十五話~彼女とキメラと願い事~
「ん゛ん゛!さて、もう私はすっきりしたからあとは2件分報酬全額頂戴ね。出来れば盗賊やらなんやらの人間殺傷関係で。人間の、しかもその中でも最底辺の奴らならどうでもいいからな。」
こう、言葉にすると危ない人だね。人間殺傷関係にしてって。どうでもいいからって。
精神異常者だよねー。
え?盗賊団討伐の時?ヒャッハーしてた?
ち、ちがうよ!?楽しんでないよ!?バトルを楽しんでなんかないよ!?
え?嘘だって?
ホントだよ?
…………ホントにタノシンデナンカナイヨー!!!ホントダヨ!(棒)
「分かりました。」
「うむ、これで円満?に終わったの。……か?まあいい。では、魔帝よ。就任式恒例の「ドキドキ☆願い事をかなえちゃえ♡」を行うぞ。」
くっ!耐えろ腹筋!吹き出してはダメだ!耐えろ!耐えてくれ!私の腹筋!
「………………………くっ!」プルプル
ちょ、誰か褒めて。私を褒めて!
いい年したおっさんが「ドキドキ☆願い事をかなえちゃえ♡」って、可愛いと思ってそうな声で言ったことを笑わないように我慢している私を褒めて。
偉いでしょ?偉いでしょ?笑うの我慢してるんだよ!
だからその生暖かい眼差しはヤメロ。
( ゜д゜)
( ゜д゜ )コッチミンナ
「で、プッ…で、クハッ…で、ヒ…………ちょ、待って、あと、も、ちょ……。」
ヤバい。笑いでwwwwww話が進まぬwwwwww
「笑いたければ、笑ってもよいぞ?」
「あ?クフそう?プフじゃあ、クク遠慮なく………アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!ヒィヒィハアハア、プックッハハハハハハハハハハハハハハハ!!!フヒィ、ハアハア。クククククククククククク!!!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!………ふう。もう収まった。」
「笑ってもよいと言ったがそこまで素直に笑われると複雑な気持ちじゃの。もう、いっそ清々しいぞ?」
あ、さいですか?……もっと褒めてもいいのよ?
「あら……もっと褒めてもいいのよ?」
あ、口にも出た。
「フハハハハハ!素直だな。無駄に腹の探り合いをしなければならない狸どもよりも好感が持てる。」
「陛下!!!そのようなことを申すなど!どこで誰が聞いているか分からないのですぞ!?」
まあ、ねえ。でも……さ、
「「そんな奴ら力でねじ伏せればいいだけだ(よ)。」」
パチクリ…………。
「あらあら、まあまあ、あなたとは仲良くできそうだわ。」
「我もだ。貴女とは仲良くできそうだ。」
「フフフフフフフフ。」
「ハハハハハハハハ。」
{後にこの光景を見た者は語る。「魔王と邪神が笑いあっていた。」と。「あの二人はただのちっぽけな悪党なんかでは無く、この世を統べる覇王とあの世を統べる冥王だ。」と。「おとうさまとめがみさまがあくしゅしてた!」と。…………失礼しました。一部、某お姫様の感想が紛れておりました。}
………。
さて、願い事を何にしようかな?
{痛い子を見る目で見てからスルーしないでくれます!?}
さて、願い事を何にしようかな?
{これも!?これもスルーですか!?ちょっと!?}
さて、願い事を何にしようかな?
{NPCですか!?ちょtt
閑話休題。
{(´Д⊂グスン作者もひどい。}
失礼しました。一部、バグが起こりました。今すぐに処理します。
{え?ちょ?どういう………}
ボカッ!バキッ!メキョッ!ボキッ!ドカッ!
グッ!ガッ!ウ゛!アッ///♥!……………。Ω\ζ°)チーン
え~、バグを処理しましたので再度表示致します。
閑話休題。
「願い事を決めたぞ。」
「ん?早いな。もう言ってもいいぞ。」
「では、願い事を聞いてほしい。」
「うむ、聞こう。」
「私の願いは『私に対する絶対命令権行使不可』だ。」
やっぱりね、これが定番でしょ?
〚なっ!!!〛
「何故じゃ?」
「何故って?そんなの決まってる。」
さあ、かっこよく決めようか!
「私は何にも縛られず、」
『私はいつまで縛られなければいけないの?』
「自由に羽ばたき、」『あなたみたいに自由に』
「あの大空をも統べたいからだ!!!」
『あの大空を飛びたいな。』
心の中にも弱い自分はもういないだろう?
だって、今の私は小鳥《無力》どころか龍《最強》じゃない!
「ふ、フハハハハハハハハハハハハ!!!そう…………か、空をも統べるのか。ククククククク。そうだな、お主には『自由』。この言葉が一番似合うな。」
「陛下!?」
「あら、それを言われたのは2回目だわ。」
修行中にダイヤに言われたし。
【カルテには『自由』という言葉が誰よりも似合うぞ。少なくとも我はそう思う。】
ってね。
と、いうよりも決まったな~。カッコよかったよね。私。
{ええ、かっこよかったですよ。でも、あれって……}
うん、多分思ってることと一緒だよ。
{やっぱり。はあ、どうして、どうして!こんな場所で言ったんですか!?}
だって、ね。分かるでしょ?私の気持ち。
{分かりますけど………。だけど、普通は考えませんよ!こんな場所で、たくさんの人がいるところで……}
{アニメのセリフを言うだなんて!普通は考えませんよ!}
えへ♡
いや~、「死ぬまでに言ってみたいセリフ」第五位を言えて嬉しいよ。
{はあ、もう死んだじゃないですか。}
ん?じゃあ、「死ぬまでに言ってみたかったセリフ」ってことで。
{そういうことじゃ……。}
だって、こんな時じゃないと言えないじゃない!なんか文句あんの!?
{逆切れ!?}
まあ、冗談は置いといて、決まったでしょ?
{まあ、かっこよかったですけど……。}
でしょ!でしょ!
「魔帝よ。一応、不可にしたがこの国が危ない時はよろしく頼む。王とは迂闊に動けぬものじゃ。」
「そのくらいならいいわ。と、言うよりも魔物だったら説得してあげるわ。私になついてくれるものを殺したくはないしね。」
「ほう。なついてくれるもの、か。」
あれ?言ってなかったっけ?
「ん?言ってなかったか?我は人間以外の好感度がMAXなんだ。だから、やろうと思えばお前たちの言う「魔王」にもなれるぞ?たしか、魔の者を引き連れ世界を暗闇に落とすだったか?うむ。可能だ。}
そもそも称号にあるしね。
「ならないでくれるとありがたい。」
「ならないぞ?称号なら【魔王】を飛び越えて【魔神】があるがな。」
〚…………………〛 シーン
〚……は?〛
あ、なんか次の行動が分かったような気がする。
『驚き桃の木山椒の木《サプライズ!!!》』を準備してっと。
〚はああa〛
ジャーーーーーーーーン!!!
イェーイ!大っ成っ功!!!
叫び声を防ぐのに成功。いや~、清々しいね~。
………今回、起きるの遅いな~。刃を巻き込んじゃったし、あれしてあげよう。
~刃side~
う、あ?
……ああ、そっか。俺たち凛華の魔法で、沈められたんだっけ?
はあ、情けないな~。凛華を守れるようになりたかったのに…。はあ。
……よし、反省終了!そろそろ起きないと凛華に呆れられる。
でも、起きたくないな~。
気持ちいいし、柔らかいし、あったかい。
………あれ?俺、こんなにいい枕なんて買ったっけ?
いいや、買ってない。と、いうかこの世界に無い。
じゃあ、なんだこれ?
「う…ん?」
パチッ
「あれ?刃起きたの?」
……。ああ、凛華か。
「ああ、起きたよ。」
……へ?凛華!?え?あ?なんで凛華が俺を上からみてんだ!?
……………………oh,俺は凛華に膝枕してもらっていたらしい。
巻き込んでしまったからって。
……何という役得!凛華を殺した神以外の神様!ありがとおおおおおお!!!




