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第一話 君の信頼を得る方法

「なんだ!?」



声を上げた。玄関の扉を開けると小さな角が生えた少女の足に罠がかかり、宙づりになっていた。

体には見ていられないほどの傷跡が数えきれないほど残っていた。まずいと思い護身用に持っていたナイフで罠を切ろうとした。

少女が何か言っているが、よく聞こえなかった。一歩、また一歩と近づいていくたびに少女は怯える。体をぶらぶらと左右に揺らし、どうにかして逃げようとでも考えていたのだろう。

怯える少女を助けるため罠の近くまで歩いて行き、ナイフで罠を切った。

少女を抱えたが、あまりに軽い。生き物とは思えないほど軽かった。心臓が弱く鼓動している。腕の中で暴れていたが力は全く入っていないように感じた。



「おろせ.........ころさないで.........やめっ........」



今度はしっかりと聞こえた。だが、このままでは確実にこの少女は死んでしまう。そう思い自身の家へ入れた。すると急にすっと暴れなくなった。そのままソファの上に寝かせ、包帯を探した。遠くからうなされている声が聞こえる。包帯を見つけ、駆け足で少女のところへ戻ると止血を始めた。


~数分後~

包帯を巻き終わり血が止まった。一息ついて寝ようとしたときにはもう日が昇っていた。



「.........寝れなかったな。」



そんなことを思いながら朝食を作ろうと立ち上がった時、少女がまたうなされていることに気付いた。先ほどよりも深くうなされていた。



「大丈夫か?.........大丈夫か...?」



少女の目が開いた。白銀色の綺麗な目。だが、その眼の奥はどこか曇っているようだった。窓を見て眩しそうにしたり、あたりをきょろきょろしていた。そして、質問をしてみた。



「君はいったいどこから来たんだい?名前は言える?すごい酷いケガだった。止血をしなかったら死んでいたぞ。」

「...............」

「......話せるかい、?」

「...............」



少女は何も答えようとはしなかった。その少女の目には恐怖が宿っていた。楓はいろいろ試したが、どれも興味を示さず、逆に恐怖を加速させてしまった。

どうしようかと思い椅子に腰を掛け、いろいろ考え始めた。

すると一つの結論にたどり着いた。



(外に肉、干してたよな。)

「よっし、いっぺんやってみますか。」



玄関へと行きそのまま外に干していた干し肉を持ってきた。部屋に戻り、少女に見せつけるかのように干し肉を持ってくると、先ほどとは違う反応を見せた。



「........にく!」

「......食うか?」

「................」

「......食わないのか?」

「........たべる」

(よし......!)



楓は心の中でガッツポーズをした。そしてキッチンへと向かった。食べやすい大きさに切り、かぶりついて食べる用の骨付き肉も作ってみた。

料理をし終え、リビングのテーブルに皿を置いた。なぜか目と耳を覆っていた少女を見つめていると、ちらっとこちらを見てきた。そして、山積みのお肉を見た途端目の色が変わり、こちらを向いた。



「......ぜんぶるびの?」

「んなわけあるか。一緒に食べるぞ。」



そんなにも食欲があるのかと思って口元が少し緩んだ。そして互いに向き合いながらお肉を食べた。ただの肉をこんなにもおいしそうに食べるのか。そんなことを思った。

あっという間にお肉がなくなった。今ならいける。そう思い再度質問を投げかけた。



「......名前は?そして、どこから来たんだ?」

「......るび...........おしろから.........にげてきた.........」

「城って、まさかデリス王国か?そっからひとりで、、ここまで?」

「..............にんげん。なまえ。おしえて」

「僕は夜守楓やもりかえで。 楓って呼んでくれ」

「...............」



驚いた。王国までは歩けはするが、少女一人で歩いてくるとなると相当な距離だからだ。さらに質問を問いかけようとしたが、まだ少女の目には恐怖が宿っている。そして、まだ止血しかしていないことを思い出し、楓は救急箱を取りに行った。

持ってくると、少女は箱を見てまた怯えてしまった。だが、治療をしないわけにもいかないので治療をしようとした。



「さあ。えっと、ルヴィ.....だっけな。まあいいや。ケガの治療だ。その傷痛いだろ。ほら、こっちに来て」

「..............え?」

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