第111回 ツインブレード 二刀一刃!(幻想武器)
ロマンなんだぜ!
ツインブレード
雑草を片付けるブレードタイプの刈り払い機にも同名の機構があったりする。
右回転のブレードと左回転のブレードを重ねる事で、ブレードが引っかかって弾かれたりすることを予防する効果があります。
ブレードに引っ掛かって弾かれるキックバックや、飛び石も軽減できる優れものが現実にあるツインブレードです。
欲しい方はちょっと大きめのホームセンターや農作業機具を沢山扱っているお店にいきましょう。
今回ご紹介するのは、この便利な農作業の機械ではなく、2本の剣を組み合わせて使う事ができる武器です。
色々な作品に類似品が登場していますので、見た事あるよって方はいらっしゃると思います。
2本の王道の剣、十字型の鍔と柄を持ち、まっすぐな刀身が伸びる剣。先端は尖り、刺突もできるような構造になっていますが、両方の剣には一方は大きく、一方は小さく作られています。
この剣にいくつか細工がされていまして、色々な形にブレードを組み合わせる事ができる中二病感満載の武器がツインブレードです。
すごいのになると、2本どころか何本もの剣やバーツを組み合わせて戦っていたりもしていますね。
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~変幻自在! ツインブレード!~
利き手に大きい剣、反対に小さい剣を持つ、2刀流スタイルで戦う事も出来ますし、どちらか一方だけを扱う片手剣のスタイル。
この時点で大きい剣・小さい剣・2刀流の3種類のスタイルでの戦い方ができます。
大きい剣の方に小さい剣をはめ込む事ができるようになっているのですが、大きい剣の方はフレームのようになっているようで、大きい剣の背中側で刀身の先端側にはめ込めば、ツヴァイハンダーのような長い刀身を持つ両手剣になります。
ツインブレードの中では片刃の2刀になっている物もあり、大きい剣にはめ込む時に刃を上にすれば、両刃の剣に変わります。
もちろん、両刃だったとしてもこうする事で剣の重さが上がりますから、一撃の破壊力はあがりますね。
まだまだ、ツインブレードの変化はこんな物ではありません。
ツインブレードの名前の代表とも言える形状がこの形。
大きい剣と小さい剣を並べるように組み合わせれば、不思議な力で握りは1つになり、2本の刃が並んで伸びます。
この状態で斬りつければ、並んだ傷をつけることができるので、1度の斬撃で2倍のダメージになります。
相手が武器を持っていたら、この2本の刃の間に入れるように受けてから、捻ってやれば相手の武器をへし折ったり、弾き飛ばすソードブレイカーになります。
柄同士を組み合わせる事もできます。1つの柄の上下に刃が伸びる双頭剣とすれば見た目にもカッコいいですよね。
大刀状態の変化形で柄が可動するタイプであれば、槍のように伸ばして薙刀のような形状に変化させられます。先端も稼働して90度折れ曲がれば、大鎌状態にもできますね。
ここにあげただけでも、片手剣大・片手剣小・片手剣2刀流・両手剣長刀・両刃両手剣・刃が並ぶソードブレイカー・双頭剣・薙刀・大鎌と9パターンのスタイルを持っています。
タイプによってはここまでの変形はできなくても、2刀流と双頭剣に加えて2~3パターンくらいの組み合わせが出来る物が多いような印象がありますね。
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~魔法的なサムシングとロマンシング~
これだけの形状変化にとどまらず、さらに特殊能力や属性、魔法的な効果などまでついていることがあります。
例えば、2刀流スタイルで戦っている時に、敵が距離をとったとします。
一方の剣を思いっきり投げつけてやりましょう。武器を投げ捨てるように使うなんてとんでもないと思われるかもしれませんが、大丈夫です。
投げつけた剣がもう一方の剣の方に引かれて、ブーメランが手元に返ってくるかのように戻って来てくれます。
マグネット的な能力ですね。
もちろん他にも沢山能力があります。
一方の剣は燃え盛る火炎を放ち、もう一方は触るだけでも全身が凍り付くほどの冷気を纏っている事があります。
燃やすも凍り付かせるも自由自在、料理に使えばアイスクリームからステーキまで、なんでも作れてしまいますね。
炎の魔物から、氷の魔物まで、火に弱い猛獣や、寒さに弱い爬虫類まで、万能に戦い抜く事ができます。
双頭剣では爆風を生み出したり、竜巻のような風を周囲に起こしたりすることが出来る物があります。
辺りに風を起こすと言う事は、炎や冷気を吹き飛ばす事も出来ますし、逆に相手に向かって熱気・冷気を飛ばす事もできます。
周辺の石や砂なども巻き込んで吹きかけるので、目潰しの効果まで期待できますね。
他にも雷の力や、水の力、大地の力、重力、斥力、なんでもありです。
中には扱う武器のスタイルによっても変化するような能力まであったりします。
前述した形態変化に加えて、こうした魔法的な能力が加わってくれば、戦い方のスタイルは星の数ほどの組み合わせまで広がっていきます。
最初は薙刀の状態で中・長距離で切り付けを行い、たまらず引いた相手に向かって、火炎や冷気を吹き付ける。
遠距離が不利と思った相手が飛び込んできたとしたら、大剣や長剣モードにして、中・近間距離の戦いに持ち込めます。掴みかかるような超近距離に持ち込まれたら2刀流にして、近距離から、掴みあいのグラップルまで対応が可能になります。
もちろんここで属性の力を借りて、感電させるなり、風で吹っ飛ばすなり何でもやり放題です。
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様々な形態での直接的な戦いに加えて、魔法的な能力での攻撃。
これらの組み合わせのパターンは本当に複雑になります。
そもそも形状変化の多彩さだけでも、映画やアニメなどのレベルですよね。
大量のパターンの変化があるということは、その全ての扱い方に精通しておかなければなりません。
ざっと上げた9パターンの形状だけでも、それぞれのパターンの扱いを習得するだけで凄まじい時間がかかります。
さらに状況に応じて適切に変化させるという、ツインブレードその物の使い方を習熟している必要があります。
武器に関して、使い方の選択肢があまりにも多いと、現状に適切に合わせようとするあまり、逆に混乱して不適切な形状にしてしまうことも珍しくありません。
最悪のケースは形状変化中に引っ掛かったりして、丸腰状態になってしまうことですね。
いやもう……
完全にロマン武器。
二刀一刃! ツインブレード!!