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Death is for one people  作者: 心音 響
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8話「初戦闘と発見」

今回いつもより少し長いです

「はぁはぁはぁ

おっ前すげぇな」

舞台は学校だ。

家でやろうものなら、一瞬ですべてが壊れてしまうだろうからである。

そのため、自分の通っている高校のグラウンドを使って戦う練習をすることにした。

目の前で光や氷のレーザーが飛んできたり、はじけたりしていた。

途中虹が見えて綺麗だなと思っていたら、後ろから氷が肩に刺さったりした。

この状況で能天気だといえるが......。

死ぬ痛いのだが、数十回目にもなってくるとその痛みも少しなれていた。

なれてきたといっても、全然痛みが和らぐわけではないのだが、どれほどの痛みというイメージができたならば意識をなくすほどまでには至らないということが分かった。

初め5~6回は、一撃で気絶し約10分ほどすると、水をかけられ起こされた。

致命的といえるほどのダメージだったが、すべての傷がふさがり万全の体調へと戻っていた。

戦闘中の軽い傷は、1分もたつと回復していた。

そして、少しずつ魔法というものがどういうものかわかってきた。

手の平の指の先、その本数が出せる数に比例している。

つまり、最大は10である。

そして、飛ばしたものを操作することもできるみたいだが、こいつは2~3つ操作することができるようだった。

残りは、一直線に飛ぶか、途中で一度曲がる程度だ。

範囲的には、10m以内に曲がるといったところだと思う。

操作できる2~3個の魔法は15m以上離れると力がなくなる。

約2時間くらいだったところでこちらの精神的限界となり、休憩をとることになった

魔法を使わなくなると、こいつは本当に性格が変わる

一つ下くらいの少し馴れ馴れしい後輩のような感じである

「そんなことないですよ〜

あとですね、魔法使えないなんて初めてで驚きました

そんな人もいるということも頭に残しておかなければなりませんし、新しいことを教えてもらいました

感謝します」

などという

いまだに魔法を使うことのできない俺から何を学ぶことができたというのだろうか

上から馬鹿にしている感じが伝わってくる

「そう言えば慎二の学校にはあの少しナルシのような青年の人きたのか?」

「来たよ

あいつは本当にウザかったけど、俺は今は感謝している」

突然、口調が変わると同時に雰囲気も変わる

なんだか別人になったかのようだ。

利き腕が逆になったのに気づき、それがこいつの見分け方ではないかと考察のようなものを頭の中で勝手に考える。

別にそのことに触れてはいけないとは思わないので、そのまま聞いてみることにした。

「なんか、口調が変わったな

あと、雰囲気も」

「ん、あぁ、わかる?

俺なんか、二人いるみたいなんだ

まぁ、なんかもうひとりの俺は優しすぎてうるさいんだけどな

ちなみに襲ったのは俺の方だ

理由は、同族かもしれないって思ったから」

なんか、中二病とか言われてるやつかと思うが、その前と今の変わり方があまりに違うのでそういえない。

「そうなのか

なら......」

その瞬間にポケットに入っていたブザーが鳴り出す。

「だから、同族は死んでくれるかな?」

と、音の鳴ると同時に6つの氷を飛ばしてくる。

俺は急いで正門の方へと逃げる。

多分、先程とレベルが違うのだろう。

殺す気が満々なのが後ろから出てくるオーラからわかる。

学校は、北西にサッカーグラウンドがあり、北に野球グラウンドがある。

中央に校舎があり、真ん中が空いている。

西にはチャリ小屋。

南に理科等。

東に体育館があり、柔道場などがある。

野球グラウンドから南へ逃げ、校舎へと逃げる。

中に入り、左手にあった階段で2階へと逃げる。

2階は少し入り組んでおり、始めてきた人は1度くらいじゃ分かるような所ではない。

少し遠回りしながら、より南へと逃げ、 理科等へと向かう。

化学室の中へと逃げ、ついでになにか武器になりそうなものを探す。

しかし、これというものがない。

その間に相手は俺の視界に入る場所まで来ているのが見えた。

体をかがめ隠れる。

バレないことを祈る。

そして、相手がいなくなったのを確認したところで反対側に出る。

と、目の前には、そいつが立っていた。

「こんにちは〜

バッドエンドのお時間ですかねっ!」

そういってニコッと笑う。

ほんと、魔法使いの笑いはこれまでにないくらい怖いものだった。

その死ぬ理由もほんと理解できないのだが。

こいつの言葉通りに死ぬのが多分普通なのだろう。

だが、俺は負けるわけにも行かない。

特にこれと決めたわけでもない

だが、こんなところで死んでしまっては他にいた生きていたかった人に悪いのだ。

そのうえ、選ばれたのなら死んだ友達の分まで生きなきゃ、地獄で何と言われるかわからない。

「今の時点でも、殺されるだろうけどな」

そうつぶやき、言葉を息を吸い込んで、自分の気持ちを外に出す。

「まだ、俺は死ぬわけにはしかねぇんだよ!!!」

そういって、棚においてあったビンのようなものを投げつける。

「こんなのなんの意味があるんですか」

前に出した手にビンが当たり、凍りだす。

その凍りきる前のビンを殴り、破片が相手の方へと進んでいく。

「無駄なあがきを......!」

そういってまた氷をこちらへ向けて飛ばしてくる。

東の方向へと逃げながら階段を降りる。

そうしないとこの先は行き止まりだからだ。

知らない学校だったら死んでいただろう。

それに、この場をうまく使いよけることができる。

地の利ってやつか。

しかし、相手もそのことはわかっていたようで。

階段のしたからも氷が来ていた。

そうだ、操作することが出来るんだった。

ほぼ積んでいる状態だった。

ーここで終わり......。

最後の抗いとして横に避けようとする。

目の前にゆっくりと氷の槍が飛んできている。

だが体もゆっくりとしか動けない。

これがよく言う時間が凝縮されたように感じる瞬間なのだろう。

その瞬間に転んだ。

そして、ゆっくりと進んでいた時間は元に戻る。

それによって氷を避けることができ、ギリギリのところで生き延びた。

「あ、あっぶねぇ〜」

それだけでは表せることの出来ない状況だったのだが。

そうして、体育館近くの倉庫まで逃げる。

ここにはいろんなものがあるのだ。

サッカーボールや、交通案内などで使うコーン、ネットに......。

その中から竹刀を手に取る。

使ったことは一度もない。

理由というなら、これが一番使えそうな感じがしたからだ。

それだけではない何かを感じたが、それが何かと表すことができなかった。

初めて触るのだが、どこかしっくりと来る部分がある。

相手がドアを開ける。

それと同時にバレーなどで使われるネットを投げつける。

「うわ、なんだこれ?」

そういって相手が少し動けなくなった瞬間に竹刀を振る。

最大限殺意を込めて。

すると、振った部分がゆらゆらと陽炎のように揺れている。

しかし、何も起こらない。

ネットに絡まった状態でも相手は地面をけりよけていたのだ。

この差が経験の差なのだろうと思った。

それとその目の前にある、陽炎が何かが気になった。

氷で固め、殴りってネットを破り、こちらへと詰め寄ってくる。

「抗わずに、潔く、大人しく、死ね!」

そういって、そいつは陽炎の中を通り抜ける。

いや、通り抜けようとしたと言うべきだろう。

それと同時に相手が飛んでいった。

先程通ったばかりの理科等まで飛んでいく。

距離的には30mくらいあるはずだ。

「な、何が起きたんだ?」

わからず固まる。

そして、ブザーが鳴った。

戦闘、殺し合いの終わる合図だ。

「まぁ、ギリギリ生き残った......のか?」

息を吐き、心を落ち着かせる。

そして、先ほどの出来事を思い出す。

竹刀を振った先に陽炎が出て、それがその場に残る。

そして、それに触れた者はそのダメージを食らうようだ。

これは頭を使えば最強になり得る力ではないのだろうか?。

確かめたくなり、もう一度剣を振る。

だが、出ない。

「なんでだ?」

考える。

何故でなくなったのか。

そういえば、教えてる時ののアルトが言っていたな。

『イメージの力がこの魔法を使うことに一番大事なものだ』と。

そうか、なら...。

次は目の前に大きな斬撃が現れるイメージを持つ。

前あっていたマンガの月のような形をした斬撃をイメージする。

すると、目の前にイメージしたとおりの三日月型をした斬撃ができた。

そして、それがその場に残る。

「動けよ」

そう言って、真っ直ぐ移動するイメージを持つ。

すると、その斬撃は加速しながら進んでいく。

そして、校舎の天井を破壊する。

「やっべぇ、やっちまった」

すげぇと思うより先に罪悪感がよぎる。

「そういえば、もう人はいないのか」

思い出し、一気に悲しくなる。

寂しさが込み上げてくる。

「まだおわってねえぞ」

そういって、飛んでったばかりの慎二が来る。

あんな高さまで飛んだら普通死ぬけどな。

魔法のすごさを感じる。

こんなのと殺しあえなんて無理じゃないのかな。

そんなことを考えながらも、攻めてくる慎二を跳ね返すイメージを持たなければならない。

剣を振る。

縦横に1回ずつ全力で振る。

この場に斬撃を留めるイメージだ。

アルトがこちらへと走ってくる。

「挑発してんのか?!!!!」

そういってこちらへとどんどん近づいてくる。

足も少しずつ速くなる。

そして、先程放った斬撃の射程範囲内へと入った。

一瞬にして相手を撃ち抜くような鉄砲の速さで斬撃が飛ぶイメージを持つ。

すると、縦に振った斬撃が飛んでいく。

そして、アルトに当たろうかする瞬間。

「は〜い、そこまでですよ、」

といって、鎖部がその攻撃の間に入り、斬撃へと手を伸ばし。

「さようなら」

と言う。

すると、斬撃が消えた。

「なんでブザーが成り終わって殺しあおうかしてるんですか?

それとも、俺から殺されるのがお好みですか?」

と笑顔に似合わない声が発せられる。

本気というのが心からわかる。

さっきのこいつの殺気とは段違いのものだった。

「いや、ねぇよ

てか、お前ホントにすごいな」

すると、キョトンとしてニヤける。

「だって、お前突然現れて、攻撃を消し去るとか何者なんだよほんと」

そう言うと、小さい声で。

「......私にもわからないんですけどね」

と呟く。

だが、小さすぎてうまく聞き取れなかった。

「なんといったん...」

聞こえなかった言葉を聞こうかすると、横からアルトが大声で叫んでくる。

「攻撃を防いだ?

こんな奴がいつ攻撃した?」

「あぁ、そうですか

あの攻撃は大体人に見えないでしょう

斬撃なんてものは存在しない

しいて言うなら風のようなものですから」

「いや、俺は見えていたけど」

「そりゃ、イメージした本人はここにあるていうことがわかるでしょう?

わからなければ、そんな些細な空気のブレに気付くわけないのですから」

「あんまし、わからないけど、だいたいわかった気がする」

「そういうわけで、今日は二人とも戦闘は終わりです」

そういって青年は、肩に手を当てる。

すると。


その一瞬で自分の部屋へと帰っていた。

そして、窓からは日の光が差し掛かっていた。

「ほんと、夢じゃないんだな」

そう独り言を言いながら夜のことを思い出す。

魔法は、イメージの力で力が出る。

つまり、イメージのないものは出ないはず。

なら、一回目の剣を振った時のイメージは誰のものだったんだろうか。

あと、氷の粒子などは指ごとに一つずつしか出せないらしい。

イメージしてみるが、全然でない

たぶん、魔法にも属性も様なものがあるのだろう。

そう整理している間に、眠りについていた。


いつもより長かったのに最後まで読んでくださりありがとうございました。

途中の学校の配置とかはわかりづらかったんじゃないかなと思います。

今回も読んでいただきありがとうございました。

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