8話:林のソロ探索
土曜日の前編です
-土曜日-
昨夜は遅い就寝だったということもあり、9時30分頃に目覚める。
朝食をパンで簡単に済ませながら、ログイン前にSSSOの情報をチェックする。
注目したのが倉庫の情報だ。これは街に存在する個人用の倉庫で、どの街でも出し入れ可能らしい。
無料で借りられるのは10枠で、枠を増やすにはゲーム内通貨のgemが必要とのこと。
無料分でも便利なので情報を拡散しているらしい。
また、最速組は次の街“ルーエ”の更に次の街“ジニア”に到達しており、Cβで実装されていた最後の街“グサビ”までカウントダウン状態となっているとは恐れ入る。
更に一つ有益情報があり、防具スキルは該当の防具を装備するとスキルを習得出来、戦闘でLvが上がるので、戦闘する人は早めに装備しておくと吉とのことであった。
一通りの情報チェックを終え、SSSOへログインする。
先ずは、早めに装備しておいた方が良いとされる防具一式を買おうと思う。
NPCの防具屋商人に声を掛け、売っている防具を確認する。
防具セットの種類でいうと、布、革、軽金属、重金属の4種類があった。
部位毎に買うので、拘るなら組み合わせも可能だ。
※参考までに売っている物リスト(数値はgem)
[銅重鎧上]80、[銅重鎧下]80、[銅重兜]50、[銅重小手]50、[銅重靴]50
[銅軽鎧上]60、[銅軽鎧下]60、[銅軽兜]40、[銅軽小手]40、[銅軽靴]40
[革鎧上]50、[革鎧下]50、[革帽子]30、[革小手]30、[革靴]30
[布服上下]60、[布帽子]20、[布小手]20、[布靴]20
俺の場合、投擲と短剣を扱う事を考えると身軽な革防具一式で良いと考えた。
革防具一式で合計190gem。残り5gemというかなり不安な状況となったが仕方がない。
買った革防具一式を装備してみる。少しは冒険者らしくなったのだろうか。
ちなみに、男女共用のデザインで、装備者の身体に自動調整されるファンタジー仕様のようだ。
次に倉庫を見てみる。倉庫は倉庫管理者のNPCがおり、アイテムの出し入れや倉庫枠の拡張が出来る。
出し入れに手数料はかからないようなので安心した。
アイテムバッグに必要な分の[石ころ]を残し、残りの[石ころ]、[銅のインゴット]、[鉄鉱石]を倉庫へ預けておく。
さて、これから暫くは狩りをしようと思うので、投擲用の[石ころ]をある程度確保しておきたい。
先ずは採掘と生産をして、[石ころ]のストックを増やしておくことにする。
東門から出て、ある程度東と少し南に外れたところを往復しながら採掘する。
時折、草原狼がいる付近に岩があったので、狼を投擲で仕留め安全を確保してから採掘する。
同業者(他の採掘者)がいなかったので、頑張って1時間30分程採掘に精を出した。
かなりの量の石と鉱石を手に入れ、鍛冶ギルドで[石ころ]と[銅のインゴット]を作成する。
尚、[鉄のインゴット]は作成できるか不安だったので手を出していない。
[石ころ]の作成は全て成功したが、[銅のインゴット]の作成は2回失敗して素材が消えた。
作成失敗による素材消失があるようだ。
尚、小さな発見として革防具スキルが戦闘中以外でも上がることを確認した。
街の外で動いていても防具スキルの経験値が増えるようである。
気が付くと現実世界の昼を過ぎており、昼食と休憩のため一度ログアウトすることにした。
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雑巾:Lv2 プレイ時間:3時間5分 総プレイ時間:0日10時間34分
筋力13→15、体力11→12、知力10、精神力10、
持久力13→15、素早さ11→12、器用さ13→14、運10、道徳10
所持金:195→5gem
投擲Lv13→14、短剣Lv3、革防具(new)Lv1→3、採掘Lv5→12、鍛冶Lv4→8
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両親はショッピングに出かけたままだったので、昼食は近くのコンビニでナポリタンとサンドイッチを買ってきて済ませる。
昼食後、朝干していったと思われる洗濯物が乾いていたので、念のため取り込んでおき、14時30分、SSSOへログインする。
[石ころ]も大量に準備出来たので、探索がてら狩りをしようと思う。
目指すは採掘中に気になっていた、始まりの村とデミアの街の間にある南側の森林だ。
東門から出て少し東へ進み、そこから南へ進んだところにある、林っぽいところへ足を踏み入れてみる。
道はないが木はそれほど密集している訳ではなく、草の丈も大半が膝より下のため歩けないほどではない。
陽の光もある程度入ってきているので、暗すぎて見えにくいということもなかった。
周りを警戒しながら3分程歩くと、森林鹿を発見した。
森林鹿は斜めにステップしながら突進してくるので、若干狙いずらかったが、投擲3~5発で倒せた。
林の中は草原と比べ見通しが悪いので、かなり接近してからMobに気付くことが多い。
Mobに先制される事も数回あったが、HPが半分を切ることは無かったので、[傷薬]を使わずじっとしての自然回復で済ませた。
林でこの難易度だと森だとかなり厳しい事になりそうだ。探知系のスキルがあれば習得したいと本気で思う。
林の中で2時間程狩りをして、成果は森林鹿5匹、フォレストビー(蜂のようなでっかい虫で飛んでた)3匹、フォレストワーム(ミミズのような見た目の幅50㎝、地面から1mくらい伸びていた)1匹。
ほとんどを投擲で難なく倒したが、フォレストワームは20回近く投擲を当ててやっと倒せたので、格上過ぎたのかもしれない。
戦利品は、[鹿肉]x3、[鹿革]x2、[鹿角]x1、[ビーウィング]x2、[ダクタイル]x1。
[ダクタイル]はフォレストワームからのドロップで、金属のようだ。
デミアの街へ戻り、[ダクタイル]は倉庫へ保管する。
他の戦利品は、草原狼のドロップも含め全て店(NPC)売りとして、175gemとなった。
店売り後、現実世界の17時45分になっていた。
休憩を取るのを忘れていたと反省しつつ、ログアウトすることにする。
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雑巾:Lv2→4 プレイ時間:3時間15分 総プレイ時間:0日13時間49分
筋力15→18、体力12→14、知力10→11、精神力10→11、
持久力15→18、素早さ12→14、器用さ14→18、運10、道徳10
所持金:5→180gem
投擲Lv14→18、短剣Lv3→4、革防具Lv3→8、採掘Lv12、鍛冶Lv8
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