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12話:ルーエの街の東の草原狩り

日曜日の後編です

2017.08.29:誤字訂正「探知」→「察知」

-日曜日 続き-


ルーエの街の東門から東にある広大な草原で、ペア狩りをする雑巾とタツヤ。



「たーちゃんの後ろに芋虫POP。タゲ取っておくから、先に殴ってる芋虫集中で。」


「うぃ。なる早で倒す。」


「無理はしないでね。俺も1匹相手なら問題ないから。」


そうは言っても、タツヤのように相手の攻撃に合わせて回避というのは難しかったりする。

そういう訳で、最初から左右に移動しながら、一番確実なのは相手の周りをぐるぐる回るようにすると相手の攻撃を回避しやすい。


今は、反復横跳びのように左右に2ステップ往復しながら、芋虫の攻撃がきたら1ステップ増やして回避、直後攻撃というスタイルだ。

タイミングによってダメージを受けることは多少あるが、致命傷にはならない。


「雑巾、おまたせ。《技技ぎぎ》挑発」


タツヤの方の芋虫が倒し終わり、俺の方の芋虫の敵視ヘイトを持って行った。2人でボコボコにする。


タツヤの強さ(プレイヤースキル)もあって、苦労せずに狩ることができている。


プレイヤースキルとは、操作する人の腕前という意味で使われ、システム上のパラメータに影響されない判断力や実行力といった部分である。

タツヤの場合、相手の攻撃が来るタイミングが勘でわかるようだが、たぶん攻撃前の予備動作があり、それに反応していると思われる。

過去にプレイした格闘ゲームやアクションゲームの経験が、プレイヤーのスキルとして活きていると考えられる。


プレイヤースキルについての話を出したついでに、もう少しだけ俺個人的な見解を述べておこうと思う。

ゲーム経験や個人的センスによって、例えば、FPSプレイヤーが音で背後に人がいると判断出来たりという特殊な能力スキルがある。

タツヤのように攻撃の予備動作に反応や、アクションゲームでは敵の攻撃パターンによって次の動きがわかるといったケースもある。

これらはあくまでゲームの話であるが、これがVRヴァーチャルリアリティとなるとゲームだけではなく、現実世界リアルの経験が活きる可能性があると考えている。

一部スポーツや武術全般の経験者から頭角を現してくると考えているが、例えば弓道やアーチェリーの経験者はSSSOでも弓の扱いに長けているのではないかと考えている。

俺の周りにそのような経験者が居ない事、また、現実世界リアル知人でSSSOプレイヤーにタツヤ以外居ない(知らない)事で、確認は出来ていないが、そのような経験がSSSOに活きていく気がしている。


だいぶ脱線したので、タツヤのお陰で苦労せず狩りが出来ていることの続きに話を戻す。


挑発によるターゲットの固定も安定に繋がっているが、タツヤからターゲットを剥がそうと思っても手段がないことに気が付いた。

俺も挑発スキルを覚えて無理にターゲットを剥がそうとするよりも、タツヤへの回復手段を考えた方が良いのかもしれない。

回復魔法はあるだろうが、それ以外としてはポーションでも投げるのだろうか?後で調べてみようと思う。


2時間ほど狩りをして、15分ほど休憩にする。

休憩から戻るとタツヤがビートルラーバと戦闘していた。慌てて加勢する。

タツヤが俺より2分程早く戻ると目の前にPOPしていたそうだ。


草原を更に東に進み、かなりの広さの森林が見えたところまでで狩りを続ける。

ビートルラーバをメインに、スピニングラビという後ろ脚がやけに大きな兎っぽいのと、フォレストビートルというでっかいカブトムシに似たMOBを狩る。


スピニングラビは、若干素早いだけで、ビートルラーバよりは強いかなというくらい。


フォレストビートルは攻撃は単調だがタフだった。弱点は地面に接している腹側のようだが、ひっくり返すことは中々出来なかった。


この辺りのMOBは苦戦するような相手ではなかった。

3匹同時でも、タツヤと死を覚悟したフォレストベア1匹の方が辛いくらいだ。


現実世界の夕方を過ぎたので、一度ルーエの街に戻ることにする。


約5時間ほど狩りをしていたので、戦利品は結構な数になっていた。

俺の分だけで、[ラーバスレッド](糸)x10、[ラーバスキン](皮)x7、[ラビファー](毛皮)x3、[スピニングラビの肉]x2、[ビートルシェル](殻)x2、[フォレストビートルの甲殻こうかく]x1であり、タツヤもほぼ同等数だ。

MOB名の付いた[スピニングラビの肉]と[フォレストビートルの甲殻こうかく]は倉庫へ入れ、それ以外を店(NPC)売りする。合計310gemで売れた。


「たーちゃん、一度落ちて夕食の時間かな?」


「そだね。飯食って風呂入る。」


「じゃぁこっちも飯休憩かな。その後はインする?」


「する予定だけど、明日早いから22時くらいまで。」


「おっけー、じゃぁ適当な時間にまた後で。」


「うぃ。またね。」


俺は、自分のステータスとスキルLvをざっと確認した後、ログアウトする。


***********************************************************

雑巾:Lv5→7 プレイ時間:6時間22分 総プレイ時間:0日23時間39分

筋力20→24、体力16→20、知力11→12、精神力11→12、

持久力20→24、素早さ16→20、器用さ20→26、運11、道徳10

所持金:190→400gem

投擲Lv22→29、短剣Lv10→11、革防具Lv15→25、採掘Lv12、鍛冶Lv8

筋力強化1(new)Lv1→12、素早さ強化1(new)Lv1→13、器用さ強化1(new)Lv1→15、遠見(new)Lv1→8、察知(new)Lv1→10

***********************************************************


夕食、風呂を済ませ20時半にログインする。タツヤはまだいなかったので、メッセージだけ入れておく。


タツヤを待っている間、ルーエの街をウロウロしてみる。

デミアの街と似てはいるが、ルーエの街は白い漆喰のような壁になっている建物がちらほらと見えた。


21時ちょっと前にタツヤがインした。1時間ほど狩りすることにする。


先程と同じ、東門外の草原を狩場とする。


ビートルラーバ、スピニングラビを少し狩った。

オークっぽいMOBも見かけたが3匹一緒にいたので今回はスルーした。


22時前にルーエの街に戻り、タツヤは早々にログアウトした。


タツヤと平日のプレイ方針について話し合っておいたが、お互い時間が合わないだろうから、ソロで適当に遊ぼうという事になった。

何かあればメッセージで伝えられるし、現実世界リアルで連絡も取れる。


タツヤがログアウトした後、先程の狩りの戦利品を店(NPC)売りし80gemを手に入れる。

防具の耐久度を確認すると50(半分)を切っていたので、NPC防具屋で修理しておく。全部位の一括修理で50gem支払った。


倉庫も確認し、投擲用石ころの在庫が心もとなかったので、一度デミアの街へ戻った。


デミアの街へ着き、すぐに東門の外方面へ移動する。手荷物は最低限と、新品の採掘道具を購入してある。

岩を採掘している人は見当たらなかったので、チャンスだと思い採掘をすることにした。


1時間ほどで採掘し、街へ戻って石と銅鉱石を加工する。


そろそろ石ころより攻撃力のある投擲武器が欲しいところだが・・・と製作物のリストを見ていると、[鉄ころ]と[分銅]を見つけた。


[鉄ころ]は[石ころ]の鉄版ということだろう。材料の鉄鉱石はほとんどないのでまだ作れない。

[分銅]は鎖鎌という武器の、鎌とは反対側の先端についているものに近いようだ。

こちらは[銅のインゴット]が材料なので少しは作れそうだ。


倉庫から[銅のインゴット]を取ってきて、この前のフォレストベアの時のような緊急時用に、[分銅]を作れるだけといっても20個くらいだが作っておく。


現実世界の23時半を回っていたので、今日はこの辺でログアウトすることにした。

平日は仕事があるので、長い時間は出来ない。楽しすぎて遅い時間までプレイしないように気をつけなければと思う。


***********************************************************

雑巾:Lv7→8 プレイ時間:3時間9分 総プレイ時間:1日2時間48分

筋力24→25、体力20、知力12、精神力12、

持久力24→25、素早さ20→21、器用さ26→27、運11、道徳10

所持金:400→420gem

投擲Lv29→31、短剣Lv11、革防具Lv25→27、採掘Lv12→16、鍛冶Lv8→11

筋力強化1Lv12→14、素早さ強化1Lv13→14、器用さ強化1Lv15→16、遠見Lv8→10、察知Lv10→14

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