ですね。

 ごめんなさいして、千歳飴を半分こすれば、また一緒に遊べるようになる事でしょう。



 ところが、今回取り上げるキャンディ・ナイフを使おう物なら、友情が壊れることは確実。それどころか真っ向から敵対してしまうことでしょう。

 半分こして、ごめんなさいしても、許してくれませんね。



 それでは、流血させるほどの危険なお菓子、キャンディ・ナイフを見て行きましょう。

 あ、千歳飴は振り回さずに美味しく頂きましょうね。



◇◇◇



~作り方~


 ではまず、作り方から行きましょう。

 キャンディ・ナイフの材料は飴と水だけなのでシンプルですね、ソフトキャンディではないお好きなフレーバーにしましょう。


 ストロベリー、パイン、オレンジ、アップル、などなど、もちろんブレンドでもかまいません。

 色も揃えた方がキレイですが、性能には影響しませんからね。


 使う道具はアルミホイルやケースなどの型、電子レンジやオーブンなどの熱源があればオッケーです。

 持ち手部分に巻き付ける、紙や布が欲しい方は別に用意をしておいてください。



 形状は大きくわけて2種類あります。ナイフ形か杭型のどちらにするか決めて下さいね。

 ナイフ形の方が見た目はキレイですが、工程が多くて難易度が高めです。

 杭型は見た目が無骨ですが、工程は少なくて難易度が低めです。


 大きさも自由ですが、あんまり巨大にすると自重で折れてしまいますから、小型の包丁くらいの長さにしておきましょう。



 まずナイフ形の場合、包丁のシルエットになるような型を作ります。アルミホイルなどを活用して耐熱で作成しておいてください。


 持ち手の部分も全てキャンディになって先端と一体型になっていないと強度が下がります。

 全体の深さも均一にしておかないと使った時に、深さの違い部分から割れますから、型の整形はとても大事ですね。



 型に飴を入れて、少量の水を入れます。

 焦げ付かせないように細心の注意を払いながら熱を加えてじっくりと飴を溶かします。時間がかりますから、じっくりやりましょう。根気がいる作業です。

 十分に飴が溶けて、水が蒸発したら、ゆっくりと冷まして熱をとり、ナイフ形に飴を固めます。



 これだとまだ刃がついていませんから、舐めたり、水を垂らして磨いたりして飴を研いでいきます。

 先が尖り、自分の舌が切れてピリピリしてきたら刃をつけるのは十分です。濡れているとその部分が溶けてしまうので、水分はしっかりとふき取るか乾かしておきましょう。



 続いて杭型の場合ですが、同じく型を作ります。

 型は筒型でも問題ありませんので、飴の高温に耐えられるならパイプやホースなども型にする事ができます。


 場合によっては飴を包んでいる包み紙も型にする事ができますね。

 アルミ状の包み紙で個包装されている物なら、飴を並べて筒状に巻く事でも型になります。



 型に飴を入れたら、オーブンなどでじっくりと熱していきましょう。

 全ての飴が溶けなくても、飴どうしの表面が溶けてぺったりしっかりと癒着すればおっけーです。


 ナイフ形と同じようにゆっくりと冷まして熱をとった後、先端部分を割るか、鉛筆を削るようにして尖らせて完成です。

 もちろん、噛んでちょこっと食べちゃうでもかまいません。

 


 はい、みなさん、キャンディ・ナイフはうまくできましたか?


 って『うまくできましたか』じゃなーい!! 良い子も悪い子も作っちゃいけませんからね!



◇◇◇



~使い方~


 キャンディ・ナイフの威力その物はリンゴにグッサリと突き刺ささる程になります。

 たかだか飴と侮るなかれですが、使い方には注意が必要です。



 ナイフ形と杭型で若干使い方に差があります。

 いくら丁寧に作ったとしてもキャンディが素材ですから、キャンディ・ナイフの強度は低く、通常のナイフのように使っては一撃で壊れてしまいます。



 ナイフ形で切りつける時には、相手の肌にキャンディナイフを押し当てるようにして、素早く引いて切ります。

 致命傷を与えるというよりも傷をつける事が目的です。威嚇や警告の攻撃ですね。

 拷問道具のようにも使えます。



 杭型の場合は尖端部分近くを握り、勢いよく突き刺して攻撃しますが、この時に衣類や骨部分などに当ててしまうとポッキリと折れてしまいます。



 なので、相手の手や顔など皮膚が露出している場所の中でも、手のひらや頬などの骨が無い部分を狙っていきます。



 尖った物が顔の近くにくるというだけで、大概の人間は怯みますから、怯んだスキに蹴りやパンチを叩きこんでやることもできます。



 もちろん、太ももや腹などにザックリと突き込んでダメージを与える事もできますが、ここを狙うにはシャワータイムなどを狙わないと難しいことでしょう。



 攻撃方法はこのようなものですが、冒頭でも述べたようにキャンディ・ナイフはプリズン・ウェポンです。

 つまり、監獄の中で作られて、使われた武器になりますので、大事なのは隠し方です。



 筒状なら、パイプの中に隠せますし、小型のナイフでも布団の中や服の中に隠せます。

 お菓子のパッケージの中に入れて置くなどの基本的なカモフラージュは当たり前としてですが、見つかった場合の対応もキャンディ・ナイフでは対処法があります。



「お前、何をしている?」

 しまった!

 キャンディ・ナイフを持ち歩いている時に看守に見つかってしまいました。



 せっかく作ったキャンディ・ナイフですが、仕方ありません。

 ちょっと歯が痛いかもしれませんが、尖端の尖っている部分をガリッと噛んでお口に入れてしまいます。



「何をもっているんだ、ん? なんか食ってるな?」

『ハイ、飴です』



 はい、お口もくぱっと開けて、もぐもぐしてた飴を見せてやれば、刃物だったなんて思われません。



 あとは残っている柄部分です。



「飴か、、、なんでこんなデカいんだ? 棒みたいになってるし」

『いや、俺、飴が好きで、でっかいの食べたくて作りました』



 言い訳としては違和感が全くない、完璧な理由です。



「そんな訳の分からんことしないで、普通に食べなさい」

『はい、すみません』



 監獄の中でも持ち込みや所持が許される物の中に飴がありますから、ただの飴であれば何の問題にもなりません。

 棒状に加工した所で、怒られるくらいで済みますね。



 まったく、また作り直さなきゃいけなくなったので、面倒です。



「次に飴をナイフにしたら懲罰だからな、見回り増やしとくぞ」



 ……どうやら、ばれていて見逃してもらったようですね。

 みなさんも、キャンディ・ナイフを作るなんて危険な事はせず、飴は飴として美味しく頂きましょうね。

美味い!


 ピーターが好きな飴の1つは、舐めていると一か所が針のように鋭く尖っていく形状をしています。

 小さくなってくると『歯茎に刺さったらどうしよう』と思って、最後は噛んで食べていましたね。


 最近、また、飴がマイブームです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 美味しそうな武器でした(〃'▽'〃) 問題は強度ですが、刃と持ち手が一体化しているノコギリタイプなんかはどうでしょう?杭型は投擲すれば、技術によっては相当のダメージを与えられそうです。
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