表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

プロローグ 思い出す過去-2 戦火の狼煙

 5回目の投稿です。

 なかなか意見等が来ません。どんどんください。

 ロシア ウラジオストック 海軍司令部

「電波障害が消えました。直後、韓国空軍の無線を傍受しました。」

 事態を最初に把握したともいえるのはロシアだった。ウラジオストックを含む沿岸地方は冷戦時代、最前線だった。当然無線傍受基地等も存在する。

「妨害が終わった直後に無線があったのだな。」

「そのようです。平電。『首相搭乗機エンジントラブルのためか墜落。脱出者なし。繰り返す脱出者なし。わが気も燃料がきつい。帰投する。』です。」

「臭いな。」

「は?」

「あの機にはだれがのっていたかわかるか」

「大統領サイドからの報告では韓国の首相が搭乗していたとのことです」

「親日の首相か。となると韓国の狙いはわかった。こちらも対応をしなくてはならん。艦隊は直ちに出港。参謀を招集してくれ。私は陸に残る。」

「了解。」


 沖縄。上空警戒・地上撮影中のF15戦闘機

「エーワックス(AWACS早期警戒機のこと) より各機。尖閣上空に大型機の編隊を確認。戦闘機の護衛付きと思われる。至急急行せよ。」

 無線が所属不明機の存在を知らせてくる。同時にレーダー画面に戦闘機の捜索範囲を超えた機影が表示される。

「了解した。命令はいつもの通り打たれるまでですね。」

「…そうです。」

 戦闘機パイロットは皮肉を言い、機を走らせる。

 所属不明機といっても大体の所属は想像できる。パイロットの手に力が入る。

「東日本の時も来やがった。中国!!」

 怒りの声を上げる。

「だからって攻撃するなよ。開戦の口実にされる。」

 僚機のパイロットが無線で言ってくる。

「チッわかっているよ」

 ロシアや中国といった事実上日本を敵視している国は大災害直後にも防空体制が整っているか見るために領空侵犯まがいな行為をしてくる。事実、東日本大震災時にも両国は軍用機を領空侵犯させ、日本の自衛隊機にスクランブル発進をかけさせている。

 読者の中には『災害時に戦闘機が必要あるの』という考え方を持つ方もいるあろうが実は重要なのである。災害時、被災地の情報を真っ先に収集するのは戦闘機なのだから。その戦闘機が防空に回されるということは被災地の状況把握に使用される。これには戦術偵察ポットという代物を搭載する必要がある。これは国産化しようとし、生産量と予算の関係で失敗したために輸入品を使っている。

 つまり領空侵犯警戒のために戦闘機が回されるのはそれだけ状況把握が困難になるということを意味しているのだ。特に超広域災害ではその影響が顕著になる。

 今回、尖閣に向かった機体も地上撮影任務を行っている途中だった。


 しばらくして大型機が見えてくる。中国のY-20大型輸送機。3機の編隊。6機のスホーイ戦闘機を連れている。スホーイ戦闘機は航続距離が長いのが特徴で同時に機体も大きい。

「新型の35!!」

 機影を見て判断する。スホーイの新型戦闘機Su-35 金に困ったロシアが輸出した戦闘機だ。

「不明機に告ぐ。日本の防空識別圏を侵犯している直ちに引き返せ。直ちに引き返せ。」

 同様の言葉が中国語、英語で既に発信されている。音声自動翻訳の技術があるので日本語(標準語) で警告を発すればへたくそな外国語での送信は可能である。

「こちら中国人民解放空軍所属。救援物資を空輸している。被災地上空に空中投下したい。至急返答されたし。繰り返す…」

 中国語とへたくそな英語、日本語が混じった無線が入ってくる。

「神子田さん。」

「どうした。」

「俺は夢でも見ているような気がしてきたぜ。」

「金子。奇遇だな。俺もそう思う。」

 彼らはつぶやくことしかできなかった。


 上に判断を仰ぐが、間に合わない。現場指揮官は空輸を認めた。


 対馬上空 2020年7月26日AM3:00

 それに浮かぶ鉄の大鳥。大きな飛行機は列をなし飛んでいる。翅のマークを見てみると所属がわかる。大韓民国空軍所属の輸送機。C-130とCASA CN-235の編隊だ。それぞれ12機が飛んでいる。

 通常ならばこのようなことをすれば撃墜は免れない。明らかな領空侵犯だからだ。しかし、日本は大震災後の混乱で撃墜など諸事情からできない状態になっている。さらに日本政府の承認を受け、救援物資を空輸する飛行機を撃墜するやつはいない。

 これらの飛行機の移動先は九州北部や南部、といった被害のひどい地域。すでに昨日、3回の空輸を成功させている。

なので韓国の輸送機は普通、対馬上空を通過してゆくものである。対馬は震災の被害も少なく、船舶による救援物資の輸送で十分である。それなのにこの日彼らは対馬上空で物資を投下。帰投している。

 翌朝、物資投下に使われたと思われるパラシュートが見つかる。同時にパラシュート降下されたパレット(大量の物資を投下するのに使用する。板状のものこの上に物資や自動車を乗せる。) が見つかるも物資はなく、その代わり輸送されてきた物資の要目を記した紙だけが見るかる。物資は盗まれたと観光に来ていた韓国人は本国で口をそろえて言うことになった。これは日本人の品格を損なう。このニュースは世界中の韓国系が同時にさわぎたてる結果になった。


仙台 27日 PM12時

「よくやった。」

 ヘリから降りてきた人々は拍手で迎えられた。その中には各国大使や各国記者、閣僚たちの姿もある。

「厚生労働大臣 加藤信勝 国土交通副大臣 富田優 総務副大臣兼内閣府副大臣の坂田学一、赤井次郎 防衛大臣平沢英一郎の秘書 平沢英作、辻十三の6名無事帰って、まいりました。」

 代表して加藤信勝が言う。彼らは被災地に残留した閣僚メンバーで各国の救助隊が到着し、十分な指揮能力を確保できたことから退避した人間たちと合流できたのだ。

「陛下はどうされました!!」

 早速記者が飛びつくように駆け出す。このメンバーの発言にさっそく出た質問だ。

「陛下は残られました。私が皇居を去るのは最後というのか陛下のお言葉です。」

加藤信勝が早速答える。同時に閣僚たちの顔色が曇る。そのすきに他の5人は先行退避組の閣僚のもとに向かう。

「被害状況はどうですか?」

真っ先に聞くのは赤井次郎だった。女性自衛官が渡すタブレット端末を受け取りながら聞く。

「生存確認が取れているのが7000万人。死亡確認・死亡確実が取れているのが2000万人。行方不明なのは3000万人。」

その数を聞く5人の目には驚愕の色が移る。

「発生した災害は富士の噴火、最大級の首都直下地震、南海トラフの東端から琉球海溝の西端の震源域千数百㎞を震源域とする超巨大地震。正式名は決まっておらん。有史以来最大の地震だからという理由で神武大地震というものもいる。それ以外の大規模災害は観測機器の破損から状況はわかっていない。原発のほうはオリンピック期間内、外国人の感情を軟化させるために行った全原発緊急停止訓練の影響で全原発が機能停止させられていたから大事には至らなかった。」

「支援状況はどうですか?」

 質問の主は辻十三だった。その答えに平沢英一郎は答える。

「陸自は全人員が武器を捨て救助活動に奔走している。各国救助隊も数万人単位で到着だが人員が足らない。日本政府は非武装状態での軍の派遣を受け入れることになった。それに被害国各国も習う形で台湾・沖縄・九州には中国軍が数十万人単位、九州北部、隠岐、対馬には韓国軍が数万人単位で上陸。人海戦略での救助活動が行われている。津波被害を大きく受けた太平洋諸国には豪州、ニュージーランド軍等が上陸。救助活動を行っている。中国海軍、韓国海軍の動きは物資の輸送以外大きなものはない。」

「隠岐の件は非難したのでしょうか」

 辻の質問に防衛大臣は答える。

「ああしたさ。隠岐にはろくに被害がないのに上陸するのは軍事占領に等しいとね。まあ無視されてる。自衛隊も余裕がない。これは落ち着くまで放置の案件になってしまってる。レポートのようにな…」

「レポート?」

 辻は聞き返すが彼は答えをはぐらかす。

「北朝鮮の動きはないんですね。」

「ああ。不気味なほど。アメリカのシンクタンクは開戦の可能性も示唆している。まあ、可能性は低いだろうけどな。」

「それじゃあ中韓海軍の動きは何かつかまされているのと同じだ。」

 タブレット端末を操作し、衛星画像から判別した両国海軍艦艇の動きを見てつぶやく。

「もしくはその二か国がなにか与えたかの差だろうけど。」

 父親の顔を見ながらさらに続けた。

「…可能性としてはあり得る。だが私の心証は生きた心地がしないというのは事実。救難活動に使えない船(主に潜水艦)と戦闘機を各エリアに回してはいるがもともとない戦力が災害派遣に回された挙句燃料が心持たない。正直戦争になったらお手上げだ。アメリカ本国から大量の空中給油機を回してもらっているがアメリカの宮中給油機はいずれも旧式しか出してくれんかった。いつ落ちるかわからんような老朽機ばかりだ。当てにできん。」

 平沢は肩をすくめながら両手を上げる。この時期のアメリカ空軍の空中給油機はKC135という機体で原型はボーイング707である。運用開始が1954年という古い機体で老朽化のために代替計画が進んでいる。空中給油機自体大きな技術革新がない機種であるため、退役=老朽化or機体余剰という場合が多い。

「総理と副総理、官房長官のお姿が見えないのですけど…」

 坂田学一が聞く。

「総理を抑えるために副総理は出払っている。我々で何とかしないといけない。」

「なるほど無能者は麻生のおっさんが抑えてくれているか」

 辻が毒を吐く。その場の人間はスルーして話を再開する。

「戦争になったらどうなる?」

「言葉が広すぎる。どの戦争を指しているかわからん。だがその辺のことはシンクタンクの報告書を直接当たってくれ。こいつも見ておけ。」

 平沢はUSBを渡す。これは仙台市内の家電屋から急きょ買ってきたものである。

「わかりました頭に入れておきます。そして外に漏らすなですね。」

「ああ。」

 震災発生から3日がもうすぐ立つ。早く救助しなければ死亡率は一気に上がる。陸自はすべての武器を捨て救助活動に奔走するがたったの20万人では救える人数はたかが知れている。最も人の命を救ったのは地域住民だった。各国からの救助隊も万単位という空前の規模となったがそれでも手が足りない。そのために各国軍隊からも非武装状態での派兵を認めざるを得ない事態に発展している。

「韓国は前々から対馬の領有を主張している。自称戦勝国として九州の領有を主張、割譲要求を出してきている。まあ政府は無視しているが。」

「中国も尖閣をはじめとし、台湾、沖縄の領有を主張してきています。こっちも政府は完全に無視しているのが現状ですが、地政学、戦略的に見ればさらに奴らが欲しいのは朝鮮半島、九州、対馬であることは確実と思います。奴らがこの隙を黙って見過ごすとは思えません。」

 平沢英一郎の発言に英作は続ける。

「まずどこが動くかだ。」

「隠岐海上保安署から報告です!!大型コンテナ船(自前のクレーンを有する。) 複数隻入港とのことです。さらに数隻の小型商船、重量物運搬船も入港したとのことです。」

「積み荷は何かわかりますか!!」

 辻が叫ぶ。

「不明です。」

「韓国側の声明は!!」

「…救援物資の集積拠点にすると宣言してきました。」

「そんな!!倉庫すらないのにどうやって物資を集積する気なんだ」

「それは…」

「そもそも位置が悪い。事前物資集積拠点の必要性がない。」

 他の閣僚たちが質問し答えが返ってくる。だがその答えの前に平沢英作は頭を抱える。

「…やられた。奴ら隠岐諸島の実効支配を確立するつもりだ。南日本海の制海権は完全に韓国の手に落ちることになる。さらに開戦した場合、中国地方の基地、市街地が空襲圏内に入ることになる。」

「陸自と海自は手一杯。美保基地は間合いが取れない。(隠岐と近くて戦闘時、迎撃機の発進が間に合わないと推定される。) 打つ手がない…。」

(レポートの想定には入っていた…。)

 きわめて古い火山島である隠岐諸島はそれなりに良い軍事拠点となる素養があると私は考えている。

 隠岐諸島は主に2つに分かれている。一方は島前と呼ばれる地域でカルデラの中に海が侵入してできた陸に囲まれた湾が特徴的である。そのために比較的波は穏やかである。これは停泊地としてそれなりに良好な性質だと考える。

 むろん、基地化などに配置から工事をする必要があるし、平地などないに等しいから整備用のドックなどを設けることはできないことはないだろうけど長期間では無理であるが前線基地としては有効だろう。

 もう一方は島後と呼ばれる大きな島で南端には空港がある。2000m級の滑走路を有している。

 しかし、その隣には古い空港がある。滑走路の長さは1500m。今は使われず、放置されている。2006年に2000m級滑走路を有する空港が完成したと同時に放棄されているのだ。

 南側には少し小高い丘がある。つまり古い空港と丘を整地すれば十分な平地が確保できることになる。韓国はここを再整備し、軍用基地にするつもりなのだ。

「コンテナ船の荷をすぐに調べさせてください。バッチャープラント(コンクリートを作る工場の設備の一つ) が積んであったら確実に隠岐の軍用基地化を狙っている証拠です!!」

 平沢英作は叫ぶしかなかった。


 韓国 ソウル

「梁殿。本当によろしいのですか。隠岐の占領工作は」

「やりたくはない。だが日本を攻めるのならば必要な拠点。さらに日本政府はこれに対応できないタイミングは今しかない。」

 梁は親米反戦争派である。だが、優秀な戦略家であることには変わりない。さらに国家の決めた方針に従うために戦略を組むだけの責任感はある。それが自分の思想と真逆であったとしてもだ。

「やりたくはないですか。」

「そりゃそうだ。戦争なんて誰もやりたくない。やりたいのは無能者ぐらいだよ。それに死ななくていいしさぼってても給料がもらえるのはなおいい。」

 だからこそ彼はやりたくはないという言葉を連発することが多い。さらにさぼり癖もひどい。そのくせ頭はいい。不思議な人物である。ただし、首から下は役立たずと同僚から言われることが多い。

「ともかく世界がどう出るかが心配だ。」

「あなたの指示通り軍艦は一隻もなく、見た目は商船の入港です。映像による波及効果はあり得ません。」

「だといいのだがな。」


 アメリカ国防総省

「という状況です。」

 緊急の国防会議が招集されて日本から知らされた状況が伝わると同時に対策乙が協議される。

「韓国…相変わらずやることがひどい。日本でいう火事場泥棒というのは彼らのことを言うのだろうな。」

 閣僚の一人がつぶやく

「軍人が上陸したという情報はあるか?」

「いいえ。上陸したのはほとんどが民間人。軍人も警備レベルに抑えられています。しかし、その民間人の多くは建設作業員です。請負企業は退役軍人を数多く雇用している企業のようです。」

「輸送されたコンテナに武器が積まれていないとは限りませんぞ。事実上の出兵です。」

「だがそれを確認することはできない。アメリカがいや国連が兵を派遣しようとしても彼らは『兵士の災害以外での派遣は厳禁』の宣言を持ち出すことでしょう。すでに我が国が主張したことでありますのでそれはできないでしょう。」

 アメリカはこの災害に際して最大限の支援を約束している。だが、災害の規模が大きすぎて民間やボランティア団体では手に負えない規模になっている。そのため各国は軍隊を派遣して災害支援を行っている。

 しかしその際、極東の軍事的な緊張を高めないために『日本へ派遣される軍隊は非武装であるべし』という宣言が国連で行われた。これがアメリカ主導であることはだれの目から見ても明らかだった。国連は新しく日本へ来る軍隊の兵装規制を宣言したがもともといた軍隊の兵装放棄には触れなかった。つまり在日米軍は武力を持ったまま維持されるのだ。

 そのためこの宣言で得をするのはアメリカと日本だけだったのだ。


「敵国と日本は近い。距離の冒涜の前に多少の優位は失われる。」


 とある高官の発言だ。

 アメリカにとっての敵国、特に中国は大軍を擁し、しかも日本に近い。アメリカのように太平洋を越えて軍を派遣しなくてはならない国とは違う。日本に軍隊を派遣するだけならばアメリカよりも優位だ。在日米軍はその中国優位をアメリカ優位にするだけの戦力である。その無力化はアメリカと日本が切り離されるのと等しいのだ。

「我々が出兵すれば自分で作ったルールを自分で破ることになる。そんなことをすれば中露韓に武力出兵をさせる口実になる。」

「つまり韓国に対しては打つ手がないということか。」

「今、手を打つべきではないということです。韓国が対馬と隠岐の領有を宣言したタイミングが最良かと思われます。」

「ですがバッチャープラント、大量のコンクリート、食料、燃料、発電機、重機そのほか不明貨物が仁川で積み込まれた模様ですよ。」

「バッチャープラントと大量のコンクリート、重機と来たか。こりゃ隠岐の基地化を狙っているな。」

「韓国が手放すわけがない。大金かけて開発した軍事拠点だ。」

「竹島奪還の足掛かりに使われる危惧もある。その点でも韓国が返還するとは思えない。」

 様々な意見が飛び交い、場は混乱する。

「韓国にはいってやらないといけないか。」

 大統領はつぶやく。

「ホットラインを使う。至急準備してくれ」

「ハッ」


 ロシア モスクワ

「太平洋艦隊は現在に至るまで大量の物資を輸送しております。物資の供給元は中国。ですが極東地域では物資の不足が深刻化しています。これは想定以上の規模で進行しており、現地軍は国民に配給制を敷くことを求めています。」

 若手の将校が質問してくる。

「シベリア鉄道と食料の空輸状況はどうなっている。」

「想定上の物資の消耗に対し増派しておりますが西部方面の物資も不足する恐れがあります。すでに欧州に物資の輸送を要請しています。」

「…これを口実に経済制裁の一部を解除させられる。配給制には期間限定で了承すると伝えてくれ。」

「了解。」


 ホワイトハウス

「わかったかね。やめなければそれ相応の対応をすると思え」

 大統領は受話器を置く。

「あの連中がこの電話でどれだけの効果があるかわからんが期待しないほうががいいだろうな。」

「その通りです大統領。朝鮮戦争で死んだ数万のアメリカ兵の魂とその家族が浮かばれません。」

「あとは世論誘導だな。ツイッターでガンガン情報を流してやればいいすまんがやっておいてくれ。」

「了解。」


 隠岐

「早く・早く」

 指揮官が叫んでいる。当然だ。日本が落ち着く前に隠岐の基地化を済ませなければならない。基地化本来のメインは軍用基地化だがここに進駐した理由が物資の輸送拠点というものであるがために優先順位は倉庫(軍用基地化した際に一部が航空機格納庫になるように配置) だった。

「迷惑だな。」

 というのは島民の発言である。

「竹島とっといて次は隠岐かいな。」

 という韓国の思惑を射たセリフを吐く人間もいる。

 それもそうだ。彼らの手によって港は占拠され、慣れ親しんだ魚市場は破壊され(韓国政府は新築することを約束したが、その費用は日本政府に請求する模様。) 漁獲は買いたたかれる。少数(そもそも過疎化で若い女性が少なかったために被害の絶対数が少なかったともいえる) ながら強姦事件(発覚後加害者は公開銃殺) も発生する始末だ。

 空港周辺の工事は旧空港と新空港の間から始まった。ここは芝生になっており、新空港と旧空港の滑走路は完全に独立したものになっている。そのため、このままでは使えない。ここをつなげることで短い滑走路の旧空港を駐機場として利用できるようになる。そのため真っ先に工事が始められる。

 次は新空港南側に広がる半島部だ。ここは空港よりも高い地域と低い地域があり、そこの高さを切土と盛土で空港と合わせる工事が始まった。使用する重機の関係上この2つの工事は同時進行されている。

 さらに旧空港の建築物の建て替え(倉庫にする。なおこの倉庫は格納庫にもなる。) を開始。隠岐空港の韓国による拠点化は進む。


 韓国―北朝鮮国境地帯

「入電『祖国繁栄の狼煙を上げろ』です。」

「よし砲撃および突撃開始。祖国に永久の繁栄を」

 次の瞬間、多数の煙が立ち上り上空に幾重もの煙の柱が立って行った


 よーやくこっちも戦争がはじまりました。まだ本格的な戦況を記すのは次になると思います。意見や質問等お受けいたします。

 どーぞ書いてください。


 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ