めでたしめでたし……かもしれない
しかし甘かったと言わざるを得ません。
セシアは有言実行のメイドさんであり、幼女ツインズはバリ行動派のキャラ属性であるということを、桐羽はすっかり失念していました。
残る受注ノルマは四十五本となり、桐羽はくたくたになりながらその日はベッドに入りました。
もう少ししたら幼女ツインズが突撃してきますが、まあ一緒に寝るのはいつものことなので諦めもつくでしょう。
「寝る」
疲労マックスなので眠ってしまおうと桐羽がベッドに潜り込みます。
うとうととしてきて睡魔が優しく誘ってくれる頃、
「……?」
下半身が妙にうずき出しました。
欲求不満はいつものことですが、今回はいつもと違います。
刺激によるうずうずなのです。
「ぎゃーっ!?」
シーツをめくると、芽久琉が●●をなでなでしていました。
正宗の方は胸板の方を舐め回しています。
いつの間にか服が脱がされています。
大ピンチです。
「ななななな何やってんだお前らーっ!!」
寝込みを幼女に襲われているという酷い図がそこにありました。
「何って、夜這い?」
「この場合はゴーカンでいいんじゃないかな~?」
「どっちも却下だーっ!」
幼女に襲われて下半身が元気になったなんて、とてもじゃないですが認めたくありません。
セクハラはしますがマジ●●は勘弁してくださいいやマジで……みたいな!
「もう遅い! あたしらはキリを襲うって決めたんだからなっ! キリに拒否権は無し!」
「だよね~。もういい加減我慢出来ないもんね~」
「拒否権じゃなくて人権を無視されている気がするっ!」
「気にするな」
「細かいことは流して流してあやふやにしようよ~」
「出来るかーっ!」
ベッドの上で脱がされつつ不毛なやり取りを続けていました。
「こうなったら強行突破だーっ!」
「いえっさ~!」
「ぎゃああああああーーっ!!」
と、幼女にゴーカンされかけた桐羽なのですが……
「………………」
「………………」
「……?」
じぃっと、目をまん丸にして桐羽の●●を見つめています。
「ど、どうした?」
いきなり止まった幼女ツインズに対して桐羽は首を傾げてしまいます。
なまじ覚悟を決めかけていただけに、拍子抜けしてしまっているようです。
「こ、こんなにおっきいの……?」
「む、むりかも~……」
やや声を震わせながら、幼女ツインズが目を逸らしました。
小さな身体に……げふんげふん……は無理だと自分でも分かったようです。
「ご、ごめんな。キリ。また今度にするわ」
「そ、そうだね。もう少しだけ待ってあげるよ~」
「あはは……」
「にゃはは~……」
気まずそうにベッドから出て行こうとする幼女ツインズですが、
「……勝手に襲っておいてそりゃあないだろう」
「へ?」
「はう~?」
がしっと、その小さな身体を掴んで引き寄せました。
「キ……キリ……?」
「お兄ちゃん~?」
「人の意志を無視してゴーカンしようとして、途中で怖じ気づいただと? はっはっは。そうは問屋が卸すかよ」
「………………」
「………………」
「そうまでお望みならきっちり一線越えてやろうじゃないか。もうロリコンとか幼女とか知ったことか」
「お、落ち着こうか、キリ」
「そそそそうだよお兄ちゃん~、まずは落ち着こうよ~」
ぶち切れてしまった桐羽相手におろおろする幼女ツインズでした。
「知るかーっ! 僕はもう怒ったぞ! こうなったらとことんやってやるーっ!」
「うわーーっ!!」
「きゃあああーっ!!」
桐羽は幼女ツインズを両手で押し倒し、そしてついにいただきますをしてしまいました。
鬼畜・外道・最低最悪のロリコンがここに誕生しました。
幼女相手に一線越えるとかマジでありえないだろうと今まで思っていましたが、吹っ切れるともうとことんやってしまいます。
幼女ツインズが気絶するまで●●●しまくりました。
「あう~」
「ぐぐぐ……」
次の日、桐羽のベッドで涙目になっている幼女ツインズがいました。
腰を押さえて動けずにいます。
ダメージは甚大です。
小さな身体にげふんげふん……されたのですから無理もありません。
「ふう」
そして対する桐羽はつやっつやのてかってかです。
もう一線を越えてしまったので葛藤とか罪悪感とか皆無です。
そもそも幼女ツインズから襲ってきたのですから罪悪感の抱きようがありません。
途中で怖じ気づいたとはいえ、もともとは芽久琉と正宗が望んだことであり、その気にさせた二人が悪いのです。
「キリ……なにもあんなに滅茶苦茶やらなくても……」
「あう~……お兄ちゃんってば鬼畜~」
ベッドの上で起き上がれない幼女ツインズは恨みがましそうに桐羽を見上げています。
「だってお前らの所為でずーっと欲求不満だったからたまってたんだよ」
「う」
「ぐ~」
性欲が限界にきていたようです。
そしてそのしわ寄せを幼女ツインズに叩きつけたわけですね。
まあ行動は最低ですが一応幼女ツインズの念願も叶ったわけですから良しとしましょう。
一体どんな事を、どれだけ●●されたのかは分かりませんが、とにもかくにも桐羽と幼女ツインズの間にあったある種の確執はこれでなくなりました。
これからは●●し放題げふんげふんですね。
「おはようございます、ご主人様。朝食の準備が整いました」
丁度いい頃合いでセシアがやってきました。
「ああ、おはようセシア。すぐ行くから待ってて」
桐羽はすぐに起き上がります。
「お嬢様がたは……無理なようですね。取り置きしておきましょう」
「そうしてくれ」
「おめでとうございます、お嬢様がた」
「うぐ……」
「あう~」
セシアとしては心の底から祝福を贈ったつもりですが、今の幼女ツインズにとっては皮肉以外の何物でもありません。
「昼ぐらいまで動けないだろうからそっとしておいてやってくれ」
「あらあら。ずいぶんと頑張りましたねぇ」
くすくすと笑うセシアは悪女スマイルそのものでした。
絶対に楽しんでいますね。
「これからはもっと頑張るけどな」
「「っ!!」」
びっくーん、と身体を振るわせる幼女ツインズでした。
「あらあらそれはとても面白そうですね」
悪女セシアさんも絶好調です。
「腹減ったよ。そろそろ飯にしよう」
「そうですね。準備は出来てますから食堂にお願いします」
「おっけー」
とまあ、こんな感じで幼女ツインズの野望はめでたく果たされるのでした。
しっぺ返しもものすごかったようですが、とにもかくにもみんなハッピーエンドなのはいいことです。
その後、桐羽は完全受注生産の武器屋としてのんびりと活動し、異世界の生活に慣れていきます。
幼女ツインズもそんな桐羽を支えつつ、いちゃいちゃしつつ、幸せな日々を送りました。
時々は地球にもどりながら必要物資を調達して、それでも異世界の生活を満喫して、根を下ろしています。
サイハテの街で、今日もロリコン……ではなく鍛冶師は武器を創っているでしょう。
鍛冶師と幼女ツインズはとても幸せになりました。
この物語はここで一旦終了です。
しかし世界にロリコンがいる限り、きっとどこかで再会できることでしょう。
という訳で完結であります。
一線越えました幼女ツインズ。
お兄ちゃんマジ外道。
といってもガチシーンを書くつもりはなかったのですが、後日談的なものでこんな感じですね。
少しでも楽しんでもらえたのなら幸いです。
物語はここで終了しますが、もしかしたら異世界繋がりでどこかにコンバートするかもしれませんのでそのときはよろしくお願いします(^o^)




