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プロローグですよ、翡翠さん
そよそよと爽やかな風が優しく通り過ぎる。
うーん!春ですねぇ!
あ、申し遅れました。私は一条翡翠と申します。
一応、主人公です。
「ひぃ!早く!」
「はいはい、ちょっと待ってくださいね」
私は早くゲームセンターに行きたくてうずうずしている疾風君のもとへ走った。
「ひぃ、遅い」
「ごめんなさい」
「別にいいけど」
そう言うと疾風君はプイッとそっぽを向いた。
疾風君は16歳。そろそろ彼女ができてもおかしくない時期ですね。
「では行きましょうか」
「うん」
はぁ。。並ぶと身長差を改めて感じます。。
私より25cmも上ですからね。。
「ふっ。。ひぃのチビ」
「な!!!!」
疾風君はバカにしたように口の端を上げて意地悪く笑った。
あぁ。。。そんな顔をしては。。
「もったいない。。」