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〇 ちょいとコラムっぽいもの 装備はとにかく金がかかる。

 いつも武器マニアを読んで頂きありがとうございます。

 コラムっぽい物なので、気軽な気持ちで読んで頂ければと思います。


 今回は装備一式のお値段を考えてみたいと思います。

 いわゆる装備にかかる費用と経費ですね。


 現実だろうが、ゲームだろうが、装備の購入にはお金がかかります。ゲームの中なら1度購入すれば、そのままお手入れの必要もなく同じ性能を保ち続けてくれる夢のような武器が沢山あります。


 ほんっと羨ましい!!

 お手入れしないで切れ味が鈍らない剣なんてものが現実にあったら、喉から手どころか、全身が触手モンスターになるほど欲しくてたまりません。


 最近はゲームでも武器や防具のお手入れや維持管理にお金がかかるようなシステムを導入している物もありますね。

 なかなかゲームの中も世知辛くなってきました。


 飾っておくだけならいざ知らず。

 武器も防具も戦場に持って行って使っていれば摩耗もしますし、故障もします。

 パーツの交換や錆びないようにするためのお手入れ、刃がヘタらないように研ぎ直したり、色々と手がかかります。


 というか、そもそも製造の段階でかなりの手間がかかっています。

 材料を集める、個人のサイズに合わせた製造が求められるばかりか、製品の質にムラが無く高品質にしなければいけません。


 命を守るための武器と防具ですからね、戦場に持って行った剣が「あ、折れた」となれば生きて帰る事はほぼ不可能になってしまいます。


 戦場に行くのは1人ではありませんね。


 戦争をテーマにしたゲームなどでは多数の兵士を率いて戦う武将を描いている物があったりします。

 勇者や英雄が少数精鋭で世界の危機を救う物語は数名~数十名の装備ですが、多数の兵士の装備となると……


 数千~数万人、時には数十万人にも及ぶ人間に武器防具を行きわたらせなければなりません。


 今日は、これにかかる予算がどれくらいになるかのイメージを膨らませてみましょう。





~ファンタジーでは~


 英雄よ……

 この声が聞こえますか?

 英雄よ……

 この剣をとり世界を救うのです!


 わーいやったぁ! 無料で世界最高の剣を手に入れる事ができました!

 え? お金のことに触れるなんて無粋ですって?


 手間こそかかる物の、無料で世界最強クラスの武器ですよ、剣1本のお値段ってすっごいですからね。

 現在の日本でも日本刀は数十万円くらいから販売されています。

 特に歴史的な価値があったり鑑定書がしっかりと着いている物になると高級な自動車が買えるほどの値段となります。


 さぁ、安くても数十万もする剣が『無料!』で手に入ったので世界をすくいに行きましょう。


 英雄よ……

 この盾を授けます。

 英雄よ……

 この兜も授けます。

 英雄よ……

 この鎧もついでに持って行きなさい。


 いやぁ、いいんですか!?

 スミマセン助かります!


 装備って高いですからね、こうした伝説的な装備品を神様や精霊、特別な種族の長老様の所へもらいに行く手間こそかかりますが、やっぱり無料で高性能な武器防具が揃うっていいですね。

 でもこれはゲームや物語でのことなんです。高性能な装備をポンポンと貰えるなんて中々ありません。


 英雄よ……

 その剣は敵に向けると全てを貫く光を放ちます。

 その盾はどんな攻撃を加えられても盾としての力を失いません。

 その兜は暗闇でも昼のように世界を見る事ができます。

 その鎧は着ている者へ向けられた、熱も冷気も雷も無力化します。


 ファンタジーではよくあることかもしれませんが、現実にあったら全部兵器レベルの効果ですからね。

 英雄に授けてくれた方々にはしっかりお礼を言っておきましょう。


 店売りの武器防具も高額ですが、伝説の剣やら道具やらを授けて下さる神様・精霊様、国王様に長老様は無料で店売りよりも高額な装備を渡して頂いたのです。


 ありがたく使わせてもらって世界を救いましょう!


 ……あれ、英雄のお給料ってどっから出ているんですかね?

 世界を救う冒険の途中で手に入った物を売って稼ぐ? モンスターがお金もドロップします?

 あ! それで手に入ったお金で足りない装備を買うんですね!


 あれ? お給料ってないの?

 世界を救った後の後払いなんでしょうか?





~ちょっと現実で考えると~

 日本刀は数十万円から天井知らずのお値段。

 日本で規制されている銃器もハンドガンなら5万円から、連射ができるマシンガンタイプは10万円からといったお値段。

 もちろん、大量の弾丸を安定した精度で高速で撃ち出せる物は何十万円もします。


 防具の値段も安い物ではありません。

 暴徒鎮圧用の盾が3万円~9万円、展開がスムーズな折りたたみ型は10万円。

 兜になるヘルメットは数千円~ですが、銃弾も弾いて顔の前にも透明なシールドが展開できるものだと5万円くらい。暗視ゴーグルなどの特殊能力は別売りです。

 全身鎧のボディプロテクターは10万円くらい。


 もちろん、これは量産ができるという体制のために、材料の安定した供給、生産者の技術の習得、流通経路の確保、などなど様々な課題を乗り越えて、高性能でありながらも価格を限界まで抑えた結果の値段です。


 武器は良い物を用意したいですが、あんまりお金をかけられません1本20万円としておきましょう。

 盾が10万、兜となるヘルメットが5万、鎧はプロテクターとして10万と見ましょう。


 合計金額45万円!

 なかなかのお値段ですが、1セット程度ならそろえる事はできそうな金額です。


 実際には靴だとか無線機だとかの小物や機器などもかかるので、その辺も加算されてきます。

 自衛隊の装備も扱う銃器だとか、プロテクターか防弾チョッキかなどによっても左右されますが、最低でも1名の装備をそろえるのに40~50万円かかると言われています。


 ピーターの予想した45万という想定も悪くない所におさまっていましたね。

 あ、戦車とか基地だとか、維持管理費などは除いています、あくまでも装備だけです。


 自衛隊の常備自衛官は約14万8千人なので、単純計算で、装備に必要な最低金額は……

 約592億円!?

 戦闘機とか戦艦だとかの値段入ってませんよ、個人装備の費用だけでこれくらい。


 歴史上の大戦とかみると、数十万だとか百万に届くようなすごい人数が参加した戦いも記録に残されています。


 40万円の装備を100万名に身に付けさせるとなると、4000億円にもなります。

 ここに、運搬に使う馬車などの維持費、兵士の食料、衛生管理の備品代なども加えたら、天文学的にお値段が上がっていきますね。


 まぁ、トップクラスに値段がかかるのは人件費なんですが……

 それも、装備の製造や運搬のための運転手など、どこをとっても人間がかかわっていますので、そこにお金がかかるんですね。


 特に近代でなければ、これを馬とかの家畜と人力だけで全て賄っていたわけですから、そこにかかる費用は現代の比ではありません。莫大な金額になっていたことでしょう。


 ちょっと話がそれましたが、大量の人員の確保、それら全員に行きわたらせる装備の用意、訓練による練度の向上、そしてこれらを維持・管理し適切に運用する制度があって初めて軍隊とか警備隊が成立します。

 国とかの大きな団体でないと、装備を全員に行きわたらせるっていうのは難しいですね。


 そもそも、お金がかかり過ぎるので、私設の軍隊とか警備隊を持つっていうのは並大抵の事ではない事も分かりますね。

個人装備に加えて、兵器や車両、設備などなどお金がかかる物なんです。

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