他人みたい
色が沈殿していく
落ちていく
気付けば違う色になっている
少し掻き上げても、
もう褪せた色
いい色だったから、もう作れないかもしれないから、
違う色になっていくのが怖い
変わるのが怖い
しらない誰かになるのが怖い
お気に入りの一人称を、一月使っていない
名前を盗られた呪いのよう
木偶のよう
透明のよう
次は何時、自分を思い出せるだろうか
ああまた好きな一人称が使えなかった
二つ前の自分が
三つ前の自分が
何を思っていたか
もう思い出さない
見てくれ
誰か代わりに見てくれ
それで教えてくれ
私の中の小さな私は
今、楽しそうか?