7 8才
半年が過ぎた
年越ししていとは8歳になった
「今日はめでたい日だねえ!」
叔母さんが嬉しそうに言った
「お前たちも大きくなったねえ」
叔母さんはいととようを見ていった
ようは叔母さんの一人息子だ
「さ、食べな食べな
食べて畑だけしたら初詣にいくよ」
「はーい!」
初詣の神社は村の少し外れた場所にある
ご飯を食べ終わっていととようは畑を手伝った
「ふう、じゃあ、ちょっと休憩してから初詣いこうか」
「うん!よう!きゅうけいだよ!」
「やったあ!」
休憩後叔母さんとようと一緒に初詣に向かった
神社までの道にはもうほかも村人も歩いていたり参拝が終わって引き返している人もいた
「おめでとうございます」
「ああ、おめでとう
また歳を食っちまったなあ」
歩いている人とあいさつを交わしつつ神社にたどり着いた
長い階段を上る
「疲れたあー」
上につくと見たことがない男の人が参拝していた
「だれだろ?」
「きっと旅の人じゃないかい?」
「そっかあ」
あまり気にせず参拝をすませる
すれ違いざまその男の人がこっちを見ていたことにいとは気が付かなかった
「あいつがこんなとこに居たなんてなあ」
ぽつりと男が呟いた声は誰も聞いていなかった
次の日いつものようにいとはあめに会いに山に向かった
すると道中男の人がたっていた
よく見ると初詣の時にいた男の人だった
「こんにちわ!」
すれ違いざまそういうといとは男の人の前を通り過ぎようとする
「こんにちはお嬢ちゃん
僕と少し話をしないかい?」
男の人はいとを呼び止めた
「なあに??」
「きみ、鬼にあったことがあるかい?」
言いながら男の人はいとの目をじっと見つめた
いとはその言葉に驚いた顔をした
「・・・ないよ!じゃあね!」
逃げるように走っていく
「分かりやすいなあ・・・
まあ、走っても意味はないんだけどね」
男はいとが消えた方向に歩き出した
いとはあめに知らせようと必死に走った
「はあ・・・はあ・・・・」
大樹ところににやっとのことでいとは到着した
「よお、どうしたんだ?」
あめは大樹の太い根がある場所に座っていた
「あめさん、あの」
全部は言えなかった
「やあ、久しぶりだね」
さっきの男の人に口をふさがれたからだ
「何の真似だ・・・アカ?」
「いやあ~そんなに殺気出さないでよ
この子に君の妖気がついてたから気になってね」
あかと呼ばれた男の人は笑いながら言った
「最近はガキのおもりでもしてるのかい?」
「いいから手え放せっていってんだよ」
ブン
いきなりあめの手の中にに黒い金棒が現れた
「ふーん・・・本気で僕とやりあう気か・・・」
つまらないといった風にいとから手を放した
「あめさんっっ!」
いとは走ってあめの後ろに隠れた
いとが言ったあめさんという言葉を聞くとあかは笑い出した
「あめさんってよばせてるのかい?」
「お前には関係がないだろ
目的はなんだ?」
「目的も何もここにはたまたま寄っただけだよ
まさか君がいるとは思わなかったね
あめさん・・だっけ?」
またあかは笑い出した
「チッ・・・
用がないならさっさといけ」
「まあまあそういわずにさ
僕たちの仲じゃないか
それに僕から妖気が出てないの気にならないかい?
それで気づかなかったんだろ?
気配も隠してたしね」
「・・・別に興味なんてねえよ」
「そうかい?じゃあ僕は行くよ?
面白いものも見れたしね」
「さっさといけ」
いらついたようにあめが言った
あかは村に向かって歩き出した
ふといとは以前あめに言われたことを思い出した
前にいとはあめになんで村に来ないのか聞いたら妖力で居場所がバレるかもしれないといっていたことを
「まって!あかさん!」