世界が滅びてしまう
僕には好きな人がいる。
彼女は本当に天使みたいな人で、半袖ブラウスから伸びる腕は細く白く、プリーツスカートから伸びる脚もまたかすみ一つなく白く細かった、胸がないことを気にしているみたいだがその仕草もまた可愛いのだった、笑うと目が綺麗なアーチを描き可愛らしいえくぼを作った。
クラスの男子も女子もみんな彼女のことを気にしていた、今日もまた教室には彼女の可愛らしい笑い声が響く。
僕は彼女と喋る事もできず、なんにもできなかった。
僕が動画を見た日、彼女は珍しく学校を休んだ。
けれども今日もきっと夢に出てきては無力な僕を苦しめるのだろう。
そんなことを考えていると前の席の翔太がスマホの画面を見せながら話しかけてきた。
「おい、お前これ知ってるか?」
画面には水着姿の少女が写っている、足先から見て顔を見た瞬間驚いた。
「あいつああ見えてパパ活とかでかなり稼いでるみたいだぞ、俺も頼みたいな」
翔太は下品な笑みを浮かべた。
嘘だ、嘘だと思いたかった、でもそれは間違いなく事実のようだった。
彼女の笑った笑顔が一つ一つ頭に浮かぶ
もはや涙目だった
僕は無意識に自転車を飛ばす。
遮断機の音にも気付かずに