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11話:ルーエの街で特殊スキル習得

日曜日の前編です


※2017/10/07 会話文中の“(笑)”等の感情表現文字を削除いたしました。

-日曜日-


朝8時過ぎに起きて、SSSOアプリを携帯にインストールしておく。

携帯の機器認証も必要だったが、このお陰ですんなりとキャラクター雑巾を登録出来た。


8時半過ぎに両親とファミレスのモーニングへ向かい、一度帰宅して洗濯物を干した後、両親はショッピングへと出かけた。


俺はSSSOアプリを使って、タツヤ宛に“もう少しでインする”とメッセージを送ると、“うぃ。インしてる”とタツヤから返事がきた。


トイレを済ませておく等の準備を終え、丁度10時にSSSOへログインする。


昨夜ログアウトしたデミアの街の広場に立ち、VR画面上を見ると、タツヤとPTパーティを組んだ状態であった。

ログアウトしてもPTを組んだままというのは、個人的に嬉しい仕様だ。


「たーちゃん、おはよう。どこにいる?」


「おはよう。外から街に向かってる。もう少しでつく。」


離れていても会話が出来るPTパーティチャットも便利である。

街に戻ってくる間に、これから何をするかをタツヤと相談した結果、次の街“ルーエ”へ行くことにした。

目的は、特殊スキルの習得と、狩りである。


北門前で待ち合わせ、合流した後、街道沿いに北へ向かう。

街道沿いはMOBも少なく比較的安全であった。たまに草原狼が視認出来る距離にいたりする程度である。


歩くこと15分ほどで、ルーエの街が見えてきた。

ルーエの街近くの街道より少し離れたところでは、キノコのようなバッタのようなMOBと戦っているPTがいくつか見えた。


戦闘することなく、そのままルーエの街へ入る。

先ずは特殊スキルの習得を済ませてしまおう。


特殊スキルを教えてくれるNPCは直ぐに見つかった。

南門から入り真っ直ぐ進むと、一人のNPCの周りに数人のプレイヤーが集まっていたため確認すると、特殊スキル担当NPCだったからだ。


NPCに声を掛けると、説明を受けるか聞いてきたので、説明を受けることにする。


「特殊スキルは武器・魔法・防具以外のスキルをまとめた呼び方です。

特殊スキルの中にいくつもの分類がありますが、曖昧なスキルも存在するため、“特殊スキル”と一括りで呼ばれています。

大分類としまして、戦闘・非戦闘・身体能力・生産効率・その他に分かれますが、複数分類を兼ねるスキルもあります。

戦闘スキルは戦闘時に効果のあるスキル、非戦闘スキルとは戦闘時の前または後に効果のあるスキル、身体能力と生産効率スキルはその名の通り、その他は更に特殊なスキルとなります。」


「次にスキル全般には、アクティブとパッシブの種類があります。

アクティブとは発動が必要なもの、パッシブとは常時発動状態であるものです。

アクティブスキルの発動には、《技技ぎぎ》と発声した後、スキル名を発声します。」


「スキルの効果については、各スキルの内容をご確認ください。

簡単ではありますが、以上で説明を終わります。

尚、私から習得するスキルは、4つまで無料となっています。

どうぞ、お気軽にご利用ください。」


NPCの説明を受け、なんとなくであるが概ね理解できた。

思ったことをタツヤへ伝える。


「たーちゃん、スキル4つまで無料ってことだから、とりあえず4つは取った方がいいと思う。」


「うぃ。スキルの説明読んでる。」


「そいえば、5つ目以降はいくらかかるんだろね?」


「5つ目以降の習得には、100gem頂戴しています。」


唐突に、特殊スキルNPCからの回答がきた。


「なる・・・ほど・・・わかりました。ありがとうございます。」


「どういたしまして。あらあらうふふ。」


このNPCも人工知能(AI)だったのかと気付く。


吃驚したが、気を取り直して習得可能なスキルを確認する。

 戦闘:挑発

 非戦闘:遠見、察知、応急処置

 身体能力:<筋力/体力/知力/精神力/持久力/素早さ/器用さ>強化1

 生産効率:<採掘/伐採/採集/釣り/鍛冶/木工/製薬/調理>強化1

 その他:なし


思っていたより種類は少なかった。また、戦闘系が挑発のみとは予想外だった。


俺は筋力、素早さ、器用さの強化1と、察知を習得し、更に100gem支払って遠見を習得した。


 *スキル詳細:察知さっち

 アクティブスキル。10秒間ミニマップに周囲MOBの位置情報が〇で表示される。

 好戦的アクティブMOBは赤い〇、非好戦的ノンアクティブMOBは青い〇で表示される。


 *スキル詳細:遠見とおみ

 アクティブスキル。10秒間遠くまで見えるようになる。見える距離はスキルLvに比例する。


タツヤは筋力、体力、持久力、素早さの強化1と、更に挑発を習得したようだ。


 *スキル詳細:挑発ちょうはつ

 アクティブスキル。発動対象の敵視ヘイトを自分へ向ける。


アクティブスキルはSPスキルポイントを消費する。SPの最大値は100固定であり、自然回復のみのようだ。

尚、魔法はMPマジックポイントを消費し、MPの最大値は知力と精神力に依存するとの情報がどこかにあったと記憶している。


特殊スキルの習得を終え、狩りに行く前に10分ほど休憩しておくことにする。

タツヤと街中で離席状態にし、トイレや水分補給といったことを済ませておく。


ルーエの街へは南門から入ったが、狩りは別の方角にしてみようと東門の外へ向かった。


東門の外は、広大な草原という雰囲気で、それなりに大きな木が数十本まとまっている箇所がちらほらとだが見える。

草原へ踏み入れると、芝生のような場所が広がっていると思っていたが、膝や腰下までの草も生えており、緑豊かな印象を受けた。


先程覚えたばかりの遠見と察知スキルを適当に発動しながら、草原を進んでいくと、緑色の芋虫のようなMOBを発見した。


「前方やや左方向に、緑色の芋虫発見。やってみる?」


「うぃ。」


ビートルラーバという名前の、全長1.5mくらい、高さ?幅?80㎝くらいの大きい芋虫である。


攻撃は身体の伸縮による体当たりが基本で、時折、横に転がっての体当たりもしてくる。


タツヤは初見にも関わらず、芋虫の攻撃を見切ってパンチとキックを容赦なく入れつつ、挑発スキルも使っている。


攻撃のヒット時に、相手へ与えたダメージに比例したエフェクトがあるが、その結果となる傷やあざ等のあとは全く反映されない。

もしも反映されていたら、タツヤの容赦のない攻撃で芋虫の身体は所々陥没し、緑色の血が出ていたりするのだろう。


俺はホラー系は大の苦手なので、グロテスクな描写にならないことは非常に助かっている。

反映するにしても、部位破壊やHPの割合による見た目の変化に留めて欲しいと思っている。


俺の方にターゲットは来ないので、やや離れた位置から石ころを投げるだけの簡単な作業となっている。その分、周りへの警戒を意識している。


尚、探知スキルは非戦闘系の分類であったが、戦闘中も発動できることがわかった。


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