注意事項2 忘れ物をしないこと-3
過去辺的な何か
「なぁ、コーヨー一緒に帰ろうぜ!」
誰だったっけコイツ?……あ、思い出したコイツの名前は光希だ。
あれ?おかしいな、懐かしい感じがする。なんでだろう?…まぁいっか。
「あぁ、ミツキ今行くよ。」
僕は、光希のもとに急ぎ足で駆け寄った。背中のランドセルがボンボン弾んでとても肩が痛い。でも僕はそんなことを気にせずに、走った。
「コーヨー、今日さ遊べる?遊べたらコーヨー家行っていい?ゲームで対戦しようぜ!?」
光希は僕に無邪気な笑顔を見せる。にんまりと唇をゆがませ、ない前歯を覗かせる。
「うーん、多分大丈夫だと思うよ?」
僕は、笑顔を返す。
「んじゃ、あとでいくね!」
そういって、光希は駆けて行ってしまった。僕はひとりぽつんとその場に止まっていた。…一緒に帰ろうって言ったじゃん…。けどいつものことなのでいい加減慣れてしまった。まぁ、光希家は僕の家からは遠いし。
「あ、紅葉さん。」
そんなことを思っていると後ろから声がした。聞き覚えのある声だ。その声の主は*** ***。
「う?なんだ**る。」
彼女は、少し身体を震わせながら、僕に何か言いたそうに口を動かそうとしている。
「…。あ、あの紅葉さん…。い、一緒にか、帰りませんか?」
最近、距離を置くようになっていたと思ったけど、なんだちゃんと話しかけてくるじゃないか。今までこうおどおどしてなかったのになぁ。なんでだろう。
「あ、うん。いいよ」
僕は久しぶりに話したこともあって、とびっきりの笑顔を見せた。けど**るは僕から視線をそらす。すこし熱でもあるのか、頬が赤く染まったように見えた。
「こ、紅葉さん…「なぁ**る、熱でもあるのか?」」
僕は**るが言い終わる前に、僕は聞いてみた。
「え、そうですか?」
僕は**るに近づいた。**るは避けようとしたけど、その前にその肩を掴んだ。顔をじーっとみつめてみる。おでこに右手を当てた。熱い。
「熱。あるんじゃね?」
**るはの顔はさっきより赤くなっていた。
「………。」
「ま、帰ろうぜ**る!」
僕は、**るの手を無理やりに引いた。**るは相変わらず黙っている。
「紅葉さん。」
「ん?」
「いえ、なにもありません…。」
「そっか」
そのあと僕は**るを家まで送った。
うん。短いショウガナイ(笑)