第2話;メイドと幼女と閣下と
皆さんこんにちは!
ところで、ジョジョの実写化というのは本当なんでしょうか?
ジョジョ&嵐ファンの僕にはまさに突然のパニッシュメントゲーム!!
まあ、そんなことを言いつつも、いざ映画化すれば観に行くんでしょうが!
こんなときは奈々様のクリップ集でも見て癒されるとしますか!
おっと、忘れてました。
始まるよーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
ミネルバ城を出た俺とメイドさんは、城下町へと繰り出した。
「あの、閣下」
「何だい?」
「いつまでお手をお繋ぎしていればよろしいでしょうか?」
「ベッドの中まで、だよ」
「っ!!!」
「あははは! 冗談だって。もう、シズカは俺よりも年上なんだしもっとこういう話題に耐性を付けないと」
「は、はあー」
シズカは俺よりも年が三つ上なのだが、こういったエロい話題にはとんと免疫がないらしい。
まったく。
最高にからかいがいがあって困るじゃないか!
「あの、閣下。それで、お手の方は・・・」
「おっと、そうだったね」
大変名残惜しくはある、これ以上続けるとシズカが泣いてしまいそうなので、手を放してやる。
まあ、泣いている姿を見てみたい気もするけどなー。
二人でぶらぶらと歩いていると、両手いっぱいに荷物を持ったおじさんに声を掛けられた。
「侯爵様!」
「ああ、マスターか。今から君のお店に遊びに行こうとしてたんだよ! 今から楽しみで仕方がないよ!」
「そいつは有難いことですが、生憎まだ仕込み中でしてね・・・」
「・・・死のう」
「ちょっ! 侯爵様!」
「え? 無理にでも店を開けてくれるって?」
「いや、だからまだ仕込みが・・・」
「死のう!」
「何かさっきよりも勢いが付いてますよ!」
おじさんはいつも良いリアクションをしてくれるな。
良い仕事してるよ!
さて、おじさんをからかうのはこのくらいにして、と。
「ところでマスター、例の話なんだが」
「え? あ、ああ! もちろん喜んで受けさせて頂きますよ」
「そうか! それは有難い!」
「ところで今から君の店に遊びに・・・」
「閣下。ループしております」
ナイスツッコミだよ、シズカ。
おじさんと別れた俺たちは、幾つかの露店を回り、食べ歩きしながら町を回っていた。
いやー、いつ見てもこの町はクソ以下だな。
腐った貴族に、腐った商人。
あ、俺も腐った貴族か。
「てめー! とっとと歩け!」
吐き気のする甲高い声が聞こえてきた。
見ると、長く乱れた髪を振り回しながら男が小さな女の子を鞭で叩いている。
女の子はその場で蹲り、声を上げずに泣いている。
そんな光景を見ても誰も女の子を助けようとはしなかった。
当然だ。
男は、帝国の人間である。
それも奴隷商だ。
常ならばこんな行いを女王陛下が許すはずもないが、今のこの情勢では下手に帝国の人間に手を出せば、シード共和国の二の舞だ。
帝国にわざわざ自国を攻める理由を与えてやることになる。
それがわかっているから、あの男も堂々と女王陛下の膝元であるこの町であんな行いをする。
男は入国章を胸に付けていることから分かるが、恐らく国内の貴族の内の誰かがあの商人を入れたのだろう。
クソだな。
「このクソガキが! とっとと立て!」
見ていられないな。
俺は男に歩み寄る。
「おにーさん!」
「うーん? 何だお前?」
「通りすがりのお貴族様です!」
「お、おう。いえ、へへへ、失礼しました。私に何か御用で?」
「奴隷商に話しかけた時点でもう用は分かってるよね?」
「へへへ、そうですよね」
「うん。その子を買うよ!」
「こいつをですか?」
男はこちらを値踏みするかのように全身を見つめてくる。
どうせ見つめられるならば妖艶な美女か、美少女に舐めるように見て頂きたい!
「時間を掛けるのは嫌いなんだよね。いくらだい?」
「・・・高いですよ?」
「いくらだい?」
「まあ、こいつはまだガキですからね、千スピカってところですかねー」
平民の約一年分の収入か。
「よし、頂こう!」
「っ! いいんですかい? 千スピカですよ?」
「ああ、問題無いよ」
男は俺を再度見て、長い髪を掻き上げて考えるような仕草を見せる。
これが女性だったら惚れていただろう!
「すみません、こいつはセット商品でしてね」
「セット?」
「ええ。こいつには姉が一人いるんですが・・・」
「ふむ、それでいくらだい?」
「セットで三千スピカってとこですかねー」
「・・・姉の方は見当たらないが?」
「ああ、そいつは少し離れた村に置いてありましてね」
「そうか。ではその子も一緒に頂こう。今すぐその子がいる所に連れて行ってくれたまえ」
「・・・本気ですかい?」
「ああ」
「・・・わかりました。すぐにご用意致しましょう。しかしですね、こちらもこんなにも早く商品が売れるとは思っていませんでしたので、少しお時間を頂きたいのですが、よろしいでしょうか?」
「どのくらいかかる?」
「明日の朝までには。それと、ご足労をお掛けして申し訳ないのですが、アーリアット村という所までお越しください。ああ、場所はお分かりになりますか? 何分辺鄙な田舎村でしてねー」
「わかった。君の言うとおりにしよう。だから、早く準備してきてくれたまえ。それと、この子はこの場で頂くよ。三千だったね、今払うよ」
「今ですか?」
「ああ。何か問題でも?」
「い、いえ。そういうことでしたら」
「シズカ。その子を介抱してあげてくれ」
「畏まりました」
俺は胸ポケットからサイフを取り出す。
確か、ちょうど三千スピカ入っていたはずだ。
「はい、ちょうど三千だよ」
え? 何でこいつ持ってんの?
と、言いたそうな顔で男が俺を見る。
「侯爵たるもの、このくらいのスピカは当然持ち合わせているさ」
男の肩に軽く手を置いて彼の疑問に答えてあげる優しい俺。
「こんな軽い男が・・・侯爵?」
あははー、今のは聞かなかったことにしてあげようじゃないか!
読んで頂きありがとうございます!
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