第一話~彼女がキメラになった後~
二話目です。
ブクブク
何だろう、何だかとっても心地いい。
うーん、何かの液に包まれているのかな?でも、苦しくなんてない。
不思議な感じ。でも、私何でこんなところにいるんだろう?
えっと、確か刃と一緒に帰ろうとして、勇者召喚に巻き込まれた刃を助けようとして……。
あ、そのまま、トラックにひかれたんだっけ。私。
じゃあ、これって病院で治療してるの?最近の医学はすごいなぁ~。
………いやいや、ありえないでしょう!トラックにひかれたんだよ!頭がつぶれた感覚もあったよ!
それなのに、頭どころか、どこも痛くない!
流石におかしいって気づくって!
最新の病院でも、こんなのありえないよね!あったらテレビで、ニュースになるだろうし。
ニュースなんてあんまり見ないけどね。
……ちょっと待って、病院じゃないならここはどこ?
パチッ
あ、目、開けれた。
うーんと、研究所?の廃墟かな。それもかなり古い感じの。
私はカプセルのようなものに不思議な液体ごと、入れられているみたい。
こんなところ、私は知らない。誘拐だとしても、私を攫って得することなんてない。
それに私にケモ耳なんてついて無かったし、尻尾なんてあるはず無かった。
他のカプセルに入っているモノは、いわゆる『ドラゴン』とかいうもので。
なら、認めるしかないじゃない。
私、手鞠 凛華は異世界に転生したようだ。
「さて、先ずは状況の確認からしましょうか。」
カプセルから(無理矢理)出て言った。
「うーん、『ステータス』って言えばステータス画面が表示されるのがよくあるパターンなんだけど…。」
出ないね。えー、それじゃあ。
「『ステータスオープン』とか?って、おお!出た!」
まんまゲームのステータス画面が。
⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛
名前:『名無し』 種族:キメラ(神界滅級)
性別:不明 年齢:257歳
祝福:『悪神の祝福』『悪神の寵愛』『悪神の愛し子』『八百万の神々の祝福』『八百万の神々の寵愛』
『八百万の神々の愛し子』『最高神たちの祝福』『最高神たちの寵愛』『最高神たちの愛し子』
魔法適性:全て(書くの面倒by神)
HP 999999999999/999999999999
MP 9999999999999/9999999999999
STR 9999(限界突破)
VIT 9999(限界突破)
INT 9999(限界突破)
MND 9999(限界突破)
DEX 9999(限界突破)
AGI 9999(限界突破)
LUK 9999(限界突破)
[スキル]
【変身】LVー.【オールマイティ】LV1.
[説明]
世界中のありとあらゆる種族が集結し、強き力のみ集まったキメラ。
その力は神々の住まう神界すら滅ぼし、
その魅惑の美貌はまさに『傾世』。
世界すらその美しさに酔いしれる。
その叡智は計り知れず、世界の全てが掌の中のことである。
出会えば最後、命あることを祈るのみ。
異世界の魂が入っていおり、複数の神々の祝福を持っている。
与えていないのは光の神『善神グリューミナ』の派閥のもののみである。
称号:【神々の愛娘】【神々の同情】【神々のアイドル】
⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛
なに、これ?
キメラって!神界滅級って!
性別!不明って何なの!?れっきとした女だよ!?
祝福!どんだけ神様から貰ってんの!?
魔法!書くの面倒!って、神がこれ書いてんの!?
ステータスおかしいでしょ!?なに、カンストって!?
説明書いた奴!中二かよ!色々とツッコミたいよ!!
称号!もうなんか全部が全部おかしいよ!!!
うう、ふう。
と、とにかく!今、どんな姿か見よう。
ちょっと気になるし。
鏡、鏡、姿見鏡出てこい!……なんちゃって☆…………ドンッ
…………え?
後ろから音がして、おそるおそる振り向くとそこには………!
「!?」
異形の私が映った姿見鏡があった。
「ふう、ビックリした~。にしても……」
姿見鏡の中には色々と混ざった私がいた。
耳は顔の横についているエルフの耳と、頭に生えている銀狼のような耳の二つ。
鼻は一つ。人間と形は同じでも、この鼻は集中すれば数十m先のにおいも感じられる。
目は二つ。オッドアイで右が紫で、左が桜色。どちらにも魔法陣らしきものが浮かび上がっている。
スタイルはボンキュッボン。
おしりのちょい上からは九本の金色の狐の尻尾が。
背中からは三対の翼。一対目は天使の翼。二対目はドラゴンの翼。三対目は悪魔の翼。
髪はストレートで腰まである黒髪。
来ているものは何故か豪奢な着物。
肌は白く滑らかで陶器のよう。
顔は自称:美女な私の顔。
額には鬼のような角があった。
ふむ、ほんとに色々混ざってる。ってか着物どっから来た!!
ファンタジーの世界感台無しじゃん!!!
……なんかこっちに来てからツッコミしまくってるような気がする。
さて、容姿の確認も終わらせたことだし、お楽しみの[魔法]と[スキル]行っちゃおう!
まずは、魔法から…………なんだけど。
「どうやったら詳細見れんのよ。うーん、あー、『鑑定』とか?」
{『鑑定』のスキルは100Pで取得出来ます。現在『名無し』様のSPは100,000,000,000Pです。取得しますか?}
!?
誰!?もしかして、天の声的な!?
{正解です。私は〔◼◼◼◼◼〕、通称「調停者」です。}
………あの、名前「ミディア」ってつけていいですか?
{はい?「ミディア」………ですか?何故?}
だってこれから色々とお世話になるし、「調停者」なんて他人行儀な呼び方嫌ですし。
あと、「調停者」って可愛くない!「ミディア」の方が名前っぽくて可愛い!
{……「ミディア」の由来を聞いてもよろしいでしょうか?}
「調停者」って意味の[mediator]から「ミディア」ってしたんです!
{ミディア、私の名前……。いい名ですね。ありがとうございます。}
改めて、ミディア。これからよろしくね。
{……はい。私、〔◼◼◼◼◼〕通称「調停者」名を「ミディア」。優先順位第一の位に『名無し』を登録いたします。…ロード中………完了。こちらこそよろしくお願いします。}
(称号【調停者の友】を取得しました。)
声?なに?これ?
{世界の声ですよ。}
世界!?
っていうか称号!?そんなにあっさり貰えるの!?
気づくのが遅い?うっさいわ!ほっとけ!!
{何も言ってませんが…?まあ、いいです。称号とは世界が認めると取得する自身の性格、立場などを表すもののことです。まあ、そこそこ取れますかね。}
ミディア、ありがとう!前のコメントは読者さんに向けてだから。
{読者?誰ですかそれ?}
まあまあ、それはおいといて。
「ミディアの友」だって、世界が認めたんだ~。嬉しいな!
{私も嬉しいです。優遇しても許してもらえるようになりましたし。}
あ、優遇してくれるんだ。というか、優遇してもいいんだ。
{はい、元から優遇するつもりでしたが、これで堂々と優遇出来ます。}
あはは、……あれ?何か忘れているような…。
{『鑑定』のことですか?}
ああ!そう『鑑定』!とって!取得して!!
{了解しました。『鑑定』を取得します。…ロード中………完了しました。}
ふう、危なかった。あのままじゃ忘れてたよ。
教えてくれてありがとね。
{どういたしまして。でも、『鑑定』ってレベルを上げないとほとんど使えませんよ?」
「へ?」
使えない?
「オーノォォォォォォォォォォォ!!!」
どうでしょうか?次はきっと、魔法へ行きます。