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第33話 おうちを聞いても分からない。

 とある日の風紀委員活動室。

 放課後を迎えた学園の生徒たちは、それぞれが部活に行ったり、帰宅したりなど、各々が各々のやるべき事の為に行動していた。

 そして、その中の1人である織田信長もまた、やるべき事の為に活動室の扉を開けていた。


「なんだ、まだ、誰も居ないではないか。」


 活動室に入った信長は、早速そのような事を呟いていた。


「おい、オレを忘れるナ! オレがいるゾ!!」

「ん?」

「オレを忘れているゾ! オレを忘れるナ!」

「はいはい、分かった分かった。分かったから少し黙ってなさい。我は、これから読書タイムに入るのだからな。」

「それよりも、信長。オレのかめはめ波はどうなったんダ?」

「あっ! お主のせいで我が大変な目になったんだぞ!」

「それは、オレには関係ないもン。」

「うるせぇ! 亀だろうがなんだろうが関係ない! お主が悪いと我が思うのだから、お主が悪い!」


 2人が言い争いを始めた。その言い争いを止めるように、活動室の扉を誰かが開けた。


「そこまでだ! 2人共!」

「なんだ、ミランよ。」


 活動室にやって来たのは、ミラン先輩だった。


「全く! 君たちはすぐに喧嘩をするんだから。」

「喧嘩などしていないぞ。」

「そうダそうダ!!」

「はいはい、仲が良いんだね。」


 ミラン先輩はそう言うと、委員長だけが座れる少し豪華な椅子に座った。

 その瞬間だった。


「今ダ!」


 カメノスケがミラン先輩へ向けて飛んで行った。

 飛んだカメノスケは、少し豪華な椅子でくつろいでいるミラン先輩の大きな胸へと飛び込んだ。


「......!?」


 谷間の中へと侵入していくカメノスケ。


「待て待て! カメノスケくん!! く、くすぐったいから!!

 ちょ、信長くん! カメノスケくんを捕まえてくれ〜!!」

「お、おう!」


 信長はそう言うわれると、カメノスケがいるであろう位置に手を伸ばした。

 当然、カメノスケがいるであろう位置というのは、ミラン先輩の胸の中。

 信長は、ミラン先輩の胸を思いっきり掴んでしまったのだ。


「......ッ!?」

「ち、ちが、これはミランがカメノスケを捕まえろと言う......から。」


 突然、ミラン先輩の拳が信長の顎を襲った。

 そのまま、信長は壁へと激突。


「これくらいで、許してあげる。」

「......いたい。」


 信長は立ち上がり、ミラン先輩へと近づいた。

 未だに、カメノスケはミラン先輩の胸の中にいる。

 すると、次の瞬間。

 カメノスケがミラン先輩の胸の中で突然暴れだした。


「あわわわわわわわ!!」

「えイ!」


 カメノスケの暴れ方に体のバランスを崩したミラン先輩は、信長の上へと倒れ込んだ。

 信長は、そんなミラン先輩を支えた。


「大丈夫か?」

「う、うん。助かったよ、信長くん。」


 すると、ミラン先輩の胸からカメノスケが飛び出してきた。

 飛び出したカメノスケは、信長の頭の上に乗ると、そこから地面へ向けて飛び、その最中に信長の背中を強く蹴り飛ばした。


「わ!?」

「へ!?」


 バランスを崩した信長は、ミラン先輩へとダイブ。

 ミラン先輩もバランス崩し、2人は一緒に倒れていった。


「いたたたた。」


 信長は起き上がろうとする。

 だが、左手に違和感がある事に気がついた。


 モミモミ、モミモミモミ。


「柔らかい。」

「のーぶーなーがーくーん......」


 信長の左手にあったもの。

 それは、ミラン先輩の胸だった。しかも、信長は現在、ミラン先輩の上にまたがっている状態だ。

 

「えへ、えへへ。」


 と、信長は誤魔化すように苦笑いをした。

 その時。活動室の扉が勢いよく開けられた。

 開けたのは、結衣とイリスだ。


「お疲れ様です、せんぱ......」


 結衣は、信長とミラン先輩の様子を見てしまう。


「ちょっと、信長。これは、どういう事かな......」


 ミラン先輩、そして、結衣。その2人から魔力が一気に放出された。


「おいおい! 落ち着け、2人とも! 魔力の放出がスゴすぎて、まるでオーラみたいになっておるぞ!」

「「黙れ!」」


 2人の魔力が爆発しそうな雰囲気があった。


「おいおいおいおい!」


 信長は急いで立ち上がると、カメノスケを抱えて活動室から飛び出した。


「逃げるぞぉおぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぁおおぉぉぉぉぉぉおあぁおお!!」

「ひゃっほーーーイ!! 夜に駆けるダ!」

「夜ではないから、昼に駆けるだ!!」


 そんな信長を結衣とミラン先輩が追った。


「待てぇぇぇぇ!!」


 結衣が活動室から出ようとした時、イリスが結衣の腕を掴んだ。


「ねェ、結衣ィ。」

「なによ。」

「ミラン先輩が怒る理由は分かるんだけどォ、なんで結衣まで怒ってるのか分からないなァ。」

「は、はぁ?」

「もしかして、嫉妬ォ?」


 突然、結衣の顔が赤くなった。


「そ、そんなわけないでしょ!!」


 その様子を見たイリスは、心の中で微笑んだ。

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